第一話 硫酸の作り方
硫酸の作り方
(知識として覚えるだけにとどめてください。実際に作って何か起きても責任は取りません)
①磁硫化鉄鉱(硫黄を含む鉄鉱石)を採掘し、砕き、焼き、水に入れて溶かす。すると水に硫酸鉄が溶けだすのでその水を煮詰めて濃度を高めてから冷やして薄緑色の結晶・緑礬(ロウハ・つまり硫酸鉄)を冷却析出する。
これを乾燥してから420℃以上で加熱し乾留すると三酸化硫黄(気体・有毒)が発生するので、それを水に吸わせれば硫酸となる。ただし効率は低いし、最初の磁硫鉄鉱を焼却する時にも二酸化硫黄の気体が出るので体にはよくないし、規模が大きければ公害になる。あと、水に吸収させる際は発熱するのでゆっくりやるか、冷却が必要。
磁硫鉄鉱石はそこそこ固いので木や石で砕くのは難しい。鋼鉄のハンマーが必要。
また鉱石を焼く場合はその他の鉱毒が含まれている場合があり結構危ない。
②硫黄・または黄鉄鉱などを焼くと二酸化硫黄(気体)が発生する。それを触媒を使い酸素と反応させて三酸化硫黄を発生させて水に吸わせると硫酸となる。
触媒は現代では5酸化バナジウムが使われている。車のマフラーの中にあるハチの巣みたいなのを取り出して筒に入れ、硫黄を燃やした気体を空気と一緒に触媒に当てて流せば三酸化硫黄となるので水に吸収させる。
異世界物だと白金貨が触媒として使えるだろうけど、高価である。
一応日本の川でも砂金に交じり砂白金が採れる事がある。稀ではあるが。
火山や温泉が無く、どうしても硫黄が入手できない時は、海で塩を作る時に最初に硫酸カルシウム(石膏)が不純物として取れるので、それを砕いた木炭粉末と一緒に鉄の密封容器に入れ空気を遮断して1000℃で加熱すると二酸化硫黄のガスが発生する。ただ効率はとても悪い。
③硫黄と硝石(硝酸カリウム)を一緒に燃やして三酸化硫黄を発生させて水に吸わせる。
硝酸カリウムは少し入手が難しいが磁硫化鉄鉱を掘ったり白金を用意するよりは簡単なのでこれが現実的かもしれない。なお、硫黄は温泉地や火山の火口などで採取できる。硝酸カリウムの作り方はまた別に書く予定。
現代
Amazonで希硫酸は売ってるよ。温めて濃度を上げれば濃硫酸になるけど間違って気体(三酸化硫黄)になると有害なので湯煎でゆっくり温めるのが一般的。希硫酸でも含まれる硫酸は蒸発しないので水だけが揮発し濃度が上がるので皮膚に着くと危険です。また硫酸銅の結晶を650℃以上で乾留すると三酸化硫黄が得られるので水に吸わしても硫酸になりますが、とにかく三酸化硫黄は有害で硫酸自体危険な物です。知識もないのに実際に扱うのはやめましょう。