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録外録 ⑴ …… 用語集『大陸西部と魔獣』

『魔獣詩歌断片集』の、各話の用語解説です。

── 大陸の地図は存在しません。


今のところ原典でも二次創作でも、作図したり土地面積のデータをつめる予定はありません。


解説中、現実の地名や国名を例えに挙げていますが、イメージしやすくするための例えで『方便』。人口や国土のかたちなどは『概ね対応する』けれど『あとから大幅に食い違う設定になるかも』…… とお考えください。



**



『大陸』

シナリオソースの舞台です。イメージとしては、ユーラシア大陸に類する東西に広がる大地です。


人類はこの大陸にくらし、秘境・魔境といわれる場所のほか、人も魔獣もすまない荒れ地が各地にあります。

アフリカ大陸のような地つづきのほかの大陸は存在しません。『海の向こうのほかの大陸』は不確かな噂か、古代文明の断片的知識の中の存在です。



『 海 』

『大陸』は長大な海岸線をもち、南に大洋が広がっています(水平線に陸影なし)。

人間は海(遠洋、深海)に進出できません。

大洋は海棲魔獣の縄張りで、「長距離航海」や「中大型船の進水」は自殺行為です。場所によっては海岸の釣りさえ命がけです。



『大陸中央(部)』

大陸の中ほどの広大な領域です。

人類文明の中心の人口密集地で、長い年月を重ねて土地開発が進んでいます。



「中央諸国」

大陸中央にある、いわゆる先進諸国です。

世界宗教の「光の神教会」の権威が強く、聖王家のすむ聖都と東西南北の大国(守護四大国)。及びその属国とゆう国際秩序(序列)で歴史を刻んできました…… ここにくらす大部分の人々にとって、大陸中央こそ人間のすむ世界です。

ある事件が起きるまで、長年、大きな魔獣災害と縁がなかったのですが……



「光の神教会」

光の神々教会ともいいます。大陸の人類社会で最大、かつ、最古の国際的な宗教組織で、人類社会で「教会」と言えば光の神教会を指します。

光と闇のふたつの陣営に分かれた神々が対立する世界観(宗教観〉で、教会は光に属する神々を強く信仰しています。

教会は、魔獣とアンデッドを闇のしもべと説いています。


── では、中央の教会組織が、大陸西部で魔獣と現実に戦うハンターや開拓者をたたえて、支援しているかというと。かれらが教会の威光や教義に従わないことがあるので、冷淡、あるいは批判的でした。



「聖都」

大陸中央にある古都で、古く尊い血筋の「至蒼聖王家」がすむ聖王国の首都です(国土面積的に、聖王国と聖都はほぼ同一です)。

光の神教会の総本山でもあります。



『大陸西部、西域』

未踏の魔獣深森に臨み、魔獣災害が絶えない危険な土地です。長い開拓時代を経て新興国が生まれて、地味豊かな土地が中央諸国の食料庫になりました。

イメージはユーラシア大陸の西の亜大陸・ヨーロッパです。



『魔獣深森』

大陸西部のさらに西(極西)に広がる、巨木の樹海── 異形の魔獣が犇めく人類未踏の土地です。

イメージとしては……「北海と北大西洋」が陸化し、 緑の密林(樹海)に置き換わった規模と位置関係です。

過去、大洋に等しい樹海を踏破できた人間はおらず、魔の森の西の果てや最深部の情景は一切不明です。



「魔獣」

おそるべき力をもつ人類の天敵です。

さまざまな異形の種族がいて、危険な特殊能力や人知を超えた魔法さえ操ります。教会は「闇の神のしもべ・分身」と魔獣を呼び、実際、本能レベルで人間と敵対します。


大陸西部では、魔獣はふだん魔獣深森の中にいて、樹海に近い土地の人間を脅かします。



「亜人型魔獣」

いわゆる妖魔、悪の種族でコボルト、ゴブリン、オークなどを指します。

それぞれ種族の独自の言葉をもっていたり、すぐれた狩猟文化や部族社会を築いていたりしますが、この世界── 大陸では敵対勢力ではなく「ヒトガタの魔性のケダモノ(の群れ)」という扱いです。

人前で狂乱したすがたしか見せないためです。


人に対する攻撃衝動が本能に根ざしていて、人間がかれらの言葉や慣習を学んでも、会話さえ成立しません。



「西の開拓者たち」

危険な魔獣深森やその隣接地域へ分け入り、豊かな土地を手に入れた人々です。

人間でいっぱいの中央諸国を離れ、魔獣との縄張り争いに勝利して新天地をつかんだともいえますが、中央の人々は、流刑者や逃亡農民、口べらしに辺土へ捨てられた貧民の末裔。蛮夷と見下しています。



「ハンター」

魔獣狩りを専門にする戦闘者です。

ふだんから魔獣に脅かされる土地にくらし、おもな収入は、猟果の魔獣素材や討伐報酬です。地域レベルの魔獣災害で、最初に動く在地戦力でもあります。


…… 大陸西部ではふつう、傭兵や街の賞金稼ぎ、領地貴族の兵士。それに、魔獣討伐の騎士をハンターとは呼びません。



「ハンターギルド」

魔獣狩りの専門職の連絡組織…互助会です。

大きくなった開拓地が遠くの魔獣の情報を欲したり、非常時に村や町を横断した対策をとるうちに自然に発生しました。

直接のきっかけは、『幸の神官』の村に多くのハンターが集まり、ここを拠点にしてギルドを結成した事件です。

現在、ハンターギルドは大陸西部の多くの地域に存在しますが、各ギルドの統率や実力は、時代や地域によってさまざまです。



『盾の三国』

大陸西部の三つの新興国をさします。

魔獣深森の脅威から、大陸中央の先進国を守る壁のような位置にあり、北から南の土地へ「メイモント王国」、「スピルードル王国」、「ジャスパル王国」です。


開拓者たちの興した小国や自治領、難民集落、中央貴族のひも付きの私領などが、さまざまな紛争や交渉をへて束ねられました。国によっては、地方貴族や有力部族の力が強すぎて紛争のタネになっています。



「メイモント王国」

最北の盾の三国で、独自の祖霊崇拝がさかんです。イメージは古い時代の北欧、ロシアで、祖霊崇拝の強い僻地は蝦夷、アイヌ…


三国最大の領土ですが、ほとんど無人の凍土や森です(……メイモントの王家が、北や北東の国境を、山や川を目印に(雑に)決めたせいです)。


長年、寒冷な気候と魔獣災害に悩まされていましたが、比較的最近、教会と対魔獣軍備や土着信仰に関して対立が深まり決裂しました。

信仰心の篤い中央諸国とも、断交状態になっています。

メイモントは、ゆたかな森林や各種鉱物、高級毛皮といった有力な輸出品をもちますが、最大消費地と取引できなくなり宝の持ち腐れになっています。



「スピルードル王国」

魔獣との闘いが絶えない、尚武の気風の新興国家です。イメージは三国志の南蛮、戦国の(鬼)島津です

三国で最も勢いがありますが、極端な現実主義、実力主義は、ときに中央教会の厳格な教義ですら優先順位が上下する判断材料扱いです。国外からその考え方は「力信仰」とも呼ばれています。


王国西部のウィラーイン伯爵領は、魔獣深森にとくに近く『盾の中の盾』を自称しています。腕の良いハンターが多く、これまで何度か他領の魔獣災害への援軍も行ってきました。

最近になって、領都ローグシーはある理由で『西の聖都』と呼ばれはじめています。



「ジャスパル王国」

盾の三国の最南地域、海に臨む南国の王政国家です。

実態はいくつもの有力勢力(大部族)の連合体で、地域の独立独歩の傾向が強く、王家は調整役です。分裂の危険をかかえています。

ジャスパル人は独自の精霊信仰をもち、精霊魔術はかれら固有の魔術です。


イメージは南国タイやカンボジア、昔の琉球王国。

イタリア、スペインのラテン風味をプラスし、土地土地の個性が豊かです。


国の中央部で、大小の河川が水路のように機能し、三国の中で船の利用が最もさかんです。過去に、リザードマンをはじめとした魔獣の侵攻を何度か受けていて、国軍が常に魔獣深森(大湿原)を警戒しています。



**



「人間」

剣と魔術の世界の文明の担い手です。

遥か昔、地上に一大魔術文明を築き上げ、全人類を一つの社会にまとめました。

しかし、あるとき絶滅の危機を迎えて文明が崩壊。現在は、いくつもの国家に分裂しかつての知識や技術の過半を喪失しています。



「古代魔術文明」

旧時代の人類を束ねていた一大文明です。


世界の隅々まで広がり、深海や地底、星の海にまで大都市を築いたと言われますが、ある時、原因不明の破局をむかえました。

教会は、旧世界の大破壊は『闇の神の侵攻(極大の魔獣災害)』と説きますが確たる証拠はありません。


古代文明の遺跡は、今も時折発見されます。

しかし、滅多に価値ある遺物はみつからず、ほとんどの場合、すでに何者かに荒らし尽くされていたり、自然崩壊した空っぽの廃墟です。

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