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中学生編 第68話 夏の朝

なかなか投稿できなくて申し訳ありません。

 八月第三週目の書道教室が終わった。という事は来週渡す月謝袋に入れる請求明細書が作れる状態になったという事だ。と言えば聞こえはいいが、来週までに作らなければならないという事でもある。三週目が終わった段階で塾生に販売した物販品の集計をし、請求書に反映する。教室を始めたばかりの頃はこの作業が嫌でたまらなかった。お金の事なので間違いが許されないし、猶予が一週間しかないし。少しずつ会計処理システムを充実させていき――と言っても自作なんだが――最近では随分と楽が出来る様になった。苦労して作ってた塾生ごとの請求明細がマウスの数クリックでプリンタから吐き出されるのを見るのは実に気持ちがいい。あれほど嫌だった作業が今では楽しくなってたりする。ただこれ、請求明細書を月謝袋に入れるのは当たり前だが、人力なんだよな。A4三つ折りにして袋に入れる、70人分だとこの作業も大変だ。あと月謝袋の表面に請求額を書くのは俺の手書きだ。月謝袋の名前と請求明細の名前、金額を確認しながらシコシコと手で書く。うーん、この金額をプリンタで印刷出来ないものか……ネックとなるのは……月によって封筒の金額欄の位置が変わる、あとは塾生ごとに金額が違う。月によってプリントする位置を変えるのは月ごとのフォームを12個作るか……力業だが今の所これ位しか思いつかない。塾生ごとに異なる金額をプリントするのは……プリンタに挿入する月謝袋の順番とプリントの順番を合わせるしかないか。順番間違えると他の者の金額を月謝袋にプリントしてしまう。リスクが高いな。もっとうまい方法が無いかちょっと考えてみるかな。この考えてる時間に手書きすれば出来てしまうだろうに。だが、一回やり方を確立してしまえば次回からは楽が出来るのだ。将来楽をする為に今頑張る。俺の好きな生き様だ。


 一晩――ほぼ明け方まで――考えたがイマイチいいやり方を見出す事が出来なかった。唯一リスクが少なく、確実な方法としては月謝袋を毎回新しいものにするというやり方だった。無地の封筒に〇月分月謝、塾生の名前、請求金額をプリントしてしまうというものだ。〇月分としてしまえば毎月同じ封筒位置でいいし、名前と金額をセットにしてデータベースから引っ張って来てしまえば両者が食い違う事は無い。当然の事乍ら封筒は毎回用意しなければならず、無駄な経費がかかってしまう。その封筒代と俺の労力をどう天秤にかけるかが争点になるな。でも仮にこの方法を採用したとしても請求明細書を三つ折りにして封筒に入れる作業は残るんだよなぁ。今の月謝袋は金額欄が12月まであるから今年一杯は使うとして、年末になってから改めて考えよう。とりあえず保留だ、保留。


 これから寝るのか……問題が解決してるならぐっすり寝られるんだがな。仕方ない、ラジオ体操に行こう。何故そういう結論に行きついたかよく分からんのだがそうなってしまった。


 桜宮(さくらのみや)神社でラジオ体操に行って、程よく体を動かしたらますます目がさえてしまった。神社までは距離があるから散歩にもなったしね。どうしよっかなぁ。こんな時は庭いじりだな。草取り、水撒き、やれる事は一杯ある。よし、そうしよう。今日は天気はいいが風が少しあるからな。気温のわりには涼しく過ごせるかもしれない。教室の窓も全開にして空気を入れ換えよう。


 おっ、ミユキチ、ヤマト、おはよう。お前らも起きてきたのか。よしよし、玄関も開放しといてやろう。ミユキチは窓からでも出入り出来るんだろうけどヤマトはまだ無理そうだからな。ミユキチの元で身体能力強化の訓練中といったところか。その内、俺が知らない秘密の抜け道を使って出入りする様になるんだろうな。さて、俺は庭いじりに精を出す事にしようか。

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