初依頼は指名依頼
本日二話目
「よし、これでリリィちゃんはGランクだよ」
「わあぁ!ありがとう!」
ロランさんは喜ぶ私の頭をぽんぽんと撫でてくれた。
それが嬉しくて、もっとにこぉっと笑う。
「ぐふっ」
「目が幸せすぎる……」
「神様ありがとう……」
「幼女の笑顔……尊い……」
変態再びですね、分かります。
「さて、リリィちゃん。今日は何か依頼は受けるのかな?」
「うん!」
「ふふっ。それじゃあ、リリィちゃんに初めての依頼をお願いしようかな?」
ロランさんがそう言った瞬間、ギャラリーがざわめく。
「お、おい。それってつまり……」
「指名依頼、だよな……?」
「今日登録したての、Gランクの子にか?」
「でもあの子、さっきの試験のとき、すごかったよな」
「あぁ、あれな。あの歳で魔術使うとかやべぇ」
「しかもあの剣の扱い。めっちゃ上手かった」
「それな。もっと見たかったんだが」
「ギルマスが強制終了したからな、仕方ねぇよ」
……まじか。
さっきも結局やらかしちゃってるのか。
そしてロランさん、合格出すのが早かったのはそういうことだったのね、ありがとう。
さすが、気遣いできる人は違います。
「指名依頼ってことになるね。お願いできるかな?」
ロランさんが若干大きめの声でざわめきをぶった切る。
それにハッとなった冒険者ギャラリーズは口を閉じた。
「うん!何をすればいいの?」
「簡単だよ。この脳筋と深淵の森の浅いところで増えすぎた魔物を狩ってきてほしいんだ」
え?最初の依頼がサブマスと一緒に討伐ですか?
それなんて無茶振り?
「もちろん、この脳筋以外にも人をつけるよ」
うん、それなら。
「うん、やる!」
「ありがとう、助かるよ。どうもこのギルドには新人がなかなか入って来なくて。みんな王都に行っちゃうんだ。だから弱い魔物が出る浅いところで狩りをする人が少なくてね。今では脳筋のお仕置きにするぐらいなんだよ。脳筋はちまちまと弱い魔物を狩るのは苦手だからね」
「へぇー」
「おい、そんなバカバカ連呼するな」
「僕は事実を言ったまでだよ。てことでエラ、それとリック、頼んだよ」
「え、私ですか!?」
「僕もですか!?」
ロランさんはどうやらギルド職員をつけるようだ。
エラさんは知っているし、リックさんはさっき試験のときに形だけ審判役をしてくれていたお兄さん。
「特別給与をつけるよ」
「「行きます」」
チョロい。
「リリィちゃんはこのまま行け……ないね。採集用の袋、持ってないでしょ。素材を持って帰るのにいるんだよ。エラ、持ってきてくれるかな?」
「はい、ただいま!」
元気よく返事をしてどこかへ行ったエラさんは、しばらくして麻袋を手に戻ってきた。
「ありがとう。はい、これはリリィちゃんにあげる。お代は脳筋持ちだから要らないよ」
「えーと、ありがとう……?」
ラドさん、ドンマイ。
「うん、これで大丈夫。気をつけて行っておいで。」
「行ってきます!」
私はみんなに手を振り、ラドさん、エラさん、リックさんと一緒に依頼に出かけた。
次回、リリィちゃん初依頼です




