表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

18「告白」

作者: ブルータスの雨宿り

素人なので気に入っていただけるか分かりませんが

一生懸命に書いてみました

暇なときにでも読んで

楽しんで頂けると幸いです(^_^)


「私ね…。人を殺した事があるの」


愛でるような風に揺れる輝く黄色の花と額に収めたいほどの夕焼けを背に

突然

僕の想い人はそう言った


ちょっとした言葉では揺るがないような真剣な顔で


なぜ彼女がそんなことを言い出したのかは分からない


でも

僕の目を離さずに見続けてくる彼女が怖かった


「じょ、冗談は止めてよ」


そう言って

その告白から逃げようとしたが

彼女は僕の目を離してはくれない


僕は何か言わなければと思い

頭の中で多くの言葉を並べてみるが

その言葉は作り上げられた瞬間に

自分の体を維持できないように崩れてしまう


作ってはまた崩れるのを繰り返すばかりで

言葉を発する事が出来なかった


何も言えずにいると

彼女が一歩一歩と近づいてきた

砂利の擦れる音がして

その音が呪いのように

僕の頭の中をかき乱す


気がつくと

彼女は僕の前に立っていた

もう僕の頭は何も応えてくれない


彼女は左手を動かし

僕の頬に触れて

ゆっくりと顔を近づける

彼女の髪に残ったボディーソープの香りが強く感じ

いやがおうにも心臓の鼓動や呼吸が早くなる

気づかれないように必死に抑えようとするが

僕の身体は糸の切れたモルモットのように

言うことを聞いてくれない


そして

彼女が顔を近づけ

互いの鼻が触れそうになった時


彼女は僕の頬から手を離して

こう言った


「な〜んちゃって」

おてんば娘の冗談だったというかのように少女の微笑みを見せた後

手を後ろに組みながら僕に背を向けて

夕焼けの方向へ歩き出した


夕日に紛れるように消える彼女


僕はどうすればいい…?


追いかけるべきか

留まるべきか

それとも…


僕は決断できずにいる…


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ