嫉妬 戦いの前兆
朝
いつものように起きて魔法学校へ行く準備をした。
今日は学校へ行くのが少し億劫になっていた。それでもいつも通りを心がけ、門の前についた。
するとフォローの颯も同じように門についた。
いつものように颯はニコっと笑い
「おはよ♪」と爽やかに挨拶してきた。
まいもいつもと同じようにニコッと笑い挨拶をするがあやほの事が気になって気になって仕方がない。
リカと旭も合流し昨日あったイベントの話で盛り上がっていた。
そしてまいはついに颯に聞いた。
「あやほさん?彼女なの?」
颯
「うん。もう付き合って2年になるかな」
まいはへぇ〜と笑いながらも心の中はズキッと何かに刺されるような感覚があった。
リカは何も言いはしないがまいの表情を見て心配していた。
でもまいは何も気にしないフリをしていつものように笑った。
授業が終わり部屋に戻り、いつものように20時になると晃一が現れた。
いつもと様子が違うまいに話しかけた。
晃一
「どうしたの?元気ないね。姉さんには元気でいてもらわなくっちゃ。皆が心配するよ?」
まい
「ただの失恋よ・・・。晃一て好きな女の子でもいるの?」
晃一は顔を赤らめて下を向いた。まいはニヤリと笑い
「いるんだーーー。教えて教えて!!!」と言った。
晃一はさなという女の子が好きでその子の純粋さや負けず嫌いな一面を教えてくれた。
まい
「おませさんねぇ。10歳でもう好きな女の子?」
とからかった。
晃一
「僕も教えたんだ。姉さんも教えてよ。姉さんをふるなんてどんな人?」
まいは晃一のフォローをしている颯のことは恥ずかしくて言えなかった。でも自分が晃一のことを聞き出したばっかりに言わないといけない雰囲気に飲まれた。
「颯よ・・・・。彼女いるの知ってた?」
と言うと晃一はニンマリ笑った。
晃一
「やっぱりね♪女の人はみーーんな颯兄ちゃんが好きなんだ。姉さんもその1人てことね」
まい
「そうなるよね。でも颯には彼女がいるのよ!」
晃一
「聞いたことある。颯兄ちゃんはモテるから!僕も姉さんをどう思っているか聞いてみるよ!」
まい
「やめてやめてーーーー!!!普通の友達の仲でいたいの。秘密にして!お願い!!!!」
晃一はニンマリ笑って
「わかってる!今日はいい話聞けちゃった〜♪」とからかい、部屋を出て行った。
まいは晃一めーー!と怒りながらも普通の姉弟の会話や関係ができていることを嬉しく思っていた。
晃一は自分の部屋に戻るとフォローの颯を見てまたニンヤリ笑った。
颯
「晃一様、、、まい様と仲良くなれてよかったですね♪今日はなんのおしゃべりを?」
晃一
「いつもいつも僕と姉さんのこと心配してるのはなんで?」
颯
「2人が仲良くなってくれて嬉しいだけですよ♪」
晃一
「今日はねーーーー恋バナをした!」そういうと颯は驚き興味を示した。
颯
「ま、ま、まい様が?そんな様子はないからびっくり!何か言ってたの??」
晃一
「ひみつーーーーー!颯兄ちゃんは彼女いるでしょー!」そういうとどうゆう経緯で付き合ったのか聞き出した。
颯
「あやほの親はバッハ大臣なんだよ!頼まれているよ!色んなことを。あやほのお母さんはあの戦いで死んでしまったからね。ひどく落ち込んでいたあやほを助けたい と思ったのが始まりかな?」
颯があやほのことを大切に思っているのがわかった。晃一は少し残念がった。
それと同時に戦いのことを言われるとなぜだか責められている気分になっていた。自分が終わらさなければならない。そんな不安に襲われるのだ。
晃一はまいの恋愛事情に興味を示して聞いてくる颯を無視して眠そうなフリをして話題を終わらせた。
そしてある日、バッハ大臣から急に呼び出しをされた。大臣の部屋には数多くいる役員、それにとみ、颯、まい、晃一が揃った。
颯はいつもは友達だがこういう場ではまい様と呼び、敬語になる。
トワイズに動きがあったのだ。
バッハ大臣
「トワイズが集会を開いたという噂を聞いた。もしまた戦いが始まればまた多くの犠牲者がでる。」
皆に緊張が走った。
バッハ大臣
「まい様の存在は大きい。今すぐに戦いが始まるというのは考えにくい。でもこちらもよりまい様晃一様の護衛を慎重に。いいな?とみ。颯。」
とみ、颯
「はい。」
バッハ大臣
「そして役員ももし戦いが起きた時の避難手順など再確認をしておくように。そしてまい様、晃一様は少し残ってもらえますか」
そういうと他の役員は皆消えた。
そしてバッハはまいと晃一に防御の呪文を丁寧に教えてくれた。部屋に入るたびに必ずやるようにと教えを受けた。
まいも晃一も緊張しながらもすぐに習得した。
その日は部屋に戻りすぐに防御の呪文をかけた。