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中年冒険者、家を買う。  作者: 小雅 たかみ
1棟目 ~始まりの元宿屋~
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第36話 ミラに質問

ある日、いくつか聞きたいことがあったのでミラの部屋を訪ねた。


「ヒッヒッ。おや、珍しいねぇ。」


「あぁ、婆さん。アキヒコの事なんだが……。」


確かアキヒコは錬金にも才能があるとかでミラから教えてもらっているが、調合素材はどうしているのか気になっていた。

もし良ければ、王都周辺の素材はこちらで採取してこようか?と。


「ヒッヒッ。こりゃ明日は雨かねぇ。」


「そんなんじゃねぇよ。

ギルドに卸してそれを婆さんが買ってるのを想像したら、直接渡すのもいいんじゃねぇかと思っただけだ。」


「ヒッ。しかしそうなるとおまえさんの稼ぎが少なくなるんじゃないかい?」


「高い素材はギルドに卸すさ。

でもアキヒコの練習で使う素材なんて安いものだろ?その程度なら問題ない。」


「ヒッヒッ。なら頼むとするかねぇ。」


そんなんじゃねぇと言っているが、半分ぐらいでやましい気持ちが実はあった。

ロンとミラから借金しているので、少しでも2人のポイントを稼いでおかなければと提案してみたのだ。


ミラから渡されたアキヒコ練習用素材リストを眺め、コレは王都には無い、ソレは南の草原にしか無いからちょっと遠い、購入相場はいくらだ?とミラへ聞き自分で取りに行った方いいのか判断しながら、リスト内で採取できるものをピックアップしていった。


「ヒッヒッ。とりあえずこんなところかねぇ。」


「まぁそうだな。あともうひとつ聞きたいことがあったんだが。」


「なんだい?」


「キエナの喋り方だ。あれはどういう事だ?」


キエナは元々俺達の言語は話せなかった。

そこでロンとミラが1から教えて話せるようになったのだが、「~~の。」「~なの。」と何故か独特な喋り方になっている。

飴玉の時は普通だったのにだ。

産まれ育った地方の方言や種族的な性質ならまだ分かるが、教え役のロンとミラに年齢的な言葉使いはあれど、そういうのは無いので不思議だった。

エルフはこっちの言葉を喋るとああなるのかと聞きたかったのだ。


「ヒッヒッ。あぁ、アレかぃ?可愛いだろ?

おまえさんが飴玉を気に入っていたのは気づいていたからね。

それが無くなるのは寂しいかと思ってロンと一緒に考えたのさ。」


おい。ババア。なんてことしてんだ。


まぁ確かにあの自動翻訳機の飴玉を頬張るキエナは大好物だ。

そして今のキエナの喋り方も…大好物だ。

ギャップが半端ない。見た目美人なのに可愛い言葉使いであざといのだ。

しかしキエナはそれが普通と思っているので裏が無い。

結果、めちゃくちゃ愛らしい。


それでも、やっちゃいけない事ぐらいわかるだろ。

ディアナは気にしてないけど、アレは絶対女受け悪いぞ?

キエナの今後に悪影響ありまくりだろ。

話し方もがっつり定着してしまった今、もう戻せないだろう。

相変わらずのやらかしぶりに頭を抱えることになった。


やはりジジイとババアは何をしでかすか分からないので、ちゃんと監視しないとダメだな。

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― 新着の感想 ―
[一言] ここまで読んでて老人2人以外居なくていいと思うくらいのキャラしかいない。 少年は召喚者補正に期待、元暗殺者は少年の安定剤として、元娼婦と元奴隷は性欲処理、詩人はBGM。正直この程度でしかなく…
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