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中年冒険者、家を買う。  作者: 小雅 たかみ
3棟目 ~エルフの国境街~
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第126話 特訓Ⅱ

「カルルとアルは良い感じだな。ルックとヤックは胸を張ろうか。メルはもうちょっと顔を上げてみろ。

はぁ……。お前達は、どこから手をつけたら良いのか分からんな。」


子供達全員に【とりあたまのおじさん】シリーズを頭の上に乗せ、姿勢矯正訓練を施す。


「えー!?そんなに悪く無いはずだよ?」


「パパ、なんか僕らだけに、やたら厳しいよ!」


「そんな事は無い……つもりだ。

もしそうだったとしても、お前達には絶対必要だからな。もっと厳しくするか?」


「えー!!どうして厳しくするのさ!?まだ子供だよ?逆に甘やかしてよー!」


「ダメだ。お前達のどちらかがディトを引き継ぐんだろ?アイツを使うなら、これは必要過程だ。」


「パパ。それはどうして?」


「うん?俺のように使うんだろ?お前達も俺と同じ特性だったはずだからな。

それなら色んな武器を使えるようにならんとダメだ。どれもが基本や応用あれど、まず初めに姿勢が悪けりゃどうしようも無いからな。」


「あー。確かに!弓とかシュッとしてないとムリそうだよね。」


「そうだ。だから姿勢矯正は必要なんだぞ?分かったか?」


「「はーい。」」


渋々と言った感じで納得し、特訓に戻るレナとシルバ。その姿はくたびれたおっさんの様だった。3歳児なのに……。


なんと言うか……ウチの子、ヤバくね?

【淫獣】と【化け物】の子供であるカルル達の方が良い子って感じがする。アルとメルは良い子確定だし。

甘やかし過ぎたかな?後でディアナとキエナに相談するか。


ずっと本を頭に乗せるだけだと、幼い子供達はすぐに飽きてしまう。

なので、コツが掴めたら、実際にポワポワ達を乗せたりして飽きないようにした。


1時間程、特訓してみた結果。


1番年長のアルが優秀だった。

真っ直ぐ歩く程度なら問題なく姿勢を維持出来ており、シルキーを肩に乗せることも出来た。

アルはとても嬉しそうに肩にとまるシルキーを撫でていた。

そんなアルを羨ましそうに眺めるメルと他の子供達。


アル以外も子供達全員、立ったままなら、ポワポワ達をとまらせることに成功していた。ただし、アル以外の子供達全員、頭の上にだ。


「僕ら幼いから、まだ体が大きくないし!頭にとまるのは、しょうがないよね!」


「うんうん!大人になったら肩にとまるもんね!」


とシルバは言い訳をして、レナも同意した。

そんな2人の頬をつねる。


「うん?レナ、シルバ?

それじゃあ、パパは体が大きい大人だけど、頭がデカいってことになるのかな?」


「ふぁふぁ。いひゃいよ。(パパ。痛いよ。)」


「ほんなふぉと、いっへないよ?(そんな事、言って無いよ?)」


「それなら良い。もしそう思っていたら、ポワポワ達にお願いして今後お前達には頭にしか、とまらないよう頼むところだったぞ?」


「ピッ!」「チュン!」


と、俺が言うと、いつも通り『任せろ!』ばかりに頭上のポワポワとプクプクは鳴いた。

ポワポワ達の鳴き声を聴いたレナとシルバは慌てて俺をよいしょしだした。

先ほどまでとは大違いだ。ポワポワ達には程々にと伝えておいた。


「さて、他の子供達もこれから少しずつ練習すれば、もっとポワポワ達と仲良くなれるはずだ。

この本じゃなくてもいいが、これが1番簡単な練習だからな。頑張ってな!」


そう締めくくって特訓は一旦終了させた。

後は子供達で遊ばせればいいか。


アルとメルも、シルキーと触れ合えたし、他の子供達とも仲良くなって、すっかり元気になっていた。

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