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中年冒険者、家を買う。  作者: 小雅 たかみ
3棟目 ~エルフの国境街~
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第57話 策士アキヒコⅡ

【転生者】


死んで生まれ変わった者。

アキヒコが気づいたという事は、アキヒコの居た異世界で死んで、レナとシルバとして生を得たと言うことだった。

生まれ変わりは何処でもありそうな感じはするが、【転生者】の特徴は前世の記憶を保持している事。


アキヒコは召喚されて来たので【転生者】では無く、【転移者】と厳密には言うらしい。

どちらも同じように普通の人とは何か違う力を持っているようで、アキヒコ同様にレナとシルバも勇者であった。



「フォッフォッ。よく気づいたのぅ。同郷じゃと分かり合える何かがあるのかのぅ?」


「そうですね。僕も最初は分かりませんでした。頑張って隠していた様ですし、でも僕が居た事で緩んだんでしょうね。」


言いながらも、アキヒコは順番に説明してくれた。


アキヒコはカルル達と住んでいる。カルル達の成長もずっと見てきていた。だから、初対面の時は同じ年頃なのに随分と大人びていると最初は思ったようだ。


疑惑は自己紹介の時。アキヒコは本名で自己紹介をした。アキヒコ自体、この世界では差程変わった名前じゃない。キエナ達エルフの方がおかしいぐらいだ。

ただ異世界でもアキヒコの名前は一般的らしいのだが、異世界でしか分からないものがあるみたいだ。そこにレナとシルバは反応してしまっていた。


ジジイやババアにも話を聞いていたらしく、レナとシルバが魔法や魔道具を大好きというのも、異世界には無いから興味津々なのだと予想を立てていた。僕がそうでしたから……とアキヒコは照れ笑いながら言った。


そして昨日、テトル達の事情聴取の時、レナとシルバも混ざってきた。その中で話してみて確信に変わったようだ。


「僕の予想では、リオさんも転生者だと思っていたのですが……。」


「俺も?俺は異世界なんて知らんぞ?何故そう思った?」


「そうですね。先程も無反応でしたし。レナちゃんとシルバ君の発言に、ロンさんやブラントさんと一緒に驚いていたようですし。

ただリオさんと話していると昔を思い出すんです。僕がまだこの世界へ来る前の頃を。とても懐かしくて安心するんです。何故でしょうね?」


アキヒコは照れ隠しなのか、頬を掻きながら疑問を口にする。


「わたし、それ知ってるよ!」「ぼくも!」


その答えは、バレて気まづそうなレナとシルバが手を挙げた。2人はコソコソとアキヒコに近づき内緒話をしだした。ジジイとブラントも一緒になって輪に入っていた。


自分の事なのだが、あまり興味のない俺はその光景にドン引きしていた。俺の子供達が転生者だと言われ、ショックを隠しきれなかったのもあった。


「フォッフォッ。なるほどのぅ。『異常な程、普通』はそこから始まっておったのか。」


「うむ。やはり面白い存在だ。」


別に俺の事はどうでもいいだろ?

【補足】ドラ○もんの真相。

答え:世代の違いが原因です。


リオ:大○のぶ代しか知らない世代。

レナ・シルバ:どっちも知っている世代。

アキヒコ:大○のぶ代を古い映像でしか知らない世代。


よって、アキヒコの物真似が似ておらず、リオは驚かなかった。

しかし、レナとシルバが大○のぶ代バージョンと叫んだことにより、声優が変わったことを知り驚いていた。


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