第11話 秘密兵器
会議が終わり、オウガや外交特使達は人族の言葉が分からないエルフ達へ説明をしてくれていた。
こちらも、もし来た時の準備を色々としなければならない。
「婆さん、エルフ語用の飴玉を用意しておいて欲しいんだ。俺とディアナにはあった方が良い。」
「ヒッヒッ。あいよ。」
「あー。お祖母様。私もお願いがあるの。飴を用意して欲しいの。」
「うん?さっき俺が頼んだぞ?」
「違うわ。あー。【飴と鞭シリーズ】の方の【飴】よ。」
「アレを使うのか。まぁそうか。使うわな。」
「ヒッヒッ。楽しくなってきたねぇ。」
「爺さんは俺と一緒に男性向けに指導を頼む。昔ブイブイ言わせてたんだろ?」
「フォッフォッ。ええじゃろぅ。しかし本当に大丈夫なのかのぅ?」
「女性陣はディアナとキエナ、それに婆さんが居るから大丈夫だろ。男性陣も最悪、秘密兵器を呼び出せばどうにかなる。問題無い。」
「フォッ?秘密兵器なんて居たかのぅ。」
「リオ。貴方、まさか……。」
「ああ。居ただろ?【淫獣】と呼ばれた奴がな。」
「ヒッヒッ。彼奴を呼ぶのか。確かに大丈夫そうだねぇ。むしろ、やり過ぎないかねぇ?」
「その辺は知らん。俺と爺さんでダメだった場合だ。そうなったら劇薬でも淫獣でも使うべきだろ?
あと、ブラントは今後も交渉残ってるだろ?それにわざわざ手伝わせるのもアレだから、自由にしてくれ。ブラントに合うエルフが居たら回そう。」
「うむ。頼むぞ。」
こうして会議後の打ち合わせも終わり、解散となった。
エルフ一団は外交特使が疲れてることもありもう1泊することになった。
当然の如くナトリーは俺の寝室で寝るはずだ。
また2階の客室で寝ればいいかとなんとなく思っていた。
丁度エルフ一団も説明が終わったようで、バラバラと解散していた。
オウガを捕まえて、感触を聞いてみた。
「オウガ。どうだった?」
「分からん。皆、多少混乱していたな。しかし、それで本当に変わるのか?」
「何とも言えん。実際に頑張るのは俺じゃないからな。だが出来うる限りの協力はするつもりだ。俺としてはオウガ。お前に是非来て欲しい。俺達の事情に詳しく、理解もあるみたいだからな。」
「考えさせてくれ。まずは帰って妻と相談してからだ。」
「そうだな。頼む。」
「ああ。」
オウガと別れるが、割と好感触だったように思った。
俺がオウガと話している際に、ディアナがブラントに何かを伝え、キエナとも軽めの問答をしていた。何かあったのか?と思っていたら、それは夜判明した。
案の定、今日も2階の客室へ行かされ寝ることになったのだが、寝ようとしたら部屋の扉をノックされた。
開けたらレナを抱くディアナが居た。
「リオ。今日は私達も一緒に寝るわ。」




