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中年冒険者、家を買う。  作者: 小雅 たかみ
2棟目 ~北の国から~
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第51話 行商人Ⅳ

全員が揃っての夕食時、食べながらも、食べ終わってからも今までの経緯を話した。


全てを話すと時間が足りなさそうだったので、所々端折っているにも関わらず結構時間がかかっていた。


前の家の住人は大体の経緯を知っている。

ロン、ミラ、キエナ、ディアナは初期から居る。ラキティスもギルドで噂を聞いているので、それぞれの出会いには驚いていたが、他は知っていた。


だが今の家からの住人にはちゃんと話したことが無かったかもしれない。


メイド隊、ブラント、ルキウス、ファル。そして飯を誘ったレックスも含め、俺達の今までにとても驚いていた。


「ほほぅ。数奇な人生を歩んでいたのだな。」


「ふぅ。それでリオさんの頭がおかしくなるのも仕方がないですね。」


「はい。運命に翻弄されていますね。

1度、真剣に神へ祈りを捧げてみてはいかがでしょうか?」


「リオの旦那……。ホントに色々あったんすね。」


「そうだな。あとルキウス。俺はおかしくなってないからな?

ついでに、ファル。たまに思うのだが、俺は呪われてないよな?家を買うまでは、極普通だったんだ。」


「いいえ。残念ながら、リオさんからそう言った物は感じ取れません。神父様に相談してみましょうか?」


「あー。ファル。気にしなくていいわ。ただのお人好しでバカなだけだから。」


「フォッフォッ。そうじゃのぅ。」


「バカバカ言うな、ディアナ。爺さんも頷くなよ。

……と、まぁこんな感じだ。

依頼帰りなんでな、そろそろ風呂に入って寝たいのだが、終わりでいいか?」


流石に疲れていた。

依頼で2日半帰れず、夕食時も結構喋った。早くスッキリして寝てしまいたい。


「この家、お風呂もあるっすか?」


なのでレックスの疑問にも適当になる。


「ああ。あるぞ。」


「マジっすか!凄いっすね!」


素直に感心しているレックスを見て、またまた気分が良くなった。

本当に感心しているのか?行商人だからヨイショするのが上手いのか?疲れていたので分からなかったが、家を褒められて嬉しくなっていた。


「なら、入っていくか?」


「ホントっすか!是非!」


そう言って、レックスを伴ってお風呂へと向かう。


「うむ。我も行こう。」


「ブラント!貴方はダメよ!」


俺とレックスに続きブラントも立ち上がろうとするが、ディアナに止められた。しかしブラントも反論する。


「何故だ?レックスとやらも一緒なのだから問題あるまい。」


「あー。なら、お祖父様。見張りをお願いしてもいいかしら?」


「フォッフォッ。仕方がないのぅ。そうじゃ、ルキウス。おぬしも来い。どうせなら男全員で裸の付き合いでもしようかのぅ。」


「ふぅ。僕に拒否権はなさそうですね……。」


ディアナの妥協でロンが巻き込まれ、ロンはルキウスを生贄にする。

それにしてもレックスは抜きにして、男組全員で風呂に入ることなんて初めてかもしれない。

少しだけ楽しくなってきた。ついでに女組もどうかと提案してみた。


「それはいいな。ディアナ、なんならそっちも女同士で仲を深めたらどうだ?ファルだってまだ馴染んでないだろ?」


「あー。それもそうね。覗いたらどうなるか、分かってるわよね?」


「婆さんが居るんだ。誰も死にたくはないだろ?」


「ヒッヒッ。惚れてしまわないようねぇ。」


そういうことじゃねぇ。

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