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中年冒険者、家を買う。  作者: 小雅 たかみ
2棟目 ~北の国から~
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第37話 不審者

それから昼食はルキウスの王都美味しい物巡りでディアナ、キエナ、昼休憩のラキティスで色んな食堂へ行き、食べ歩きするようになっていた。


リオは食に興味が無い。腹に入れば全部一緒を地で行く程だ。

ロン、ミラ、ブラントも出歩いてまで食べようとはせず、あまりついて行かなかった。

メイド隊の料理の腕もディアナとキエナに教えられて上達しており、ウチである程度美味しければそれで満足であった。



ルキウスは、紹介したお店がたまに美味しくなかったのか、ラキティスから本当に豚にされて帰ってきていた。

ディアナが悪ノリしてラキティスに鞭を渡し、そんなラキティスも『私の幸せ見つけたかも?』と、とても嬉しそうに豚のルキウスを鞭で叩いていた。クズなルキウスは嫌がり、美味しいお店巡りをサボり、部屋に引き篭もろうとし、結局ラキティスから鞭の計になっていた。


当然のように即リオに泣きついてきたが、『ラキティスに喧嘩売ったのはルキウスからなので、まずソレをどうにかしろ!』とリオは言った。そして、『ディアナさんとキエナさんの料理は世界一だ。』と、クズなルキウスは自分の発言をすぐ撤回した。だが『あの時から味は何も変わっていない。』『刺激を受けた他人の料理に出会えていないの。』そう言ってディアナとキエナは納得しなかった。


ルキウスは美味しいお店を必死で探し、案内するしか道が無くなっていた。


その後もルキウスは度々豚になって帰ってきた。

何故か不味い飯をわざと出した何処かのお店の副料理長をラキティスがルキウスのついでに豚にしたりと2頭連れて帰ってきたりもした。


副料理長は豚から戻ったら、とても感謝感激しており、ドMということが分かりたくも無かったが判明した。ルキウスが豚にされたのを羨ましく思ったみたいだった。


そんなどうでもいい事件を挟みながらも、俺や年長組はあまり関係が無かったので、のんびりと過ごしてした。

ロン、ミラ、ブラントは昼食が終われば昼過ぎに大体お茶会をしている。冒険者の依頼が無い時には俺もよく混ざっていた。



そんなある日の昼過ぎ、俺含めた年長組でティータイムを楽しんでいたら、ご近所の奥様が尋ねてきた。


「あら?リオの旦那様ですか。ごきげんよう。

ディアナ様とキエナ様はいらっしゃいませんか?」


「ああ。こんにちわ。

あの2人はウインドウショッピングとかなんとか言って出ていったぞ?」


「まぁ困りましたわね。」


「何かあったのか?」


「実は……。」


詳しく聞いてみると最近、近くの孤児院や公園に子供達を遠くから見つめる不審者が出没しているようだ。それをディアナとキエナに懲らしめてもらおうと思って奥様は相談に来ていた。


不審者の特徴を聞いてみた。

20歳前後でぽっちゃり体型で、『ふぅ。ふぅ。』と興奮しているのか汗を拭っているそうだ。


特徴を聞いた瞬間、すぐ判明した。



ルキウス……。アイツ何やってんだ?

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