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中年冒険者、家を買う。  作者: 小雅 たかみ
1棟目 ~始まりの元宿屋~
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第14話 嫁

ディアナが家に来てから3ヶ月。

やっとミラからのお墨付きを貰い完全復活となった。

唯一、髪の毛だけは伸びきらず、事件前までキエナぐらい長くウェーブが掛かった素晴らしい髪だったが今は整えてショートヘアになった。

それでも十分だった。


なんたってハッスルも解禁だからである。


恐らく、半年間もご無沙汰なのは冒険者になってからの新記録なのでは?と思ってる。

どうしても我慢できない時は独りでした。

36歳のオ〇ニー話なんてどうでもいいか。


まぁ要するにサルである。

そんな期待の眼差しが周囲にもバレバレではあったが、苦笑したディアナからこっそり『夜ね……。」と言われたら、犬のようにお座りして、しっぽを振るしかなかった。


そんなディアナだが、スーパー万能奥様だった。

掃除、洗濯、食事はもちろんのこと。

裁縫も得意で、ロン・ミラ・キエナからも絶大な人気を誇っていた。


【リオの妻であるディアナ】と言うより、【ディアナのおまけでリオ】と言っても過言じゃない程人気で、自身の立場に寒気を覚えた。


ディアナの方も、割と初めの看病からぼんやりとだが覚えていて、『命の恩人達を嫌うことなどありえない!』という尊敬ぶりだ。


しかし、一つだけ不安があった。

ディアナとキエナである。


仲が良すぎる。

それこそずっと一緒に居る。

介抱していた影響かお風呂も相変わらず一緒に入っており、なんと言うか仲のいい姉妹の度すら超えてるんじゃないかと思ってる。


これからディアナとハッスルしようとする度にキエナからダメー!って怒られるんじゃないか。そんな予感すらして怖い。


キエナも元が優秀なのか、今では普通に話せるようになっていた。

ぷっくりほっぺを見れなくて残念だったが、今ではいい思い出かもしれない。


ちなみに、ディアナとキエナは一緒に外へ買い物にも行くようにもなった。

キエナは流行りのフード付きローブを被らないとダメだが、外出出来るようになったのはとても大きな事だと思う。

軽めのナンパ程度ならディアナのあしらいで軽くかわせるらしい。

ただ最初にキエナを襲ってきたグループと鉢合わせたと聞いた時はかなり焦った。

ただロンとミラにも鉢合わせになったと聞いたら、一気に霧散した。


年寄り2人増えたところで……とグループは強行し、

ジジイが本当に敵1人を魔法で消し炭にし、

ババアが本当に敵1人を魔道具で溶かしたら、逃げていったという顛末だ。

それ以来襲われることは無くなったと言ってディアナとキエナは喜んだ。


この話を聞いて頭を抱えた。


ジジイとババア、何はっちゃけちゃってるんだ?

普通に人殺してんじゃねぇよ!

俺ですら追い払っただけで、ある意味平和的な解決をしたというのに。

そして、ディアナとキエナに影響受けてるじゃねぇか!

何喜んでるんだと、そこはドン引きするところですよ。


1度ちゃんと話し合った方がいいのかもしれない。


嫁も出来た事だし、もしかしたら子供だってすぐ出来るかもしれない。

そんな子供にジジイとババアのぶっ飛んだ常識を叩き込まれたらたまったものではないと。


リオはまだ出来もしていない子供のことを考え、ロンとミラ並にぶっ飛んだ気持ち悪さを妄想していた。


そんなことを思いながら、夕暮れ時の裏路地を冒険者ギルドから我が家へと帰るところで、家の前に猫が居た。


あぁ。またこのパターンか。

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