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中年冒険者、家を買う。  作者: 小雅 たかみ
2棟目 ~北の国から~
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第27話 屋敷殺人事件Ⅴ

暇だったのでルキウスと色々話した。

こいつ意外と面白かった。


なんと学者じゃなかった。

学者見習ですらなかった。

てか働いてすらなかった。

親のスネをかじっていた。

要するに、ニートだった。


学生は一応卒業したようなので、学力はあるのだろう。そして学生になれるので親もかなり裕福だと思う。


「ルキウス。お前、よくココに来たな。アイツらと本当に友達なのか?」


「ふぅ。全然ですよ。ほとんど話した事無い人ばかりです。」


「なら、なんで来た?」


「両親がいい加減に家を出ろとうるさくてですね。これに参加して他の人達を見て刺激を受けろと言われ、参加しないなら出ていけ!となりまして……。ふぅ。」


「刺激は受けたか?」


「ふぅ。違う意味で刺激は受けましたよ。」


「ふはは。そうだな。」


「あまり話したい人も居ませんでしたし、言い争いがあったと言っておけば、部屋に引き篭っていても恐怖で震えてると思ってくれたみたいで楽でしたし。」


「おまっ!それも嘘なのか?」


「誰かが言い争いのようなお喋りはしてましたよ?カップルのイチャイチャかもしれませんね。ふぅ。さっき言ったじゃないですか!ほとんど話した事無いって。誰の声が聞こえても分かりませんよ。」


「ルキウス。お前、すげぇな!」


「リオさん。そんなことは無いですよ。照れますよ。ふぅ。」


やべぇ。

こいつのこと好きになってきた。

バカと思っていたが違った。

清々しい程のクズだ。


「ふぅ。リオさん。

皆さんは談話室で寝ているのですよね?

絶対に起きないのですか?」


「お前……。まさか……?」


「ちょっとぐらいイタズラしてもいいですよね?」


本物のクズだ。


「悪いな。それをしたらお前にも眠ってもらう。誰が犯人か分からんと言っただろ?」


ルキウスが複数犯の1人とは今では、これっぽっちも思っていなかったが、あまりのクズ過ぎてやらかしそうだ。ピンポイントで犯人にイタズラしそうだった。


「ふぅ。残念です。せっかくの初めてを捨てれる機会だったのに……。」


イタズラじゃなかった。

完全に犯しに行く気だった。

どこら辺がちょっとのイタズラなんだ?

ガッツリやらかす気マンマンだ。


「お前こんな状況で『せっかくの機会』とか、よくそんな事が言えるな。というかルキウス。俺に対してはボロが出まくってるぞ?」


「ふぅ。リオさんは僕と同類の匂いがしますから。実際話しやすいですし。」


「馬鹿を言うな。俺は家持ちで嫁持ちだ。冒険者でもある。お前とは違うぞ。」


「ふぇ?そん……な!馬鹿な……ことが!?

コレが家持ち?コレで嫁が居る?全員眠らせるとか意味不明なことをしたり、話してる今まで、被ってる布の隙間からチラチラとキ〇タマが見えてる人の何処に魅力があるのですか?」


ガクリと頭を垂れて酷い事を言うルキウス。

そういえばまだ服を乾かしたままだったな。


ルキウスにキ〇タマを見せびらかしながら服を取りに行く。


こんな状況下でも何気に楽しく夜は更けていった。


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