孤独の根源
本編の後書きにも書きましたが、こちらはこのお話を少し補う内容です。
また、こちらは短めの内容となっています。
クラウティアが治めることになるクルアート王国は、上に立つ者ほど孤独になると言われている。
家族から愛情はもらえない。クルアート直系の血を継いでいる王子は兄弟間での後継者争いに、愛など要らないとされている。現国王も王妃も、愛に溺れず真に強い者だけを望む。仮に愛情深いと躊躇いが生じ、その一瞬が後継者争いに生き残れず命を落とすことにつながる。
伴侶や臣下、民からは次の王になる人を【王】という色眼鏡でしか見ず、それ以上それ以下になることはない。彼らの間にあるのは、確固たる主従関係のみ。そのため、愛情は期待することは出来ない。
その環境下でどうして孤独でないと言えるのだろうか。クルアート王国の王は、常に孤独で愛を知ることなくその生涯を終えるのである。
そして、レアリーの世界もまたクラウティアのように誰からも愛されず、妖の頂点に立つ種族であるために畏怖の対象として君臨しなければならない。妖が二度とヒトを傷付けることがないように、まとめ上げなければならないのだから。
これにてこのお話は全て完結です。
まだまだ未熟なため、分かりにくい部分はあったと思いますが余談にもお付き合いくださり、ありがとうございました!
本日より、現代の恋愛「年が明ける前に、」を更新しますので、良ければそちらもご覧ください。