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4.全家庭に布マスクを配ろう、外出自粛の説明書きを付けて

今回は全世帯対象、つまり2020年5月末には知らない人はいない、という国が配布する布マスクの話です。マスクをつけるなんて異様な光景だ、などと日本が世界中から言われていたのも遠い昔のことのように思えてきましたね。きっと、女性陣を中心にだんだん、お洒落な布マスクを利用する方も増えていくでしょう。

2020年04月30日時点、前日からの変化は、入院人数+138人、退院人数+92人と、入院人数は前日の+174人から比べれば減少しているのですが、退院された方が大きく減ったため、入院治療を要する人は増加傾向に転じています。

 ※以下の表は厚生労働省の新型コロナウィルス特設ページのものです。


挿絵(By みてみん)


抗ウィルス薬のレムデシビルが症状の続く期間を15日から11日に減少させた、という記事も出てきていますが、生死への影響や、どういった時期、症状の人への投与が効果的なのか、といったことの多くが不明とのことで、今後の研究が必要です。

抗インフルエンザウィルス薬のアビガンも効果が出ているとの報告もあるものの、抗インフルエンザ薬のタミフルのように、町医者が処方できるレベルでの検証はまだ行われておらず、副作用もあることから、タミフルほど簡単に処方されるようにはならないでしょう。それ以外にも効果を期待される薬はいくつかありますが、どれもまだ決定打と言える状況ではありません。

外出を自粛した日があっても、結果が出るのは1週間後、2週間後というのが悩ましいですね。ステイホーム期間、なんとか外出自粛に専念して欲しいところです。





さて、今回の話題は「全世帯(5000万)への布マスク配布」の話です。

一時期、マスコミのネガティブキャンペーンで、以下のポイントが問題とされました。


1.2枚では少ない

2.大きさが小さい

3.配布する時期が遅い


緊急時ですし、公開入札でない調達方法だとか、どこか倉庫に眠っていたような代物をかき集めたのではないか、調達価格が高過ぎるのではないか、などの話も出ていますが、そちらは今回の主題ではないので触れないことにします。


まぁ、調達会社の4社目が、できて2年、しかも同じ住所にいくつもの会社が同居しており、公開情報では会社の代表すら名前もわからない、グーグルアースに撮影されていた古い写真だと、建物に公明党のポスターが貼られている等、ツッコミどころ満載だったりしますけどね。こちらは他の方のエッセイに期待することとしましょう。


っと、話を戻しますと、そもそも、布マスクを配布しようという話が出ていた頃、というか今もそうですが、お店に行っても店頭にはまるで使い捨てマスクが売っておらず、早朝から並ぶ人達が問題視されて、開店直後の販売中止と販売時間の情報公開をしない、などの対策が取られることになりました。それだけ、品不足が問題視されていた時期でした。


では、問題とされたポイントについてそれぞれ意味を考えてみましょう。


1.2枚では少ない

 →私も始め、2枚だと共働きだとそれぞれが使用したら、夜に干して使うのは大変だろう、少ないな、と考えました。けれど、それはちょっと前提に誤りのある思考でした。


  では、前提とは何か。


 外出自粛要請が出ており、基本的に自宅にいる家庭で、週に2回程度外出をする、その時にマスクを着用するとしたらどうでしょう? それなら2枚あれば十分足りるでしょう。


それと、生産供給能力の問題もあるので、もっと枚数を寄越せ、という話を優先すると配布できる世帯数が減るか、配布時期が遅れます。それでは意味がありません。

今回の施策は、できれば国民全員がマスクを着用することで、できる限り感染する可能性を抑えることにあります。なにより速度が重要なのです。


2.大きさが小さい

 →一般に配布される前から、なぜか比較画像が出てとても小さい、と騒いだ挙句、皆からまだ配布前だと突っ込まれたら、投稿を消して逃亡したり、あちこちで投稿されていた小さいとされた画像が同じだったりと、ツッコミどころ満載の話でしたが、それでも、小さいと思う方が一定数でるのは仕方のないことでした。


 ちなみに配布される布マスクは標準サイズとのことで、厚生労働省のホームページに行けば「布マスクの全戸配布に関するQ&A」という丁寧に作られたページで全16項目について丁寧に説明されているので、そちらをご覧になると良いでしょう。


 それで大きさですが、外出時、鼻と口を覆うことができればよく、そもそも必要最小限の外出なのだから、外で会話するようなことも少ない訳ですから、標準サイズで、鼻や口が覆えないなどという話にはならず、必要機能は満たしていると言えます。


 使い捨てマスクがS、M、Lと複数サイズが販売されていることからわかるように、標準サイズを選べば、小さ過ぎる、大き過ぎる、という人が出るのは当然です。ですが、必要な機能を考えれば、それは許容できる話です。





では、次に、なぜ布マスクなのか、という話ですが、これは簡単で、そもそも使い捨てマスクを全国民に1日1枚使うように生産する能力もないし、そこまで生産能力を高めるのも難しく、それに使い捨てマスクを必要とする医療業界などには優先的に配布しなくてはなりませんでした。


 ※WHOが「(医療従事者は)どんな場合も布マスクの使用を推奨しない」と見解を出してます。マスコミは括弧部分を隠して、布マスク叩きをしてましたが、そんな彼らも紙面で布マスクを作る学生を褒めたたえたり、自社ホームページで布マスクを販売してたりしたんですから、ほんと呆れますね。


そんな恒常的な使い捨てマスク不足を解消するために、布マスクを配布すれば、布マスクは繰り返し使用可能ですから、布マスクを使う人が増えれば、その分、使い捨てマスクの流通を助けることになります。


まぁ、こちらは、あまりにも品不足なこともあり、使い捨てマスクを洗って複数回使う方法とか、布マスクを自作する話とかが出てきたので、2020年04月30日時点では、町中を歩く人を見ると、マスクを付けている人のほうが多い状況になってきました。


布マスク配布完了は、2020年05月末を予定しているので、配布が終われば、マスク不足も少しは緩和されるようになるでしょう。


マスクを持っているのでいらないという人は、必要な人に渡すと仮定して、必要な人に行き渡ると考えた場合、1億枚のマスクを30回再利用すれば、30億枚の使い捨てマスクがその分、浮くことになりますからね。この枚数はかなりのインパクトがあるのは間違いないでしょう。



3.配布時期が遅い

 →使い捨てマスクの品不足は早い時期から問題視されており、配布が始まるのが4月末とは遅過ぎるではないか、という指摘も出てました。


 ただですね、ちょっと考えてみてください。


そもそも全5000万世帯に2枚ずつ、合計1億枚の布マスクを生産、配布するというのは膨大な手間と時間がかかることは避けられません。そんな膨大な在庫が存在している訳もなし、あちこち手分けをしてなんとか手配しなくてはなりません。

海外から調達することに批判的な流れもありますが、今、何より必要なのはスピードです。スピードと国内調達が両立できれば最上ですが、布マスクのような製品の国内製造拠点はその多くが淘汰され、あるいは海外に移転してしまった後です。残っているのは高品質化で差別化を図って生き残った中小企業が大半ですから、増産するといっても、限りがあります。ですから、海外調達するのは仕方ありません。

物の表面に付着した新型コロナウィルスは3日程度生存する可能性があるとのことですが、製造から配布までの期間を考えれば、そこはあまり気にするところでもないでしょう。


なぜか、マスコミは上が指示すると、すぐに膨大な量の物が調達できて、配布もできるようなノリで動きが遅いなどと、文句ばかり言ってますが、製造業に携わっている方々や、店舗での販売などをされている方であれば、平時とは異なる膨大な量をいきなり入手しようとしても無理で、しかもそれが1億枚などという途方もない枚数となれば、多くの会社が手分けをしても、少しずつ配布していって、ある程度の期間で配布完了とすることしかできないことは簡単に想像できます。





では、次は全世帯に配布することの2つの意味を説明しましょう。


4.全世帯に新型コロナウィルスに関する説明資料付で配布

 →はい、タイトルでも書いた通り、今回の布マスク2枚の配布時には、厚生労働省のホームページでも紹介されてる3ページの新型コロナウィルスについて説明の書かれた書類も同梱されています。全世帯に説明資料、これが重要です。前話で紹介した通り、既存のマスメディア(テレビ、ラジオ、新聞、ネット(ニュース))では、周知徹底はまったく足りず、LINEを使って連絡などもしましたが、それでもかなりの人数が、詳しい説明情報に触れていない可能性が高い状況でした。

 全世帯に説明資料を配布すれば、読まずに捨てる馬鹿はいるでしょうが、それでも情報に疎い人達に、周知する効果がかなり見込めます。資料には二次元バーコードも付いていて、厚生労働省のページに行けば、英語版や中国語版も入手できるので、現時点の施策としては十分と言えるでしょう。アイコンも活用していて大変わかりやすい資料なので、対応言語を増やしても良いとは思いますが、それほど優先順位は高くしなくても良い気がします。


マスコミ経由、特にテレビだと不安を煽るような報道ばかりあって、「正しく理解して、正しく恐れ、正しく対応する」のに有害なことも多いですからね。海外からの方であれば、日本語に不自由されていることも多いでしょうし、アイコンを多用した簡潔な説明資料はきっと役立つことでしょう。


5.外出時のマスク着用義務化

 →これは欧米各国が採用している施策で、日本はまだ行っていません。実際、品不足で買えない人も未だに多い現状で、それを行えば、手に入らない人は施策を守りたくても、守りようがありませんからね。でも全世帯に配布すれば、着用義務化という「感染を抑える次の施策」を行う選択肢が生まれます。


 ……実際、緊急事態宣言が1か月延長(2020年05月6日→05月末?)がほぼ決まってますが、緊急事態宣言の緩和が想定される6月には、全世帯への布マスク配布が終わることにもなりますし、緩和と感染症対策強化の併用ということで、「外出時のマスク着用義務化」が出る可能性は結構あると思います。

 ※この部分の記述は2020年06月以降の緩和発表時に追記するようにします。

最低でも2枚、どのご家庭でもあって、余っているという方は足りない方に譲渡してもいいんですから。その時点では「持ってないから付けてない」は通用しません。

なんでも親から与えられるのを待つ雛鳥のような姿勢はそろそろ卒業しましょう。





最後に。これまでの報道でも、人が回りにいないような外の環境では、マスクをする必要性はないとのことです。ずっと着用しているとやはりマスクも傷みます。それに息苦しいですしね。

周囲に人がいないところでは、マスクを外す、人が増えてきたら付ける、とメリハリをつけるのもよいでしょう。幸い、緊急事態宣言から3週間が経過して、人々の間にも経験が蓄積されてきて、混雑が一部の時間に集中するような状況も減ってきています。皆が経験を積んでいけば、きっと今より、もう少し肩肘張らずに生活できる力加減も見えてくると思います。

多分、厚生労働省の中の皆様、布マスク配布に携わった人達は、一連のバッシング報道にむかついたことでしょう。布マスク配布Q&Aページの説明を読むと、丁寧にいちゃもんを潰していく感じで、彼らの内心を伺い見た気がしました。ほんと、中の皆様、お疲れ様です。

マスク着用は感染を70%程度低減するとし、市民が布で口元を覆うことを推奨すると、アメリカの国際安全衛生センターも発信してますからね。全世界の大半の国では、市民は布で口元を覆うのが、現実的な施策と思います。使い捨てマスクを国民全員が消費し続ける、そんな真似は生産能力が追い付いたとしても、配送能力と費用の点で無理でしょうから。


……あと、「忍殺」と書かれた面頬メンポもとい、マスクがあったりするのかと探してみたら、写真がごろごろ見つかりました。はい、ニンジャスレイヤー、大好きなんです。

そんなマスクを付けて挨拶をしてくる人がいたら、挨拶を返そうと思います。「挨拶は大事、古事記(※)にも書いてある」ですから(笑)

 ※作品「ニンジャスレイヤー」内に出てくる古事記で、本物の古事記とは別物です。

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さて、最後に宣伝です。
私も一つ連載小説を投稿してまして、
彼女を助けようと異世界に来たのに、彼女がいないってどーいうこと!?』になります。
よろしければご覧になってみてください。。

― 新着の感想 ―
[良い点] 未来の人に対しても現在の人に対しても役立つから頑張ってください! [一言] 布マスク二枚とはどうしても働いてもらわないといけない職場に配った上での全世帯配布なので数を増やせと言うならスーパ…
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