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15.新型コロナウィルスの死者率と肥満率の密接な関係(その2)

制限措置の緩和から約2週間が経過しましたね。新型コロナウィルスで亡くなる率と、肥満率の関係について表にしてから1か月が経過したので、変化を紹介することにしました。


2020年07月01日から、制限措置が緩和されてから二週間近く経過しましたが、本日の厚生労働省の発表では、「入院治療等を要する人」は2339名(+200名)と、前日に比べて1割近く増えているものの、「退院または療養解除となった人」は17787人(+154名)と、沢山入院する人もいるけれど、沢山退院する人もいる、といった感じなのと、「重傷者の人数」は合計32名(-1名)と低い状態が維持されているのは幸いです。経済活動を再開している訳ですから、感染者がある程度増えるのは仕方なし。そう考えれば、緊急事態宣言再び、という機運にはならず、皆で注意しつつ活動をしていきましょう、という方針が維持されるのも当然と言えるでしょう。


挿絵(By みてみん)


幸いなことに、日本ではマスクを付けろ、と言われても、不満を口にする残念な人がいる程度ですが、海外だと、注意した相手を複数人で殴り殺したり、銃で撃ち殺したり、と悲惨な出来事が起きています。麻生閣下が、海外メディアに聞かれた際に「民度が高いから成功した」と答えたのも、頷けるところです。日本でも残念な人はそれなりにいますけどね。人口に対する比率や酷さは海外ほどではないと、そう思うわけです。





さて、今回の話題は、新型コロナウィルスによる人口あたりの死者数と、肥満率の関係、その続報です。前回、掲載してから、一か月ちょい経過し、多くの国で感染がいまだに広がる傾向に歯止めがかからない、そんな中で、新しい情報を加えると何か変わるのか、それを見てみることにしましょう。



挿絵(By みてみん)



左側が感染者が多い上位16か国と、よく注目される2国(スウェーデン、ポルトガル)の人口、新型コロナによる死者数、死者数を人口(万人)で割った死者率、それに肥満率と南半球に位置している国かどうか示しています。ちなみに肥満率とは人口に占める体脂肪率30%超の肥満者の割合でWHOが発表しているデータです。……世界はデブで満ちている、驚きです。


 ※日本人は体脂肪率25%を超えると肥満と認定して治療対象としていますが、これは日本人は遺伝的に体脂肪率が高まると、生活習慣病などの問題が多発してしまい、海外ではごろごろいる体脂肪率30%とか40%なんてレベルに行く前に亡くなることが多いからなんだそうです。


そして、右側は、新型コロナウィルスに対して死者数がとても低いと話題になっている東アジア、東南アジア、大洋州の国々を示しました。少し欄が余ったので、左右の表に出てこない残りの人口1億人超の3か国(ナイジェリア、パキスタン、バングラデシュ)を追加しました。


死亡率の色分けは同程度の数字を私のほうでグループ化してみたものです。赤い方が死亡率が高く、水色がとても少ないことを示しています。


前回との違いは次の通りです。

1.感染者が急増した4か国を下段に追加。(南アフリカ、コロンビア、カタール、アルゼンチン)

2.死者数、死者率は括弧に先月(2020年06月06日)からの増加分を記載。

3.死者率について、前回と比較した増加率の列を追加。


死者数ではアメリカがやはりダントツですが、南半球の国(ブラジル、ペルー、チリ、メキシコ)の死者数の伸びがかなり大きく、その勢いは衰える傾向が見えません。インドやサウジアラビア、1億超えの3国(ナイジェリア、パキスタン、バングラデシュ)もかなり増えてます。


前回と同様、左右を見比べてみると、やはり、肥満率が1桁%の国々は死者数がとても少ないことがわかります。インドの死者数はかなり多いですが、それでも人口が13億と多いので、人口に対する死者率という意味ではやはり、低いレベルを維持しています。


やはり、痩せている国は、死亡率が低い傾向は変わりませんでした。





経済を止めていると、経済的に死んでしまうため、多くの国で経済活動を再開し始めています。EUでいうと、スペイン、イタリア、フランス、ドイツは増加率もかなり低くなってきており、ある程度、抑え込みができているように見えます。……ただ、増加率だと確かにそうなんですけど、その4か国を合計すると、ここ一か月で合計3693人が亡くなられているんですよね。日本の感覚とは、根本的に違う状況と捉えるべきでしょう。


アメリカも、三密なんて気にしないとばかりに、大規模集会をやったり、海に泳ぎに行ったりと、自重しない人々がかなり多く、結果として、増加傾向にまるで歯止めがかかっていない状態です。


ブラジルは、大統領が新型コロナに感染しましたが、順調に回復してきており、経済を回そうという流れは維持されることでしょう。もっとも経済を止めてなんとかなる国のほうが少なく、毎年何万人も殺害される治安レベルの国ですから、経済を動かすべき、というのも説得力があります。そもそもマフィアとの戦いから退かず、暗殺されそうになっても戦い続けて死者数を減らした方ですからね。きっと自分自身だけでなく、身近な人が感染しようと「これが人生だ」と話し、行動は変えないでしょう。ブラジルにとっては必要なリーダー、そう思えるようになってきました。


アフリカ諸国では、新型コロナを封じるために厳格な都市封鎖をした結果、他の風土病で亡くなる方が多発してしまい、経済的にも困窮し、悲惨な状況に陥っているとのことでした。病気は新型コロナだけではない、ということを再認識させられる話と思います。





日本では、ソフトバンクグループが全国4万人に対して抗体検査を広く行ったところ、陽性だった人は0.43%でした。また、海外の事例でも、スウェーデンでも抗体を持つ人数は7.3%と集団免疫には程遠い状態となっています。


そもそも、集団免疫を獲得しようという戦略自体に問題があるのかもしれません。免疫は二種類、自然免疫と獲得免疫の二種類あり、抗体ができるのは後者(獲得免疫)のほうです。日本で抗体を持つ人が少ないのは、自然免疫で対応できたから、という説も出てきています。


また、そもそも新型コロナへの抗体は、急速に失われる傾向がある、という研究も出てきています。一旦、免疫ができれば一生続くものもあれば、インフルエンザのように1シーズン程度しかもたないものもあり、新型コロナウィルスの場合、抗体は長続きしないのではないか、と……。


ワクチンの開発が世界中で行われますが、インフルエンザのワクチン接種並みのペースで対応する必要があるとなれば、財政的にもかなりの負担になり、導入を見合わせる国も出てくるでしょう。


まだまだわからないことだらけの新型コロナウィルス。はっきりしているのは、感染者の増加ペースは衰える気配すらなく、そして、それでも感染対策をしつつ経済活動を続けていくしかないということ。

厳しい状況が続きますが、行動変容を継続して、熱中症にならないよう、なんとか折り合いをつけつつ乗り切っていきましょう。


<補足1>

九州などで豪雨が続き、激甚災害に指定される事態となっており、危惧されていた被災+新型コロナ、という状況に陥っています。新型コロナのために、ボランティアもなかなか現地に行くことが難しく、ふるさと納税や、身近なところの地方のアンテナショップで購入することで応援しようという動きもでてきているようです。災害被害と感染被害を比べて、ある程度割り切らざるを得ない事態になってきていると感じます。


<補足2>

空気を吸うのは神が与えた権利だ、とか言って、マスクを付けることを頑なに拒否する人がアメリカでは声が大きく、進化論と並行して神による世界創造を教えている、という国だけある、と感じました。新型コロナウィルスに信仰で立ち向かったイタリアの聖職者たちがばたばたと亡くなったのは知っているでしょうに、日本人の感覚からすると、なかなか理解しがたい思考と思います。この分だと一か月後にも、アメリカの状況は変わらないんじゃないでしょうか。


<補足3>

中国は、香港の一国二制度を潰す法律を通して、民主派の人達をばんばん逮捕し始めました。多くの国が非難してますが、どこ吹く風と言わんばかりです。インドとも国境で死者が多数出る衝突をしてますし、尖閣諸島にも頻繁に侵入してきているし、南沙諸島でも活動を活発化しているなど、全方位に喧嘩を吹っかけている狂犬っぷりです。そんな中国でも温暖化の影響か、世界最大の三峡ダムでも、放水しても間に合わないペースで豪雨の影響で水位が上昇してきており、上流のダムが壊れたり、大量放水の影響で、あちこちの都市が水没したりと悲惨な状況になってきています。北京でも感染者増に伴い、再び非常事態宣言をするなど、新型コロナウィルスとの戦いも、沈静化には程遠い事態です。……国内が荒れている中、世界中に喧嘩を吹っかける……中国共産党の安定こそが至上命題とはいえ、理解しがたい思考と思えます。

経済活動を再開せざるをえなくなり、各国ではやはり感染者、死者が増加傾向に戻りました。日本はその中では、かなりうまくやっている方で、4月頃の高度医療体制が崩壊するか、という状況に比べると、現状はまだかなり余裕があり、事態はかなり変わってきていると思えます。一応、国際線のある空港付近に、PCR検査を行う施設を作る作業も進んでいるそうですし、唾液で感染をチェックできる検査キットも出てきてますし、少しずつですけど、状況は良くなってきていると言えるでしょう。

ただ、外もだいぶ熱くなってきていて、マスクをしていると暑くて厳しくなってきました。身近なところに人がいないときにはマスクは外そう、というのも納得です。上手く行動していきたいですね。

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