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5度目の異世界は…  作者: ゆう
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戦いの後は戦利品の確認だよね♪

「ふ〜、終わった終わった」


俺は肩を回しながら辺りを見回す、地面には世紀末風の男達の躯が転がっている。


「取り敢えず…戻るか」


俺は踵を返してリンと士郎が居る場所に向かって歩く。


「うっひゃ〜!我ながらやり過ぎたわ〜」


カレンが辺りを見回しながら綺麗な…と言うか肉片と血が付いてない足場を探していた。


「しゃ〜ないな〜…よっと♪はっ♪ほっ♪」


カレンは逆に死体を足場にしてピョンピョンと楽しそうに跳ねて戻っている…足下さえ見なきゃ小川で遊んでいる少女の様に錯覚してしまいそうな光景だが足下は地獄絵図で同時に見るとかなりシュールだ。


マリアの方は殺し方が綺麗だったからそこまで酷い状況じゃ無いから普通に戻っている。


俺たちが戻って来るとリンと士郎が出迎えてくれた。


「ユウお兄ちゃん…お疲れ様」


「師匠!お疲れ様っす!」


「疲れてね〜よ、これぐらい軽いって」


俺が軽く返事をするとリンと士郎はマリアとカレンにも話しかけていた。


「ご主人様は強すぎやね〜♪」


俺の影の中に潜んでいたネルが影から出て来て背後から俺に抱き着く。


「相手が弱過ぎただけだよ」


実際、銃が無かったら初めて会った頃のケビン並みの実力しか無かった…完全に雑魚だ。

今回は、ネルも影の中を移動して背後から仕留めていたので敵も余計に混乱してやり易かったのもある。


「しっかし…こんな物があるとはね」


俺は【無限収納】から先程戦ったトサカ達が使っていた銃を出す。

この銃はここに戻る前に拝借した物だ。


「見た目は火縄銃だが…火縄が無いな」


これが帝国で造られた物だとすると、帝国にはちゃんとした製鉄技術があるのが分かる。


「ネル…帝国には鉄を使った武器は何かはあるか?」


「無いよ…あ、でもメタルリザードの皮ならナイフなんかに良く使われとるばい」


なるほど…つまりこの銃もメタルリザードの皮で造られているんだろう、よく見ると鉄とは微妙に違うな。


「へ〜そんな魔物がいるんだ…」


「倒すのは面倒くさかばってん、そげん強くはなかばい」


「なら一度は狩ってみたいな」


「帝都の周りには沢山おるけん帝王潰してからゆっくり狩ったらよか」


「そうするか…」


銃をネルに渡して俺は奴隷が集まっている場所に向かう。

俺が奴隷達の前に立つと奴隷達の不安そうな目が俺に集まる。


「さて…お前達はこれからどうしたい?」


奴隷達が怯え無い様に俺は出来るだけ笑顔で優しく尋ねた。


「どう…とは?」


1番俺の近くに居た奴隷が答える。


「この後どうするかさ、このまま此処に居る訳にもいか無いだろう?」


「は、はあ?」


奴隷達は不思議そうな目を俺に向けてくる、俺の言っている事が理解出来ない様だ。


「分からんか…ならこうしよう!お前達に選択肢をやる!」


「選択肢ですか?」


「そうだ!まず1つ目は俺たちと共にこのまま帝都に殴り込みをかける」


「2つ目は俺たちと別れてオスカーの街で保護してもらうその場合はあそこにある馬車も中の兵糧も持っていっていいぞ」


「暫く、考えさせて下さい」


「そうか…なら俺たちは馬車の中を調べるから決まったら呼んでくれ」


俺は嫁さん達と合流して馬車がある場所に向かった。


馬車は100台程あり、菱形の陣形で停まっている。

菱形の陣形の真ん中には他の馬車と違い頑丈そうな馬車がある。

俺たちは先頭の馬車から順に真ん中の馬車以外を手分けして調べていった。

馬車の中身の大半は食料と水、後は銃に使う弾などの消耗品だった。


「だいたい予想どおりやね〜」


俺の隣でカレンがそう呟く。


「まぁ、変な物が無かっただけ良しとするか」


「せやね〜」


俺とカレンが喋っているとマリア、ネル、リン、士郎も集まった。


「何か見つかった?」


「他の馬車も殆ど中身は同じでした」


俺の問い掛けにマリアが答えると。


「私の方も同じやったばい」


「私の方も」


「僕の方も特に変わった物は無かったっす」


ネル、リン、士郎も特に何も無かった様だ。


「さて、最後はこの馬車だが…」


「如何にもっすね」


「だな…まぁ見ててもしょうがないから調べるぞ」


俺は馬車の扉に近づく、扉には南京錠の様な鍵が掛かっていた。


「なるほどね…ふんぬ!」


俺は片手で南京錠ごと扉を引っこ抜いた。


「あ、ありえね〜」


士郎が唖然としているのを尻目に扉が無くなって風通しの良くなった馬車の中に入った。


すると、入ってすぐに木製の格子のようなものがあった。


「邪魔だな…ぬりゃ!」


俺は手刀で格子を叩き斬り奥へと進んだ、数回木製の格子があったからその度に手刀で叩き斬りついに一番奥に辿り着いた、其処には1人の人物が何本もの鎖に繋がれて座っていた。


その人物は…。





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