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5度目の異世界は…  作者: ゆう
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鈴木 士郎の話です

俺は鈴木 士郎ごく普通の…ちょっとオタクだけど普通の高校生だった。

その日も僕は普通に朝起きて普通に朝食を食べて普通に学校に出かけた、まさかあんな事になるとは思わず…。


学校に着いてクラスのみんなと朝の挨拶を交わし席に着く。

ホームルームも終わり、授業を受けているとそれは起こった。


教室の床に光る魔法陣が浮かび上がたんだ!

オタクな僕は直ぐにわかった、これは異世界召喚だ!

僕は当然、異世界召喚もののゲームや小説も大好きだからバッチコイだったけどクラスの他の奴等は慌てて立ち上がって教室から出ようとドアに手を掛けた瞬間教室が光に包まれた。


目を開けると僕達は石造りの西洋の城の様な室内に倒れていた。

部屋に居るのは僕のクラスメートだけみたいで僕はグルッと周りを見渡し危険が無い事を確認してホッと安堵の息を吐く。


暫くするとクラスメート全員が起きて騒ぎ出した。


「おい!なんだよここ!」


「知るかよ!ドッキリじゃね?」


「すご〜い、お城みたい」


「いや、注目するところそこ?」


「取り敢えず状況を確認しよう!」


僕達が騒いでいると騎士っぽい人達が入って来て僕達を取り囲んだ。


何をされるのかと僕達が身構えると騎士っぽい人達が入って来た通路の奥から1人の男性が出てきた。


「やれ」


その男が呟くと騎士達が僕達を抑えつけ首に皮で出来た首輪をつけた。


「よし!これから貴様等は帝国の奴隷として帝国で一生過ごすのだ!」


マジか…チートや無双したいとは言わないけど奴隷スタートは無いよ。


「巫山戯るな!いきなり奴隷ってなんだよ!」


クラスの中でもヤンチャな奴がキレてその男性に掴みかかる。

すると男性の横にいた騎士が剣を抜きそのクラスメートを斬り捨てた。


僕達は唖然とした、頭の中が真っ白になり何も考えられなかった斬られたクラスメートはピクピクと動いているが僕達が見ている前で力尽きた。


僕達が思考能力を取り戻す頃にはクラスメートの死体は片付けられみんな逆らう気力もなく騎士達の言われるがまま従うしかなかった。


それから1週間程経って僕達は出兵を命じられた。

僕達は言われるがまま1人一個の樽を背負い歩いて何処かわからないけど街に辿り着いた。


女子も男子も完全に目が死んでいて女の子の特に背が低い子は殴られ後が目立つ。

僕達が背負った樽に火が点けられた、その瞬間僕は理解してしまった、この樽に入っているのは火薬だ!気付いた時には既に遅く樽を背中で固定しているベルトは外し方もわからない!他のクラスメートのみんなも気付いた様でみんな青い顔でガタガタと震えている。


そうこうしている間に火は導火線を登っていく、もうダメだ!と思った時背中に衝撃が走った。


僕は倒れながら横を向くと僕達が背中に背負っている樽目掛けて水の球が降り注いでいた。

その光景に僕が驚いていると背後から雄叫びが聞こえた。

僕が振り返るとそこには1人の男性が立っていた。


その男性は僕に一言何か喋っていたが周りの喧騒で聞こえなかった。

取り敢えず戦いに巻き込まれてしまわない様にクラスメートと一緒に戦場から離れた。


遠目に見ていると戦いは終わった様で僕達を脅していた騎士達が蜘蛛の子を散らす様ににげていった。


僕達の方へ先程の男性がゆっくり歩いてくる、クラスメートは震えながらその男性を見ていたが、僕は…。


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