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5度目の異世界は…  作者: ゆう
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出発前です

王宮を出て急いで家に戻った俺は、今回の依頼の内容についてマリアとカレンと話し合った。

マリアは話を聞くと。


「では…用意をしますね」


マリアが席を立とうとするのをみてマリアを呼び止める。


「今回は、俺一人で依頼を受けようと思う、正直今回は依頼人がアレだし、マリアは無理だろう?」


以前マリアに聞いたが、マリアが奴隷になった切っ掛けがあの第3王女らしい。

出来れば会わせたくないのが本音だ。


「そうですね…私も正直、会いたくは無いですね…」


「そうだろう?だから今回は俺一人で行くのさ」


マリアがシュンとして落ち込みかけたので俺は抱き寄せて頭を優しく撫でながらゆっくりと諭す様に話す。

マリアは基本的には真面目だからか、旦那だけ働かせるのが心苦しいようだ。


「でも、あなただけが危険な目に会うのはやっぱり嫌です!」


「そんな事を言ってもな〜マリアには、店を開く時の商品を作ってもらいたいから残ってもらった方が良いと思うんだけどな?」


マリアはハッとした顔になり俺を見上げながら喋る。


「わかっています!でも、あなたの方が危険な事に変わりは無いでしょう?」


俺は一度溜息を吐きもう一度マリアの頭を撫でる。


「まったく、マリアは心配性だな…俺が亜竜程度に遅れを取ると思うのか?」


マリアは目に涙を溜めて俺に抱き付き顔を上げる。


「大丈夫だとは分かっているんです…でも、万が一って事があるじゃ無いですか!私は妻として当然の心配をしてるんです!」


「ごめん…心配してくれてありがとう」


俺がマリアを撫でながら抱き寄せていると、隣からカレンが会話に入って来た。


「マリアは心配性やな〜ウチらの旦那が負けるハズないやん!むしろ、それよりその王女様に旦那が手を出されんかの方が心配やで!」


カレンは現実的にあり得ない心配をしているようだ。

俺は鳥肌が立つのを感じながらその考えを否定した。


「それは、あり得ない!!絶対に!断固として!冗談でもやめてくれ!マジで鳥肌が立つから!」


「え…そこまでなん?」


俺が全力で否定すると、カレンが驚いた様子で問い掛ける。


「俺が好きなのはお前達の様な女の子らしい小さくて柔らかくて可愛いくて綺麗な女だ!断じてあんなデカくてゴツゴツしててゴリゴリしている生き物じゃない!!」


俺が自分の女の好みを全力でカミングアウトすると、マリアとカレンは照れながらでも嬉しそうに抱きついて来た。


「あなた〜♡私もあなたが大好きです〜♡」


「ウチも〜♡ユウ以外の男なんて興味もないわ〜♡」


俺は2人を抱き寄せてチュッチュッとキスをして。


「さて…それじゃあ1週間分の嫁成分を補充しようかな、2人共覚悟はいいかい?」


俺がニヤリと笑いながら2人を見ると、マリアとカレンは頬を赤らめ瞳を潤ませながら。


「「は〜い♡」」


と返事をした。

俺は2人を抱き寄せて部屋に向かい出発までの2日間、食事の時間と寝る時間以外は愛を育むと言うタダれた生活をした。


今回は、完全に俺の優勢で我が軍の圧勝に終わった。

今回の勝因は事前にゴリ(第3王女)と言う劇物を見ていた事により、マリアとカレンの可愛さが当社比3倍になっていた事も大きな要因だった。



そして、2日後の朝出発当日。

俺は、2人を起こさないようにベットから起き上がり軽く風呂で身体を洗い流し、服を着替えてベットのある部屋に戻る。


2人はもう起きてはいるようだが、身体に力が入らないのか起き上がれずにいた。


「おはよう2人共…あ〜無理に起きなくていいよ」


俺は優しく2人の頭を撫でながら笑顔で話す。


「「〜〜♡」」


「ごめんなさい、あなた…腰が立たなくてお見送りできそうもありません。」


「ウチも無理そうや…足腰に力が入らへん」


俺はつい自分がした事とは言えベットの上の惨状に苦笑いしてしまう。

正直やり過ぎた感は否めないが嫁さん達の幸せそうな顔を見ていると、まぁいっかと思ってしまう。

俺はベットに腰掛けて起き上がろうとする2人と目線を近くする。


「いいよそのままで…俺が調子に乗ったのが原因だし」


「いえ、私達も幸せ過ぎて歯止めが効きませんでした♡」


「ウチもやね〜♡2日間ずっとはやり過ぎやったね〜///」


3人共悔いは無いようだ。

俺は2人が大丈夫そうなのを確認して。


「それじゃあ、そろそろ行くよ」


「いってらしゃいませ、あなた…無事に帰ってきてくださいね」


マリアは少し瞳を潤ませてキスの催促をしてくる。


「あぁ、行ってきます」


俺はマリアと糸を引くような"いってきますのキス"をしてカレンの方を見る。


「無事に帰ってき〜や!怪我したら許さへんで〜!」


「あぁ、分かっているよ、心配するな」


俺が立ち上がろうとすると、カレンが服の袖を引っ張る。


「ウチも、ん〜〜♡」


「あぁ、行ってきます」

(可愛いな〜もう!)


カレンは貪りつくように濃厚なキスをして俺は立ち上がると、マリアとカレンはどこか寂しそうな顔をしていた。

よく考えるとマリアもカレンも俺と出会ってから今まで1日くらいなら離れた事もあるが7日も離れるのは初めてだ。


「マリア、カレン家の事は頼むな、帰って来たら今回よりもっと可愛がってやるから楽しみにしててくれ」


俺が笑いながら冗談ぽく言うと、マリアとカレンは顔を赤らめ笑顔になって。


「「いってらっしゃい!」」


「おう!行ってきます!」


俺が玄関を出ると外に小さいサイズになったグラが座っていた。


「グラ、悪いんだが今回は俺一人で行くから2人の事よろしくな」


「クー」

『今回は仕方ありませんね…2人の事は任されました』


グラにも今回の依頼は亜竜狩りだという事を、念話で伝えてあるので特に異論はないようだ。

グラは開けていた玄関のドアから家の中に入って行った。


「気は進まないが、これも仕事だ!気合い入れて行くか!」


玄関のドアを閉めた俺は、正直行きたく無いので無理矢理気合いを入れて王宮に向けて歩き出した。



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