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5度目の異世界は…  作者: ゆう
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姫さま(ゴリ)ヤバイです。

昨日は大変だった…試合の後いきなり王宮に呼び出されて、かなり衝撃的な人物を紹介されて…しかも、その人物を嫁にしろと言われるし…ある意味、他の世界で魔王と戦った時より追い詰められた。


当然、宿に戻って直ぐ嫁達に朝まで癒してもらった。

そのおかげで、何とか立ち直れたが出来るだけ王宮には近付きたく無い。


今日は予定も無いのでゆっくりするのもいいが、出来ればこれからの事について話し合いたい。

俺は宿の部屋にあるテーブルの席にマリアとカレンそしてグラを着かせて話し始めた。


「今までは流されるままいろんな戦いに参加したおかげで資金もそこそこ手に入ったし今回の事で家も手に入る…そこで、これからどうするかについて話し合いたいんだが?」


「はい、わかりました」


「ウチもええで〜」


「クー」


俺は全員の返事を聞いてからマリア達に問いかける。


「まずは、この国に家を構える事についてはどう?」


「良い事だと思いますよ、宿代も馬鹿になりませんし」


「せやな〜夜激しくても迷惑掛けへんしな〜」


「クー」


マリア達は家を手に入る事には賛成の様だ。

次に、マリア達に何かしたい事は無いか尋ねる。


「家を構えるって事は、この国が拠点になるんだが…まぁ、マリアが良いなら問題無いんだが、じゃあ皆んなは何かやりたい事ある?」


「私はお店を持ちたいです!」


「ウチは…マリアの手伝いするわ、特にしたい事もないしな〜」


「店か…良いかもな、なら今度貰える家を改造して作るか」


マリアが目を輝かせる。


「でしたら!準備をしなきゃですね!あなた!買い物に行きますよ!」


どうやら、マリアのスイッチが入った様で、立ち上がり外に出ようとする、俺は慌ててカレンに目配せする。


「マリア落ち着き〜や、急がなくてもお店は逃げへんて」


「そうだぞ、まだ家もまだなのに」


「す…すいません/// 取り乱しました///」


マリアは頬を染めて席に戻る。


「じゃあ、とりあえず店を開く事に決定で良いのか?」


「「はい!」」


俺は席を立つ。


「それじゃ、マリアとカレンはお店の為の買い出しで俺は…情報収集がてら図書館にでも行くよ」


昨日、王宮に向かう途中で見つけていた図書館に行く事をマリア達に告げて俺は、宿の部屋を後にした。



俺は宿を出て街に出る、このパスト王国の首都パストは街全体が円形に広がっていて中心に王宮があり、その周りに貴族街があり、貴族街の外周に平民の街がある。

図書館は平民街と貴族街との中間にある。


「ふむ、なかなか立派な図書館だな」


図書館に着いた俺は、1度外から図書館の建物を眺めて中に入る。

中はこれぞ図書館と言いたくなるくらいの本本本だらけで綺麗に本棚に並べられていた。


俺が中に入ると受付の男性が話しかけてきた。


「この図書館は初めてですか?」


「あぁ、凄いもんだな…」


「まずは入館料をお願いします」


「入館料か…いくらだい?」


「銀貨1枚になります」


俺は受付の男性に入館料銀貨1枚を渡す。

男性は事務的に銀貨を机に入れる。


「あまり騒いだり、ましては本を破損した場合は罰金が発生しますので気を付けて下さい」


「あぁ、わかった」


俺は奥に進み、本を探す。

俺が探しているのはこの世界の一般常識や地理等だ、俺はまだこの世界について、知らない事が多い。


「とりあえず、今日はこの辺かな」


俺は地理に関する本を手に取り、机に持って行く。


本の中身は意外と詳しく書いてあって驚いた。

要約すると、この世界は3つの大陸からなり中央に1番大きなユラ大陸、ユラ大陸は今俺たちが居る大陸で人族の領域と魔族の領域があるが、その間に大森林があり大陸を二分する様に出来ている。


そして、人族の領域に1つ、魔族の領域に1つ別の大陸がくっ付いているのがこの世界らしい。

大森林は魔物の領域で大森林を抜けるには軍を動かさないと無理な様だ。


俺が本を読んでいると隣から話しかけて来た。


「お隣宜しいですか?」


「ええ、どう……!」


俺は振り返って昨日の戦慄をまた味わうことになった。


「ヒッ…姫さま、どうなされたのですか?」


俺は、顔に出ない様に笑顔を貼り付け必死に取り繕う。


「わたくし、普段よく来るんですのよ」


「姫さまは、勉強熱心なのですね」


「まあ!そう言うユウ様こそ…何の本を見てますの?」


姫が俺が読んでいた本を覗き込む、すると必然的に身体の距離が近づく訳で俺の心臓は違う意味でDoki!Doki!で背中には冷や汗が流れる。


「ヒッ…姫さま!姫である貴女が私の様な男に近付くなどいけません」


「良いではないですか…これぐらい」


「いけません…もう時間の様なのでこれで失礼しますね」


「まぁ!そうですの?それでは仕方ありませんわね」


「はっ!それでは失礼致します」


俺は速やかに図書館を後にした。


「ふふ、あんなに照れて…かわいい♪」


最後にそんな言葉が聞こえた気がしたが気のせいだと振り払い街を走ってマリア達の所に急いだ。


マリア達は丁度買い物がひと段落したのか昼食を摂っていた。


「はぁ…はぁ…、マリア、カレン、すまん!」


俺は食事中の2人を抱き締めた。


「ちょっと〜どないしたんよ〜?」


「どうなされたのですか?」


俺は図書館であった事を2人に話した。


「あ〜あね、それは…大変やったね」


「はい、好きなだけ触れて下さい」


「あぁ、ありがとう…ふ〜何とか落ち着いた」


「でも、暫くは図書館に行かない方が良いかもしれませんね」


「せやね〜皆んなで買い物しよか?」


「そうだな、じゃあ皆んなで一緒に廻るか」


「はい」「は〜い」「クー」




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