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5度目の異世界は…  作者: ゆう
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王都へ向かう準備

依頼を受けてから1週間、俺はただ過ごしていた訳ではなく、訓練用に色々なものを作った。


まずは武器、これは俺たちが倒したオークの骨を使い、いつもの様に魔神水を使い打つ。

それで出来上がった物がこれだ。


ーーーーーーーーーー

オークの剣


持つ者の精力が強化される。

ーーーーーーーーーー


かなり色物な剣になってしまった…。

ただ、年配の男性には喜ばれるだろう。

ちゃんと剣としての強度や使い易さは普通の鉄の剣よりは高いし大丈夫!…多分。


とりあえず、オークの剣を30本作り武器作りは終了した。

これだけ作るのに1日掛かった…。


次は、防具…と思ったがマリアが皮のジャケットとズボンを作っていたのでそれを着せる予定だ。

勿論、素材はオークの皮だ。

サイズが合わなくてもいい様にサイズ補正の魔法が掛かっている。


次に、足となる馬車だが、30人もの人間を運ぶ為には、複数の馬車を用意しなければならない。

しかし、先の戦闘でこの街の馬車は品薄状態で数が揃わない。

無いのならば作ればいいじゃ無い!と思った俺は1から作る事にした。


まずは、材料となる木を切りに近くの森に行き、木を切り倒す。

伐採作業は俺とカレンでおこない、午前中に木を20本切り倒した。

(この時マリアはオークの皮のジャケットとズボンを作っている。)

切り倒した木は、そのままでは使えないので俺の《時空魔法》で、木に一年分の時間を経過させ、乾燥させた後、木材にして行く。


普通の馬車を作っても面白く無い為、馬車は、30人全員が乗れる様に大きく作る事にした。

しかし、その大きさの馬車になると、重過ぎて二輪や四輪では、車軸が持た無い為、6輪にし襲撃を和らげる為、板バネを車軸と車軸の間に設置し車軸に負担が少ない様にする。

板バネは鉄の板を何重にも重ねてU字に曲げて設置する事で、反発力を生み衝撃を吸収する機構だ。


次に動力となる馬だが、普通の馬だと何頭いても無理そうなんで何か代わりになりそうな丁度いい生き物がいないか探しに、カレンと森の普段伐採作業で使っている場所より更に奥に進んだ、マリアは服がまだ何着か完成していないので、完成させる為残った。


森を進むと大きな影が見えた、その影に近寄ってみると、どうやらドラゴンの様だった。

俺は、すぐに目に神気を集め見てみる。


ーーーーーーーーーーーーーーー

種族 グランドドラゴン

脅威 Aランク

ーーーーーーーーーーーーーーー


グランドドラゴンは体表が岩で出来ていて体長は約8メートルで尻尾を入れると10メートル程で尻尾が短くティラノサウルスの様な二足歩行で歩いていた。


俺はこの竜を捕獲するべく剣を一緒に来ていたカレンに預けて、素手で相対する。

剣を使うと殺してしまう可能性が高いし、何より素手の方が屈服させ易いからだ。


俺は軽い足取りでグランドドラゴンの目の前まで進む。


「グアァァーー!!」

グランドドラゴンが鳴きながら噛み付いてくる。

俺は、噛み付こうとするグランドドラゴンの牙を素手で掴みそのまま押さえる。


グランドドラゴンは驚いている様だった、それはそうだろう、自分の半分も無い大きさの者に、まさか自分が正面から押さえ付けられるとは思っても居なかっただろうから。


「どっこいしょ!」


俺はそのまま、牙を持った手に力を入れて真横に投げ倒す。

ドーン!という音と共に投げ倒されたグランドドラゴンは目をパチクリさせて、信じられ無い者を見るよな目でこちらを見ている。


「さて、こっちに来い…って無理か」


俺が手招きをするが目をパチクリさせたまま動こうとしない。


「どうするかな〜?」


俺が悩んでいるとカレンが。


「ウチが通訳したろか?」


「え?…そんな事できんの?」


「できるで!細かい事は無理やけど、ニュアンスで伝えるぐらいやったら」


「スゲ〜な、マジか!なら頼むよ」


「そんなん言われたら照れるわ〜///まぁ、まかしとき!」


「じゃあ、伝えてくれ。これから、俺たちと一緒に旅をしてくれないか?」


カレンがグランドドラゴンの目をジッと見て何かを伝えている様だ頭の上の耳がピコピコ動いている。白髪ロリケモノっ子が耳をピコピコしている姿は正直見てて癒される


「面白そうやからOKって言ってるで〜、でも今直ぐは無理やて、この子この辺りのヌシらしいから、離れるまでに新しいヌシを決めなあかんみたいや」


「わかった、どのくらい掛かるか聞いてくれ」


また、カレンが耳をピコピコさせグランドドラゴンと見つめ合っている。


「2日くらいやて言うとるよ」


「なら、間に合うな。だったら2日後に迎えに行くよ」


カレンとグランドドラゴンがまたピコピコさせて対話している。


「それと、名前が欲しいって言ってるで〜」


「名前?俺が決めて良いのか?」


「この子達の種族は、主人になった者に名前を付けてもらうのが、しきたりらしいで〜」


「あ、俺が主人になったんだ…」


「そりゃそうやろ?あんな完全に力でねじ伏せたら」


「まぁ、そうか。よし!名前だな!う〜ん、どんなのにしようか?」


「ユウの好きなんで良いんちゃう?この子もそう言ってるで」


「グランドドラゴンだから……土地…土…アース…土竜…う〜ん、グラ、そうだ!グラにしよう!」


また、カレンがピコピコさせていると。


「……うん、うん、気に入ったみたいやで〜喜んどるわ!」


俺はグラに近付きグラの首筋を撫でる。


「これからよろしくな!グラ!」


俺がグラを撫でるとグラが「グー」と鳴いて気持ちよさそうに目を細める。



それから、俺たちはグラと別れて街に戻る、作った馬車は【無限収納】に収納して、歩きだ。

ここまでに4日が掛かったが、出発まで後3日程ある。

グラが居ないので2日は、のんびり出来るが、マリアとカレンから、デートのお誘いがあった。

そう言えば忙しかったとは言え2人とゆっくりデートなんてして無い事に今更ながら気付き、最初の日はマリア、次の日にカレンと言う順番でデートをする事にした。


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