作戦開始!
2人が戦闘訓練を始めてから16日が経った。
2人の実力は順調に上がりかなりの強さになった。
2人が強くなり過ぎて途中から結界を張らなければならなくなったが。
2人のステータスを紹介しよう。
まずは、マリアから。
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氏名 マリア・シンドー
種族 半神
年齢 25歳
職業 剣聖・拳鬼・服飾師
スキル
【無限収納】
技術
シンドー流剣術奥伝・シンドー流格闘術奥伝・服飾・家事
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となっている。
午前中に格闘術を教えた為か拳鬼の職業が増えてる。
剣聖の方は、流石にこんな短期間では上がら無いようだ。
裁縫やデザインが合わさって服飾と言う技術になった、多分俺がマリアのデザインで防具を作ったり、マリアがカレンの手袋や靴を作ったのが関係していると思う。
次にカレンは…。
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氏名 カレン・シンドー
種族 半神
年齢 20歳
職業 斧鬼・拳聖
スキル
【無限収納】
技術
シンドー流格闘術奥伝・シンドー流斧術奥伝・料理
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カレンの職業が斧鬼になった斧聖になるには、魔物を斧で殺す事が条件なんだと思う。
カレンの場合斧は訓練だけでしか使って無いから、マリアも同じく拳鬼までしか上がらなかった。
2人の成長に満足しつつ、俺はギルドマスター室に、向かう。
「来たぞ!ジル!」
「おぉ!待ってたぞ!ユウ!」
俺がギルドマスター室に入るとジルは俺が打ったポールアックスを背負い魔獣の骨で出来た防具を身に纏い準備を整えていた。
「行くのか?」
「あぁ……」
「死ぬなよ」
「難しい注文だな!」
俺とジルはお互いにニヤリと笑う。
「ヤバくなったら、逃げて来い!俺たちが何とかしてやる!なあ?」
俺は背後にいる2人に問いかける。
「任せてください!」
「ウチらが何とかしたるわ!」
2人の言葉を聞いてジルは大きな声で笑った。
「ガッハッハ!こりゃぁ頼もしいな!ヤバくなったら尻尾巻いて逃げて来るぜ!」
そう言いながらジルは部屋を出て行く。
俺たちは、ジルを見送る為にジルの後を付いて行く。
ジルの後を付いて行きジョージの街の広場まで歩く。
広場には冒険者と騎士達が既に集まっていた。
騎士達は金のフルプレートメイルを纏い全身金ピカ装備だ。
「あれが…騎士なのか?」
「言うなよ……」
「戦場なら、襲って下さいって言ってる様なもんだな」
「悪趣味……」
「目がチカチカする…」
金ピカ装備は嫁達にも不評の様だ。
「あれが、貴族ってもんだ、何をするにも見栄を張りたがるのさ……」
ジルは肩を落として疲れた様な顔をしている。
ハッキリ言ってあれはハズレだ、あんな装備で魔物と戦おうと思える精神が既におわっている。
魔物と戦うのにフルプレートしかも金で出来ている重たい装備は正直、邪魔なだけだ。
魔物の攻撃は強力で鋼の強度でもオーガクラスになると役に立たない。
攻撃を躱す為の軽装か又は《ミスリル》や《オリハルコン》クラスの金属のフルプレートでないと一撃でアウトだ。
しかも金は鋼より柔らかいのでオークが相手なら一撃も多分耐えられない。
「まぁ…頑張れ」
「あ…あぁ」
俺がジルと話していると、騎士の中から1人出てきた。
「貴様がジョージの街のギルドマスターのジル・ライナーか!?」
ジルに向かってそう問いかける。
ただかなりの上から目線だ、ジルの口元が歪む。
こりゃかなり我慢してるな。
「あぁ!そうだが?」
ジルが少し威圧的に応える。
「なんだ貴様!我ら貴族に対してその物言いは無礼であるぞ!」
騎士が腰に差した剣の柄を握りながらそんな事をのたまう。
すると、隣からもう1人騎士が出てきて。
「やれやれ、これだから平民は、礼儀と言う物がなっていないね。まぁ、平民に礼儀を説くのも不毛か…ケビン、ここで斬って盾が減るのも困るだろ?」
「わかったよ、ジョン…」
ケビンと呼ばれた騎士は渋々剣から手を離した。
「ふん!ジョンに感謝するんだな!」
「時間の無駄さ、行こうケビン」
そして、2人の騎士が金ピカ集団に戻る。
「……苦労するな」
「本当に勘弁して欲しいぜ…」
ジルの目が死んだ魚の様な目になった。
「これ以上悪くなる事も無いだろう!ヤバくなったら逃げて来いよ?」
「あぁ…マジでそうするわ…」
俺たちはお互いに拳を合わせる。
「行って来い!」
「あぁ、行って来るぜ!」
パンッ!と音を鳴らして、拳を打ち合わせる。
それから、騎士の演説が有ったが興味もなかったので余り覚えてない。
騎士の演説が終わり、全員馬車に乗り込みオークの集落へ向けて出発した。




