パーティ名は……
激しかった……昼近くまで頑張った俺だったが昼にはジルがポールアックスを取りに来るので「続きは夜ね♪」という事で夜はいつも以上のサービスを約束してしまった。
まぁ、可愛かったから悔いはないし、望むところだが。
そんなこんなで昼食を食べてジルを待っていると……。
「よう!もう出来てっか?受け取りに来たぜ」
「出来てるよ、ほら」
俺は《竜牙》をジルに渡す。
ジルは大事そうに両手で受け取り、俺から少し離れて一振りする。
「……っ!!」
衝撃を受けたみたいに硬直していたが次第に動き出し、縦に振り下ろし、そのままの姿勢から振り上げ、回転しながら横に一振り。
一通り動作が終わると、俺の方に歩いて来た。
「……スゲ〜なあそこまで壊れたら普通の鍛冶屋なら匙を投げる所なのに、元より強く使いやすくするなんて、驚いたぜ!」
「そうなのか、まぁ直したからにはバリバリ使ってくれ、武器は使ってナンボだからな」
「おうよ!…でよ!こいつに名前はあるのか?」
「そいつの名前は、《竜牙》だよ、持ち主の速さと硬さを強化してくれる魔斧だ!前にやった奴に比べたら派手さは無いが実用性はそいつが上だよ、大事に使えよ」
「ありがとよ!……っで値段は幾らだ?」
「ジル、あんたはこの斧に幾らなら出す?」
「難しい事聞くな〜正直、これ程の物は王都でもそうは無いだろうから、金貨40枚は下らないだろうけど…」
「なら金貨40枚でいいよ、ここを貸してもらってるし」
正直、原価がゼロだから金貨40枚でも十分ぼろ儲けだし、金貨100枚貰ったばっかりでカネには困ってない。
「ならちょっと待ってろ」
ジルはそう言いながらポールアックスを置いて部屋を出て行く。
そのまま持って行くかと思っていたが意外と律義だ。
それから数分して皮の袋を片手にジルが戻って来た。
「金貨40枚だ!確認してくれ!」
俺は皮袋を受け取り中身を確認する。
ちゃんと40枚ある様だ。
「確認した、確かに40枚あるな」
「じゃあ取引成立だな!ありがとよ!」
ジルは大事そうにポールアックスを持ちながら話す。
「そういやぁ、ユウ達はパーティを結成しないのか?」
「した方が良いか?」
「いつもなら自由なんだが今回はパーティを結成して貰いたい」
「今度の作戦絡みか?」
「ユウ達には街の守りの為にDランク以下になって欲しいんだがパーティなら1人でもEランクが居ればランクを下げられる」
「なるほどね、ならパーティを結成するか!」
「頼むわ!パーティ名も考えてくれ」
この3人なら特に問題無いと思い俺の独断でパーティ結成を決定する。
そして、俺はマリア達に訊ねる。
「パーティ名何にする?」
「う〜ん、もう、シンドーでいいんちゃう?」
カレンがテキトーな感じで言う。
「私もシンドーで良いと思いますよ」
マリアも賛同する。
「じゃあ、シンドーで」
こんなテキトーで良いのか?って正直思うけど、まぁパーティ名は分かりやすいのが一番だしいいか、と思い直しそのままジルに伝える。
「まぁ、お前さん達がそれで良いなら良いんだが、じゃあ登録して来るからカードを出してくれ」
俺たちはギルドカードを渡す。
「作戦当日までカードは俺が責任を持って預かっとくから依頼を受け無いで待っててくれよ、お前さん達だとすぐにランクが上がっちまうからな!」
そう言いながらジルは部屋をあとにした。
それから俺たち3人は装備の調整をして、戦闘訓練に取り掛かる。
マリアはある程度教えていたので、《魔装術》のトレーニングを自主練でして貰い、俺はカレンに《魔装術》を教える。
獣人族は一部の例外を除いて基本は魔法が使え無い、魔力はあるが、種族的に物事を小難しく考え無いので魔力は身体強化にのみ使っているらしい。
カレンは正に獣人族らしい獣人族で身体強化に魔力を使う事が自然と出来てしまっている様だ。
しかし《魔装術》は、意識して魔力を操作する事が基本なので、カレンでも結構苦戦すると思っていた。
だがその予想に反してその日のうちに身体の表面に魔力の防御膜を張る事に成功する。
カレンは戦闘に関するセンスは流石、獣人と思わざるを得無いところだ。
体力の差か、魔力の差かそれとも経験の差かカレンは疲れてはいるが最初の頃のマリアよりはかなり楽そうだ。
試しに魔装を纏ったまま軽く戦闘して見ると意外と自然に動けるみたいだ、ただマリアや俺と比べれば未だ未だだが。
それから軽くマリアとも、闘ってみてからいい時間だったので、昨日の様にお風呂を入れて3人でイチャつきながら入った。
当然ながら2人の身体は俺が洗った。
2人はGとFという物凄いサイズなので汗疹になったりし無い様に下からすくい上げる様にして洗うのも忘れ無い。
すると胸が泡だらけになるのは仕方のない事だ、不可抗力だ!
その後2人が胸に付いた泡で俺を洗ってくれるのは、ギブアンドテイクもしくはwin_winの関係で不可抗力なんだ!
その後夕食を食べて夜はそのまま朝の約束通りにがんばった。
俺のサービス精神は止まることを知らずあっという間に2人を天国へ連れて行った。
次回から2人の戦闘訓練編に入ります。




