2人目の嫁ゲットです
夕食後、食休みを挟み居間のテーブルを囲んで俺とマリアとカレンは座って、俺がマリアを助けてから今までの事を話していた。
「はぐれた後、そんなことになってたやなんて…」
「でも、そのおかげで結婚出来たから結果的には良かったかな///」
「そらそうやな、ウチらみたいな体型でしかも奴隷が結婚出来るなんて奇跡やで」
「そうよね、しかもこんなに優しくて強くてかっこいい人なんて…///」
「はいはい、ごちそうさま」
「も〜、でも正直なところ私一人じゃダメな気がするんだよね」
「マリア一人じゃ無理って、何がやの?」
「夜がね…スゴイの///」
「ブッ…!」
俺は思わず噴き出してしまった。
女同士って結構生々しいよな…。
「そ…そんなに!」
「えぇ、毎回気を失うくらい///」
カレンはテーブルに肘を置いて食い気味に聞いている。
正直隣で聞いてる俺は、ちょっと居た堪れない。
「いいな〜、よし!こうなったらウチも嫁にしてもらう!」
「いいのか?」
俺はカレンに本当に良いのか問い掛ける。
「身体がデカイだけで弱い男は嫌やけど、昼も夜も強くて優しい男なら逃せへんやん、こないな優良物件!」
「そっ…そうか」
俺としたことがカレンの迫力にちょっと気圧されてしまった。
獣人族だからか最初は猫被ってたみたいだ、今は緊張もほぐれたのかこんな感じで話してくる。
「なら、改めて、俺と結婚してカレン・シンドーになってくれるかい?」
「はい、ウチを貰ってください///」
カレンは頬を赤らめ微笑みながら言った。
「じゃあ先に、奴隷から解放しよう」
「お願いします」
俺は手に神気を集め奴隷の印に触れて消し去る。
「スゴイ…本当に取れてる〜」
カレンはマリアが出した手鏡で首を確認して、感動している。
「これで、自由や〜♪」
「さて、それじゃあ!」
俺はカレンに近づき【無限収納】から指輪を取り出す。
「はい、左手を出して、これがカレンのエンゲージリングだよ」
「はい…///ありがとうございます」
カレンは声を震わせながら手を出し、俺はカレンの左手薬指に指輪をはめた。
今回カレンの指輪は金に《ヒヒイロカネ》を少し混ぜてピンク色に加工した指輪だ。
これを作るきっかけになったのは、マリアの指輪を戦いの中でも壊れない様にタダの金から《神金》に変ようと思い作った時に元々の金の指輪が勿体無いと思い強度を上げるために《ヒヒイロカネ》を合成したところピンクゴールドの様な指輪が出来たのがきっかけだ。
カレンは指輪を見ながら惚けている。
「ウチがホンマにこんなん貰えるやなんて…」
「気に入ってくれたかい?」
「うん!ピンク色でかわええし、ありがとう」
カレンが笑顔で嬉しそうに答える。
「その指輪は、魔導具にもなるから」
「魔導具?こないに小さいのが?何が出来るん?」
「念話さ…指輪を触って相手を思い浮かべると、繋がるよ。ただし、指輪を持った人だけだけどね」
指輪を魔導具にしたキッカケはマリアの指輪を作る時タダの指輪じゃ面白くないと思い趣味全開でしかも《生産神》の能力全開で作ったので、どんなに距離があってもこの世界にいる限り届く仕様になってしまった。
その事をマリアに話すと。
「はぁ…もう驚かないと思ったのに…こんな物世の中に出したら、大変な事になりますよ」
マリア曰く、自分は専門家じゃ無いから詳しくわ分からないが、通信の魔導具自体は村に一つはあるレベルで普及しているらしいが大きさが問題で小さめの物でも部屋を一つ使うらしい。
その後マリアと相談して、自分達だけで使うから良し、という事にした。
「ほんま〜?試してみていい?」
「どうぞ」
カレンが指輪を触って目を閉じる。
(マリア聞こえる?)
(聞こえてるわよカレン)
(ウチらの旦那様は凄すぎやな〜)
(でも、最初はこっちの常識が無くて大変だったのよ)
(へ〜、でもそれを差し引いてもウチらには勿体無い旦那様やね♪)
(そうね♪)
「使い方は分かったみたいだね」
2人が目を閉じて念話を使えてるのを確認して、俺は話始める。
「カレンの装備は街に帰ってから作るとして、とりあえず帰りに着る服をどうしようか?」
「私の服を貸しますから大丈夫よ」
マリアが自分の服を貸すらしい。
「そっか、なら大丈夫だね」
そう言いながら俺は2人を両手で抱え上げる。
「それじゃあ2人とも、今夜は寝かさないからね」
「「…///」」
俺は2人を抱えたまま寝室に直行した。