カレンという少女
「…!!カレン!」
マリアがしゃがみ込み少女の名を呼ぶ。
「知り合いか?」
「はい…奴隷時代の友達です」
カレンと呼ばれた少女はまだ息はあるが、かなり衰弱しているのが見て取れる。
「あなた…」
「わかってる」
俺は【無限収納】からマリアにも使った《エリクサー》を取り出した。
《エリクサー》は貴重な薬ではあるが、俺は4度の異世界転移で集めたので数にはまだ余裕がある。
マリアに使った時と同じ様に口に含み口で神気と混ぜ合わせ《エリクサー》の効果を高めてから、口移しで飲ませる。
吐かない様にゆっくり飲ませそのまま寝かせると岩が痛そうなので、俺が抱きかかえて目の覚めるのを待つ。
その間マリアにこのカレンと呼ばれる少女について教えてもらう。
カレンは獣人族の中の虎人族と言う種族らしい。
獣人族は人族より身体が大きく女性が175㎝男性が170㎝と、どちらも人族より背が高く獣人族の王は180㎝程もあるらしい。
カレンの種族、虎人族は比較的身体が大きく他の種族からすると、かなり魅力的らしい。
しかしカレンは身長が虎人族の平均からするとかなり小さいらしい。
カレンの身長は多分マリアよりも小さく見た目は中学生か?と言いたくなるが、これでも20才らしい、虎人族は金髪で虎柄の耳と尻尾が普通らしいがカレンは白髪に耳と尻尾の虎柄もホワイトタイガーの様な柄になっている。
ただ髪も耳と尻尾も汚れている為くすんでいる。
そして注目すべきはその胸の膨らみ、纏った布を押し上げる膨らみはマリアに近いレベルだと想像できる。
(ロリ巨乳(合法)だと!…ヤバい実物を初めてみた…)
俺たちがカレンについて話していると、気が付いたようだ。
「…っん、あれ?ここは?」
「気が付いた?ここは、鉱山の中だよ」
俺がそう声をかけると。
「!!…誰?ウチに何するつもりなん!」
カレンが耳と尻尾をピン!と立て尋ねてくる。
だが俺の腕の中から出る気は無いようで右手で俺の服をガッチリ掴んでる。
「カレン!生きてて良かった〜」
マリアがカレンに抱き付く。
「マリア!マリアなの?無事だったんだ、良かった〜」
カレンもマリアに抱き返す。
「ウチ、マリアとはぐれた時はもうダメかと思ったけど、こうしてまた会えるなんて夢みたいや〜」
二人ともお互い生きて会えないと思ってなかったんだろう、お互いに涙ぐんでいる。
「この人に助けて貰ったの、ねえ、聞いて!私結婚したんだよ!」
「えっ!ほんまに!誰と?」
「カレンを抱きかかえていた人よ!ね、あなた」
マリアが俺に同意を求める。
「あぁ、マリアの旦那のユウ・シンドーだ」
「うそ!そんな〜、えぇ男見つけた思ったんに」
「いいでしょ〜」
「マリア、積もる話もあるだろうけど、まずは《隔離結界》張るぞ、その後ゆっくり話なよ」
「は〜い」
「なに?結界?」
戸惑うカレンをよそに、俺は《隔離結界》を張り《魔法の家》を出す。
「さあ、入ろう」
俺たちは家の中に先に俺が入り先行してドアを開けて中に導く。
カレンは戸惑っていたがマリアに促されて恐る恐る入った。
カレンが驚くのも無理は無い一瞬で周りの風景がジメジメした坑道から晴れ渡る草原に変わり、いきなり何もない所から家が出てきたのだから。
カレンが中に入ると立ち止まる。
「どうした?」
「どうしたの?」
俺とマリアが尋ねると。
「ウチがこれ以上入ったら家が汚れるやん」
「そんな事気にしないで入りなよ」
俺が微笑みながら言うと、カレンが。
「こんな綺麗な床歩いたらウチの足がどんだけ汚れるか解って恥ずかしいやん!」
「じゃあ先にお風呂入りなよ、マリアと一緒に」
「え?」「分かりました、カレン、行きましょう」
「え!え?えぇ〜」
マリアに手を引かれカレンはお風呂に連れて行かれた。
「ゆっくりしておいで〜」
俺はひと声かけて、夕食の用意をする。
夕食の用意が終わってゆっくりしているとマリア達がお風呂から上がって来たようだ。
「ゆっくり出来た?」
「「はい♪」」
「おぉ〜、マリアもだけどカレンも可愛いね」
お風呂から上がったカレンは髪も綺麗な白髪で肌も透き通るように白く顔もマリアとは違いマリアは綺麗系に対しカレンは可愛い系で間違い無く美少女だ。
しかも湯上りには当然ながらバスローブを着ていて、バスローブを押し上げる膨らみの谷間は顔とのアンバランスが素晴らしい。
「イヤやわ〜お世辞でも嬉しいわ///」
「お世辞じゃ無いよ、本当に魅力的だよ」
俺は真面目な顔でカレンに告げる。
「…///!」
「ね、だから言ったでしょ〜私の旦那様は他の男と違うって」
「ほんに、そない真剣に言われたん初めてやわ///」
「ほんとだぞ!マリアとカレンが良ければ嫁にしたいぐらいだ!」
「…っ///!」
「私は良いですよ、その代わりちゃんと私も可愛がってくれるなら///」
「とりあえず、先に夕食を食べよう!冷めちゃうし」
俺がそう提案すると。
「そ、そうやな…///お腹空いたわ///」
「そうですね、この話は夕食の後にしましょう」
それから、3人で夕食を食べた。
夕食はパンと串焼きと野菜炒めとスープという献立だ。
カレンは相当お腹が空いていたらしくあっという間に平らげてしまった。
まだ食い足り無いらしく追加で結局5人前程平らげた所で満足したようだ。
さぁ、マリアのお許しも出ていることだし、カレンを口説き落として嫁にしよう!