魔装術です
次の日の朝、俺は昨日の訓練でマリアの変化を確かめる為にタブレットを取り出した。
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氏名 マリア・シンドー
種族 半神
年齢 25歳
職業 剣豪・服飾師
スキル
【無限収納】
技術
シンドー流剣術初伝・裁縫・家事
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職業に剣豪が増えて技術にシンドー流剣術が増えていた。
初伝と言うのは多分数時間教えただけだからだろう。
昨日の数時間で剣士としてはかなりの経験が詰めたみたいだ。
多分、俺の戦神と言う職業が関係してると思う。
俺のステータスの戦神の文字をタップすると説明が出てきた。
・戦神
戦に関する武術、魔術、神術を極めた者のみが就ける職業。
まぁ確かに戦ってばかりの人生だったからな〜、そう思い納得する。
次にマリアの剣豪の文字をタップする。
・剣豪
剣士の二階級目下から順に剣士、剣豪、剣王、剣鬼、剣聖、剣神となる。
階級の高い者と戦うと昇級し易い。
なるほど、俺と訓練したから数時間で二階級に上がったのか。
取り敢えず、これからも訓練してマリアをガンガン鍛えよう。
「今日はどうする?」
俺はマリアに尋ねる。
「今日も剣術を教えて下さい!」
マリアが、かなりやる気になってる。
昨日の今日で剣豪になれたから張り切っているみたいだ。
「じゃあ今日は1日訓練でいいか?」
「はい!」
マリアが元気良く答える。
「じゃあ、朝飯食ってからいくぞ」
「はい…」
それから俺たちは宿の一階で朝食を摂り、冒険ギルドへ出掛けた。
「それじゃあ、今日は《魔装術》を教える」
「はい!」
「《魔装術》は魔力を身体の表面に纏う事で防御力を上げる技だ、それ以外にも《魔装術》の応用で空中に足場を作ったり出来る」
「それでは始めるぞ!まずは、魔力を操作する所から始めよう」
「それじゃあ、身体の中を巡っている感覚を掴むんだ!その感覚が分からないと《魔装術》の会得は無理だ!」
「はい」
それから30分ほど経って魔力を感じ取れる様になった。
「よし、次は魔力の操作だこれが出来ないと魔装を纏っても動けなくなるぞ、さあ右手に魔力を集めるんだ!」
「はい!」
マリアは、すんなりと動かした。
「じゃあ今度は左手だ!」
これもマリアはすんなり動かした。
「次は右足!」
「次は左足!」
次々と魔力の移動部位を変えて魔力操作を鍛えていく。
その後も魔力を移動させるスピードを速くして、1時間後大分魔力の移動もすんなりできる様になっていた。
「よし!それぐらいで良いだろう、次はお待ちかねの《魔装術》だよ」
「はい」
「じゃあ魔力を表面に纏う感覚で…こんな感じにやってみて」
「…難しいです」
「そんな簡単に出来るわけないよ、ゆっくりやって行こう」
それから1日かけてマリアは《魔装術》をモノにした。
慣れない魔力の行使でかなり疲労したマリアは足元もおぼつかない感じだったから、背負って帰ろうとしたら断られた。
しょうがないので、左手で腰を抱き支えながら宿に帰った。
宿に着くと女将さんに声をかけられた。
「ど〜したんだいその娘、大丈夫なのかい?」
「あぁ大丈夫、ただの魔力切れだ」
「そうかい、なら良いんだけど…今日の夕食は部屋に運ぼうかい?」
「ありがとう、助かるよ」
「いいよ、こっちは仕事だし、料理が出来たら持って行くよ」
「ありがとう」
そのまま部屋に行きマリアをベットに寝かせて俺もベットに座り夕食が来るのを待ち、夕食をマリアを起こして2人で食べて身体を拭き、その日は夜の訓練は無しにして寝むった。