表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/11

チュートリアル

 モンスターの分隊制度はいったんやめて最初の待機部屋を

スケルトン達でいっぱいにしてある。

それに対して逃げるのか、あっさり倒して進んでくるのかで

どの新しいモンスターを召還するか決めようと思っていた。

逃げるなら弓を使えるレッドキャップ。

クワであっさりスケルトンを倒せるならストーンマンといった感じだ。


 だが村人の二人はのろのろとクワを構えて

モンスターなどいないかのようにまっすぐ部屋を進もうとする。

もちろんそれを許すスケルトン達ではないので

2度3度と槍でついて攻撃する。

手足どころか顔の肉をえぐられても歩く速度が変わらない。


 ほほが思いっきりえぐれているので見ていて気持ち悪いが

我慢して顔をよく見てみる。目がうつろだ。

本物は見たことがないが夢遊病の患者が

歩いていたらあんな顔をしているのだろうか?


 スケルトンの武器はしょせん木でできた槍だ。

一撃で人を殺せたりはしない。

だが複数で何度も刺すのだ。

攻撃し始めてすぐに片方の腹が裂けて内臓がごろっと飛び出して

きて崩れ落ちるように倒れた。

もう一人にも目に勢い良く槍が突き刺さりそのまま脳に達したのだろう。

後頭部を強打する勢いで後ろに倒れそのままビクビクと痙攣している。

倒れた後もスケルトン達は攻撃を続けている


 しばらくすると人間の死体もモンスターと同じように光となって消えてしまう。

ただ穴だらけの服とズボン、クワはそのまま残っている。

服には血の一滴もついていない。


 そのそれを確認したとたん脳内映像は途切れてしまう。

戦闘時しかでないのだ。

もしかしたらポケットの中などには何か使えるものが残っているかもしれない。

面倒だが村人たちの死んだ部屋に行って調べてみよう。


 残念ながらそもそもポケットがなかった。

服もごわごわの上穴だらけだ。 

Tシャツと交換したいとはさすがに思わない。

クワ2本が初めての戦利品ということになるのだろう。


 クワを肩に担ぎ途中から後ろをついてきていたコボルトの一匹に

適当に外に穴を掘り服などは埋めてしまうように命令する。


 やたらにクワが重いのでスケルトンに装備させたら

もしかしたら今の木の槍より強いかもしれない。

そう思うと人を殺したばかりなのになんだかわらえてきた。


 スケルトン農兵バージョンなどとくだらないこと考えていると

コボルトによる敵襲警報の遠吠えが聞こえてきた。

今までは玉座に座りなおさないとモンスターが侵入しては

こなかったので油断した。

罠の設置か人間狩りかでおそらくシステムが変わった。

いや、チュートリアルが終了したのだろう。


 クワを道の途中に放り投げると全力疾走で玉座に戻る。

こういう時はいくら走っても呼吸がないため息が切れない

この死人のような体は役に立つ。


 脳内映像で慌てて確認すると驚きの映像が飛び込んできた。

服を埋めに行くよう命令したコボルトが敵モンスターの口の中で

グチャグチャと服ごと咀嚼されているのはいい。

門番役のコボルトも一匹片足をもがれて転がっている。

だがそれを行っているモンスターがハイイロオオカミだということだ。

ゲームではハイイロオオカミなんてモンスターは出てこない。

このダンジョンの前に広がる森に自生しているモンスターなのだろう。


 レベル2が5匹にリーダーなのであろう

サイズもちょっと大きい≪狡猾な≫ハイイロオオカミがレベル4だ。

≪狡猾な≫の肩書は戦闘での奇襲率が増加するはずだ。



 これからは突然の襲撃や連続での襲撃があり得る。

ダンジョンの大幅な改修が必要だろう。

24時間ただ玉座に座っているなんてまっぴらだ。

罠とモンスターを組み合わせて俺が玉座に駆けつける頃には

戦闘が終わっているくらいが理想だ。

正直おもしろくなってきやがった。

このクソオオカミどもをさっさとかたずけて

ダンジョンの改修計画を立てるとしよう。退屈している時間は終わったんだ!

当面はこれぐらいの短い話ばかり投稿するとおもいます。

落ち着いたら話の結合などもしていきます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ