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罠設置と人間の侵入者

 イベントと言っていいのかわからないが状況がまったく進行しない。

いつまでたっても侵入してくるモンスターが最序盤用の雑魚なのだ。

もう味方の召喚モンスターは全員レベル3以上だ。

門番のコボルトや≪力自慢の≫スケルトンもローテーションで回して

レベルをきっちり上げてある。魔力もおそらくだが順調に稼げている。

なにしろあれからまったく新しい召喚をしていないのだ。


 生きるだけならこれでいいはずだがあいにくと俺は

退屈すぎて死にそうなのだ。

ゲームの時だったらレベル2が何匹か出たぐらいには序盤戦は卒業し

村人どころか初心冒険者達とも戦っていたはずなのだ。

それがいつまでたってもスライム、大コウモリに暴れサボテンだ。

暴れサボテンは全体に針を飛ばす嫌な攻撃を持っているが

必ず一匹だけで侵入してくるのでインプの魔法のいい鴨だ。


 妄想内ですべての冒険者とモンスター娘をコンプリートしてしまい

2週目に突入する前にもう一度状況を整理してみようと思う。

入口で確認したのだがダンジョンの外はきちんと日が昇り

また沈んでいく。コボルト達と遊びながらの検証だったので正確には言えないが

たぶんこの世界も一日は24時間だろう。

また外をゲームでも見たことのないモンスターが歩いているのも確認した。

大声を散々出したのにちらりともダンジョンのほうを見なかったので

やはりこのダンジョンに入ってはこないのだろう。

あと外の木になっている果物がどうみても地球上にある果物ではない。


 この世界が異常に長い俺の夢だったり、俺がいつの間にか窓に

鉄格子の付いた病院に入院中でないかぎりここは異世界だ。

ゲームの中に入り込んだとも思えるが微妙に違う部分が多いので、

この世界の神様っぽいものが俺を召喚し何らかの目的で

あのダンジョンマスターのゲームを世界のシステムに加えたのだ。

そういう事にしておこうと思おう。実のところだからなんだって話なんだが。


 あのゲームはクリアーしていないがそもそも目的などなく

ひたすら強くなっていく敵を撃退していくだけのはずだ。

この世界に来た後も神様っぽいものからあーしろこーしろという指示は一度も

来ていない。なら好き勝手にしてもいいんだろう。

せめてダンジョンの外に出れるなら元の世界に戻る方法を探してみようかとも

思わなくもないが、本どころか活字一つ無いダンジョン内ではどうしようもない。


 この世界に来て試していないことが一つだけある。これを実行して

状況を進めエロースに邁進するのだ。

人が侵入してくるだろう。退治、撃退とごまかしてきたが

殺すことになるんだろう。だが、それがなんだって言うんだ。

この退屈で俺を殺しにかかってきているダンジョンから逃げ出せない以上

楽しみを作り出さなきゃいけないんだから。


 玉座(最近愛着が湧いてきた)に座りゆっくりと胸に手を当て宣言する。


「罠:偽宝箱と落とし穴を制作。そしてトラップピエロよ出てこい!」


 胸から久しぶりに何かが流れ出し目の前に今までのモンスターの中でも

一番小さいピエロが出てくる。次の召喚リストの中でも

俺が一番召喚したかった罠修理技能を持つモンスターだ。

罠がないのに召喚してもしょうがないとおそらくロックがかかっていたのだろう。

ゲームでは縛りプレイなどはしていないので罠ゼロで進めたことがなかったため

途中までは本気で気が付かなかった。

気が付いてからは人殺しうんぬんについてちょっと悩んでしまったので

ついつい先延ばしにしてしまっていた。


 だがもう限界なのだ。最初に入ってくるのは村人だろう。

だがそんな奴らでもダンジョンの奥まで行けばあっさりダンジョンコアを

奪っていくのだ。気にする必要はない。


 生活改善のための高位モンスター、お楽しみのための美人冒険者、

モンスター娘によるハーレムのために俺は喜んで

侵入してくる者は人もモンスターも殺そうと思う。


 コボルトの遠吠えが聞こえる。脳内の映像を確認すると

The村人といったクワを担いだぼろぼろの服を着た男が2人、

のそのそと侵入しようとしてきている。

門番コボルトには人間が侵入した時点で全力で後退しろと伝えておいたが

きちんと守ってくれて助かった。



 いよいよモンスター退治じゃない。本番の人間殺しが始まるのだ。

恐怖と興奮となんだかよくわからない感情が入り混じってぐちゃぐちゃになった

まま俺は脳内の映像を睨み付ける。

取り急ぎ読みにくい改行だけ修正しました。

内容や誤字脱字はまた落ち着いてから修正します。

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