逃げ続けて流されて
練習作品です。できるだけ続きは書いていこうと思いますが
エタっても泣かない(重要)
今日も工場での仕事を終えくたくたになって帰宅した。
毎日粉まみれになって仕事をし最近は趣味のパソコンでのフリーゲーム
をちょっとやったらそのままベットに倒れこむだけの日々だ。
「あー仕事やめてー、せめてもうちょっと人手増やせよクソ会社め!」
昔から嫌なことがあるとすぐ逃げ出してきた。
成績はそこそこ良かったのに受験勉強が嫌で高校はおバカ私立に、
大学はやっぱり受験勉強が嫌で推薦で名前も知らない三流大学に行き
挙句留年しそうになりそのまま退学。
何とか就職した最初の会社は半年でやめてしまった。
現在の工場は三回目の勤務先だ。
辞めて逃げ出すたびに条件が悪くなっていくのはさすがに理解してる。
この工場もやめたらもうさすがに次はないか、
本気で真っ黒なブラック企業行きだろう。
だからなんとしてもこの工場だけはやめることはできない。
仕事はとても大変だが人間関係が良好なのだ。
あと女性が事務のおばちゃんしかいないのがいい。
最初の仕事先で若い女性社員にさんざんバカにされていらい、
すっかり女性恐怖症になってしまったのだ。
今では子供とお年寄り以外の女性には一切目も合わせられない。
彼女は欲しい性欲もたっぷりある。だがそのための努力は一切する気がない。
子供の頃は大きくなれば自然と彼女ができ結婚するものだと思っていたのに、
現実は30過ぎて彼女どころか女性の知り合いはゼロだ。
怖くて風俗もいけないので魔法使い(魔法は使えない)だ。
ずっと干していないので少し湿っている気がする布団にくるまって
ぼそぼそと独り言をつぶやく。
「あーゲームの中の世界に行きたい、
ギャルゲーかなんかのなんにも努力しないで女にもてる世界に行きたい。
神様ー仏サマーどうかそんな感じのモテる世界に転生とか
させてください。そうしたらもう逃げ出さずに頑張りますからー。」
あまりに情けないことを神頼みしつつ眠りにつく。
実は内容は違うが毎晩寝る前の日課なのだ、昨日は宝くじ当選を祈った気がする。
いつも通りすぎて気が付かなかった。つぶやいた後に
「せっかくそんな世界に行ったとしてもどうせ逃げ出すんだろう?なら逃げ出せないようにしてやろう」
とどこからともなく声が響いたことに。