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43/reboot  作者: 煌洲 桜子
番外編
83/86

まんじゅうこわい

島松の趣味の本、そして豊平達のウエディングケーキを作ったYuudai Shimamastuとは?

 イトマキの歓迎会の朝、イトマキは苦手な犬に懐かれ、さらには逃げて藪に突っ込んで落ちていた紐をヘビと間違えて絶叫し、洋服をドロだらにして出勤してきた。

 そしてイトマキが服を看護師長から借りた術着と白衣に着替え、病院の近くの洋服をクリーニング店にクリーニング出して病院に戻ったときだった。

 ひとけのない廊下を歩いていると、イトマキは後ろから服の襟を掴まれて開いている個室に連れ込まれた。

 思わずイトマキは悲鳴を上げそうになったが、そこには黙るよう自分の人差し指を自分の唇に当てる岩見が居た。


 「な、なんですか岩見先生・・・。」


 個室に引きずりこまれて、イトマキは岩見を警戒する。


 「まぁ、落ち着け。ちょっと話がある。」

 「話ってなんですか・・・?」

 「実はな、お前の嫌いな犬とヘビのことが島松のオッサンに知られた。」

 「それがなにか・・・?」


 警戒しつつもイトマキは壁に背を預けつつも、岩見の面倒臭げに話す様子が気になった。


 「あのオッサンはな、ヒガミ屋で人の揚げ足をとったり、無理やり恩を押し付けたり、さらにはガキみたいな幼稚な嫌がらもしてくる。」


 岩見は個室にあった椅子に腰掛けて足を組む。


 「例えば、金木犀が嫌いな小学校の担当の教師がいるとするだろう?そうすると必ず教卓に嫌がらせで金木犀を飾るイタズラなガキがいるだろ?」


 椅子に座った岩見にようやく警戒心を解き、イトマキは岩見の言葉に頷く。


 「あのオッサンはそういう小学生並の嫌がらせも嬉々としてやりやがる。恐らく今日か明日にはお前に犬やヘビの置物をプレゼントするだろうな・・・。」


 岩見にそう言われて、イトマキは一気に顔の血の気が引いた。それを見ながら岩見は片方の眉尻を上げて不敵に笑う。


 「そこでだ・・・、『マル・ハチ・ヨン・サン(08時43分)』これより『まんじゅうこわい作戦』を開始する。上官の質問には『イエス』か『はい』だけで答えろ。」

 「イエッサー!」


 イトマキは岩見の作戦の内容がよくわからなかったが、とりあえず背筋を伸ばして敬礼をした。


 「イトマキ、お前は犬とヘビが嫌いだな?」

 「イ、イエッサー・・・」


 イトマキは岩見の言葉に今朝の出来事を思い出して思わず声が震えた。


 「イトマキ、お前は甘いもんは好きか?例えばデパチカのケーキとか、有名なケーキ屋のケーキとか?」

 「イエッサー!」


 先ほどとうって変わってイトマキの目は輝き、背筋は反り返るほどに伸びて今にもヨダレを垂らしそうなほどの勢いだった。


 「うむ、お前のお菓子好きはよくわかった。ところでお前、『まんじゅうこわい』って落語、知ってるか?」

 「・・・。」


 イトマキはどう答えていいか分からず黙り込んだ。岩見は頭を掻きながら、古典落語の『まんじゅうこわい』をかい摘んで話した。

 古典落語の『まんじゅうこわい』とは、長屋で怖いもの話をしていた連中が、怖いものの話をし終えた奴に冷やかしで相手が怖がってるものの真似をしたり物を見せたりしてお互いにからかいあっていた。それを目撃した大のまんじゅう好きの甘党男がその輪の中に入って、自分はまんじゅうが怖くて怖くてたまらない、と嘘をつく。すると、それを聞いた長屋の連中は、まんじゅうが怖いという男にまんじゅうをたらふく与え、貰った男もしめしめと思いながら怖い怖いと次から次にまんじゅうを頬張る、というのがその話の概要だと語った。


 「つまりだ、この『まんじゅうこわい作戦』は、お前は犬よりヘビより何より嫌いなのがデパチカなんかの高級で甘いケーキやお菓子だって俺からあのオッサンに伝えておいてやる。そうすりゃ、島松のオッサンはお前に嫌がらせの為に高級スィーツを持って来て、お前は高級スィーツをタダで美味しく頂けるという、お互いにwinwinの作戦になるわけだ。だが作戦なんだから、お前は島松からケーキ貰ったら、苦笑いしながら貰うんだぞ、わかったな?」

 「イエッサー!」

 「うむ、いい返事だ。」


 岩見の作戦にイトマキは目を輝かせながら答えた。


 「でもなんで岩見先生が私の為にこんなことを・・・?」


 そう不思議そうにイトマキが岩見を見ると、怒りにも似た笑いを岩見が浮かべていた。


 「あのオッサンはなぁ、俺らの結婚式の時にベロンベロンに酔った挙句に俺の嫁さんのケツを触ろうとした最低なクズだ。俺はな、そのクズに仕返しがしたくてな・・・。あのクズが俺の作戦に引っかかって騙され続ける所が見たいんだよ・・・。」


 そう行って岩見は椅子から立ち上がり、ケタケタと笑いながらその場を去った。


 岩見は島松がトイレに行くのを見計らって、偶然にトイレで出くわすふりをした。そして隣の便器で島松に、イトマキが一番嫌いなものは犬でもヘビでもなくダントツで甘いものだと言った。

 すると島松は嬉しそうにニヤニヤしながら用を終えると、いつものように丹念に手を消毒用ソープで洗った。顔や外見に似合わず島松は潔癖症で、キャバクラに行くときなどは必ずあぶらとり紙で顔の油を取ってから行っていた。

 さらに実は島松はウィスキーのおつまみにチョコレート、ワインのつまみにチーズケーキと言った甘いものを食べるのが好きで、よくチョコレートの美味い店やデパ地下のチョコレート専門店で晩酌のチョコレートを買ったり、ワインが飲みたい時はチーズケーキを買うほどの、そこそこの甘党だった。

 そして岩見の言葉通り、昼休みの頃には島松が近くのケーキ屋でケーキを買って来た。


 「女性の皆さん、よかったらどうぞ。伊東先生も、ささ、遠慮なさらず。」


 島松はとてもいやらしい笑みを浮かべながらイトマキにケーキを勧めた。周りの女医や女性の看護師たちも、島松の行動に怪訝な表情を浮かべていたが、箱から出てきた白いクリームでデコレーションされ、上にはふんだんにフルーツの乗ったケーキを見た途端、その杞憂は消え去って皆目を輝かせていた。

 イトマキも喜びたいのは山々だが、岩見に言われた通りに苦笑いをしながらケーキを頂きますと言った。そして島松が満足して去ったあと、イトマキと女性陣は恍惚としながらケーキを頬張った。

 そして、島松は機嫌が悪いとケーキを買ってイトマキに嫌がらせをした。と言っても嫌がらせだと思って居るのは本人だけで、当のイトマキは岩見と島松に感謝しながらケーキやスィーツを頬張っていた。

 ある日、島松はデパ地下でスィーツを物色しながら思っていた。


―なんだよ、シュークリームなんざ安くで簡単に作れそうじゃねぇか。


 そう思い、シュークリームに使う材料を買い込んで、タブレット端末でレシピを見ながら作るが、思いの外シュークリームの皮の生地の膨らみの難しさに思わず落胆した。

 だがその失敗が島松の心に火を付けた。

 島松はしばらくいつものように有名スィーツ店やデパ地下のスィーツコーナーでイトマキの嫌がらせのためにケーキを買いつつ、密かに簡単なお菓子作りから始めた。

 そしてある日、島松は満面の笑みで早めに出勤してきた。


 「実は最近、お菓子作りに興味が湧いてな、よかったらみんなで食ってくれ。」


 そう言ってお菓子の入った紙袋を休憩室に置いた。中にはパウンドケーキが入っていた。さすがの女性陣も、島松作のお菓子では何か得体のしれないものが入っていると思い、島松のパウンドケーキを嫌厭した。

 そこへ何も知らされていない甘党代表の豊平がやって来て、看護師長に朝食代わりにパウンドケーキをもらってもいいか許可をもらって嬉しそうに頬張っていた。

 そして当直明けの岩見も休憩室に入り、あまりにも豊平がパウンドケーキを旨そうに食べていたので思わず一切れ貰った。

 生地は恐らくホットケーキミックスだが、濃厚なこってりとした、しかし甘くないクリームの香りが鼻を突き抜ける。思わず甘党ではない岩見も当直疲れのせいもあってか美味く感じた。


 「これ・・・誰の差し入れ?」

 「島松先生が作ったそうですよ。」


 豊平がパウンドケーキを次々と頬張りながらそう言うと、思わず岩見は吹き出した。


 「なんだ?俺が作っちゃなんかまずいか?」


 いつの間にか島松が休憩室の入り口で立っていた。


 「あ、いえいえ、あまりにも美味しかったもので、お店のケーキかと思いましたよ。」


 そう岩見がお世辞を言うと、島松は下品な笑いをあげながらそうだろそうだろと頷いた。どうやら岩見が感心した例のクリームは、無塩バターのようだった。

 島松曰く、高級スーパーで買ってきたものらしい。何度かホットケーキミックスで試食して、バターの塩気が鼻についたので、何かいいものはないかと思ってあちこちのスーパーを渡り歩いて無塩バターにたどり着いたのだと鼻息荒く興奮していた。

 島松のあの潔癖症具合から、きっと変なものは入っていないと思いつつ、岩見な複雑な表情をしながらコーヒーを飲みつつパウンドケーキを一切れ食べ終えた。

 ちなみに残りのパウンドケーキは豊平の夕方のおやつになる予定だったが、イトマキが疲労で倒れた後にすべてイトマキが食べてしまった。

 そして島松の最初の目的は別の方向へシフトした。それは、いつか自分で立派なケーキを作ってキャバクラ嬢達を驚かせたくなったのだ。

 その為に、島松は寝る間を惜しみ、さらには仕事の合間にありとあらゆるお菓子の本をDLした。中にはお菓子を科学の目線からアプローチした本まで購入し、段々と没頭していった。

 しかし自分の金で落とすのは嫌らしく、真駒に『子供たちとの親睦を深める』という名目で次々と経費で本をDLしていった。

 しかし、電子書籍の入ったタブレット端末は外への持ち出しは原則禁止されているため、島松はminiSDのUSBハブを購入し、自分のUSBメモリにコピーして持ち帰った。なぜUSBメモリなのかと言えば、単にminiSDが小さくて扱いづらいだけだという理由だった。

 ある日、ゴミ箱の中にUSBメモリが落ちている事になぜ島松が気づいたのかと言えば、それは日常でUSBメモリを使っていたからだった。

 もしイトマキの養父が例の男と共に封印されなかったら、稲村米子のUSBメモリを見た島松が真駒と共著で日本医学会でデータを発表し、あとは例の男の思う通りになるはずであった。

 しかし、例の男が封印されたことでUBSメモリは意味を無くしてしまった。

 そうして島松はお菓子作りに没頭し、デパ地下や有名スィーツ店でスィーツを購入して差し入れをするが、買ってきたものを一口かじり、あとは『豊平専用』と付箋を貼って置いていった。皆不思議がっていたが、この頃から島松は有名店のお菓子を食べてその材料や粉の配分まで一口でじっくりと味わって分析していた。そしていつしか、見ただけでだいたいの味が予想できるようにまでなっていた。

 やがて島松の差し入れの手作りお菓子は日に日に上達していき、ある日はフルーツタルトのケーキを持って来て、女性陣達がお店で買ったものかと見まごうほどだった。さらには豊平の美味しそうに食べる姿に女性陣はつられてしまい、いつしか島松のお菓子を食べるようになっていた。イトマキもその頃は苦笑いもせずいつの間にか作戦を忘れて大喜びしてお菓子を食べていた。

 さらにはバレンタインの日は自作のチョコレートケーキから生チョコまで作って皆に振舞ったが、その時の島松の顔はどこか悔しげだった。


 「ほれ、お前にはオランジェット(オレンジピールのチョコレート掛け)やるよ。」


 休憩室でコーヒーを飲んでいた岩見に島松は可愛らしいラッピングのオランジェットを渡し、思わず岩見はコーヒーを吹き出しそうになった。


 「岩見・・・。チョコレートって難しいというか、レシピがないな・・・。」

 「い、いや、普通に美味いですし、市販のチョコ溶かして固めるだけじゃないですか?」


 岩見はラッピングをあけてオランジェットを咥える。オレンジピールの酸味と苦味に甘いチョコレートがマッチしていいて甘党でもないのに思わず頬が蕩けそうになっていた。それとは逆に、島松は浮かない顔をしている。


 「それがな・・・、市販のチョコレートならできるんだよ。だけどな、肝心の元から作るってのができないんだよ・・・。」


 島松は珍しく肩を落とす。


 「元から作るってどういうことですか?」


 岩見は気がつけばオランジェットを堪能しながらコーヒーを飲んでいた。


 「いろんな製菓会社に、カカオマスとカカオバターや砂糖の配合を聞いてみたんだが、どこも企業秘密なんだ・・・。俺にはもうここまでが限界かもしれない・・・。」


 切なく遠くを見てため息をつく島松を見て、岩見の良心がほんの少し痛くなった。


 それからも島松はお菓子を作り続けたが、皆の中である疑問が湧いた。


 『自宅でこんな立派なスィーツが作れるのか?』


 その答えはしばらくして明らかになった。ある日、島松の息子が昼休みに病棟にデパ地下のケーキを携えて尋ねてきた。島松を反面教師にしたのか、息子はとても真面目そのものだった。そして皆に頭を下げた。


 「いつも父がご迷惑をおかけしてすいません!」


 なんでも、島松は自宅のキッチンでは飽きたらず、古い借家を借りてキッチンだけをリフォームし、中古ではあるがほとんど洋菓子店のような厨房設備を備えた家で夜な夜なお菓子作りに励んでいたらしい。

 島松の妻はキャバクラ遊びは容認していたものの、最近は夜もほとんど帰ってこない夫に愛人が出来たと思い、探偵を雇って素行調査をした結果が『お菓子作りの為に家を借りた』と言うものだった。スィーツ好きの妻は、無断で家を借りてリフォームしたのもそうだが、何より自分には一口も食べさせてくれないことに怒り狂って息子夫妻の家に泣きついて来たらしい。

 そして病棟の働く人達にも父親の趣味に付きあわせてしまって申し訳ないと言ってケーキを置いて帰った。

 島松の暴走ぶりを岩見は聞き、まさかここまで島松がお菓子作りにハマるとは思っても居らず、ひとり冷や汗を流していた。

 また、病棟の女性陣達も島松の息子の差し入れを食べて神妙な顔つきになった。


 「・・・デパ地下のケーキってこんな味だったっけ?」

 「なんか・・・物足りない?」


 いつの間にか病棟の甘党職員達は皆、島松のスィーツの味に魅了されていた。

 ある日、行きつけのキャバクラのキャバクラ嬢の誕生日に、島松は念願の自家製のケーキを持って行った。miniSDカードは扱いが苦手な割に、ケーキのデコレーションは、白いクリームで全体をコーティングし、季節のフルーツをふんだんに盛って、更には繊細なアメ細工を施している。

 キャバクラ嬢は内心食べないことを悟られないよう、あの手この手で島松の作ったケーキを褒めまくって勿体無くて食べられないなどと甘く囁いた。島松も思わずその言葉に鼻の下を伸ばす。

 だがそのケーキを見ていたのはキャバ嬢だけじゃなかった。実はその時、フランスはパリの有名な製菓学校の日本校の校長が遊びに来ていた。島松の素人にしてはあまりにも繊細で美しいケーキに惹かれて、思わず島松達の所へ名刺を持ってお邪魔した。そして島松のケーキも試食させてもらい、フルーツの酸味・クリームと砂糖の絶妙な加減・スポンジの粉の配合など、どれも素人とは思えない素晴らしい味に日本校の校長は思わず感涙し、本場で学んで見ないかと島松をスカウトした。


 「それじゃ、チョコレートの配合なんかも自分でやれるようになんのかい?」

 「ええ、もちろんです!きっとあなたなら本場パリでも通用する、いや、いつかは世界に名を馳せる有名パティシエになれます!。」


 キャバクラ嬢の前で、還暦に足を突っ込んだ男二人が固く手を繋ぐ姿は異様だった。

 それから島松は日本校の校長の推薦でパリの本校で学ぶことになり、しばらくはお菓子作りよりフランス語の勉強で忙しかった。

 そしてフランスに立つ前日、イトマキ達の前で稲村米子のUSBメモリを破壊して下品な笑いを浮かべながら去っていった。

 島松は日本校の校長の見込み通り、ぐんぐんと技術を学び、フランスや世界の製菓コンクールを総ナメにし、期待の新星『Yuudai Shimamastu(島松 雄大)』としてその名を馳せた。

 そしてフランスにも日本にも島松プロデュースの店が出来、さらには借家をリホームした昔の家は製菓職人を夢見る若者達の聖地となっていった。


 「こんなはずじゃなかったんだけどなぁ・・・。」


 岩見は豊平達の披露宴で島松の作ったウエディングケーキを見ながらそうぼやいた。最初は騙されている憎い相手を笑うはずが、いつの間にか笑えなくなってしまった。

 岩見の隣のイトマキは目を輝かせながら米子とケーキを見ている。


 「まぁ米子ちゃんがウエディングケーキに負けないくらいの美人なのが救いだな。」


 岩見はメスを使うようにステーキをナイフで切りながらため息をつく。どうやら島松も世界的に有名になったせいか深酒をして下品な発言はしていないようで、常に紳士らしく振舞っている。

 イトマキがブーケトスに夢中になっている時、岩見の横に島松が座った。


 「よう、久しぶり。嫁さんとはあれからどうだ。」


 島松はテーブルの下で、自分の手で下品な仕草をした。


―やっぱりこのオッサンはいつも通りだな。


 無難な挨拶を島松に言いつつ、岩見は内心ため息をついた。


 「お前に一杯食わされたのは悔しいが、今じゃお前のおかげで天職見つけて世界中の女が俺の虜になって、さらにはぼろ儲け。いやー、お前にゃ感謝してもしきれねーや!」


 島松は昔のように下品に笑う。そして、近く、医師としての経験を生かして糖尿病患者や成人病患者向けの健康的なスィーツを開発していると岩見に語った。


 「あ、こいつは慈善事業じゃねぇぞ。病気で食べたくても甘いもの食えない連中がわんさかいるからな。こいつはいい金のなる木になりそうだぜ。」


 そう言って岩見の元を去っていった。


 「島松先生と何話してたんですか?」


 ブーケを取り損なったイトマキが席に戻り、苦笑いしている岩見に話しかけた。


 「まんじゅうこわい作戦は失敗だ・・・。俺は一杯の渋いお茶が欲しい。」

島松先生の趣味の本とウエディングケーキの謎が明らかになりました。

ちなみにパウンドケーキは

43/眠り姫(http://ncode.syosetu.com/n5410bn/25/)

フルーツタルトは

43/鎖国(http://ncode.syosetu.com/n5410bn/46/)

でちょこっと登場しています。


それと、古典落語の「まんじゅうこわい」は検索すればオチまでわかると思います。

最後の岩見のお茶の意味も「まんじゅうこわい」を知っていると思わずニヤニヤします。

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