表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/reboot  作者: 煌洲 桜子
43/reboot
3/86

俺は強くなる!

 俺は彼女のギルドに入ることにした。というか彼女がギルド長で、HNがメリッサだ。

 遅くなったけど俺のHNはジオサイド。最終兵器って意味らしくてすげーいいじゃん、ってことでHNにしてみた。

 メリッサからギルドのみんなに「ジオサイドさんが仲間になったのでよろしくお願いします。」とチャットがあった時のあのギルド員たちがびっくりしてやがんの。

 そりゃ全国ランカーだから名前知られてて当然だよな。

 と、普通なら鼻が高いんだが、いかんせん今の俺はまだ初心者Lv・・・。最終兵器ジオサイド様も同じ世界なのにただの一般人・・・。

 もしかしてPKしてくる輩がいるかと思ったけど、ここはNonPKサーバーらしい。

 そしてなによりメリッサのギルド員たちが優しい人たちばかりだった。

 みんな俺と同じようにこっちの世界から初心者の状態でスタートして地道にLvを上げたり武器を精錬しているらしい。

 「これよかったら使ってよ。」

 と皆が結構な武器や防具、その他いろいろなアイテムを分けてくれた。

 

 そのおかげでLv上げもだいぶ好調になってきた。慣れた場所で狩るというのはもちろん、武器や防具もいいものが揃えば多少厳しい狩場でも効率よく経験値が入ってくる。

 さらには、いつもあった妙な空腹がこのところはだいぶマシになってきて、俺の剣の振りも絶好調!

 Lvも一気に中の下くらいに来ると、みんながさすが全国ランカーと言って褒めてくれる。

 早くLvガンガン上げてそろそろギルドのメンバーと一緒にPTハントしたりボス倒したりしたい。

 なによりメリッサちゃんに俺の本当のカッコイイとこ見せたい!だから俺は強くなるぞ!


 そんな折、ギルドチャットで俺より少し先に入ってきた女の子がこんなことを言っていた。


 『最近、お腹空かなくなったんですけど、時々腕がチクチクするんです。何か治せる方法ありますか?』


 このチャットを見て、俺も気にはなっていた。たまに左腕に何かが刺さる感じや違和感がある。俺はふと違和感のある部分を撫でていた。

 するとメリッサが答えてくれた。


 『この世界に来ると、体が慣れるまでちょっと違和感あるみたい。私もいろんなアイテムや魔法使ってみたけど、ダメだった。ごめんね><』


 そして続いて古株のギルド員が続ける。


 『そういやその腕の痛みがなくなると、今度は腹が痛くなるからwwwでも痛みがなくなると空腹も感じなくなるぜ。たぶんこの世界に体が馴染むには相当身体に負荷がかかるんじゃねーのかな?』


 腕の次は腹か・・・。


 『腹の痛みってどれくらいですか?』


 俺は古株のギルド員に尋ねた。


 『普通、ここの時間で1〜2ヶ月かな?長いと3〜4ヶ月くらいwww』


 俺はぞっとした。ゲームの中の時間は現実世界より流れが早い。でも1ヶ月も腹痛いまんま戦うなんて嫌だ!


 『みんな通ってきた道だし、痛くて辛かったらギルドのアジトで休んでたらいいのよ^^』


 メリッサがフォローしてくれるが、1ヶ月のロスは厳しい。ここはもし腹が痛くても絶対に狩場に出て乗り切るしかない。

 俺はそう心に強く誓った。

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ