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第三十八話 素材市

第三十八話 素材市


 翌朝。


◇◇◇


 ハロルドの屋敷。


◇◇◇


 リリスは目を覚ました。


◇◇◇


 ゆっくり横を見る。


◇◇◇


「……」


◇◇◇


 今日もいた。


◇◇◇


 ハロルドだった。


◇◇◇


「おはよう」


◇◇◇


 ハロルドが笑う。


◇◇◇


「おはようございます」


◇◇◇


 リリスも苦笑いを返した。


◇◇◇


 その後。


◇◇◇


 朝食を終える。


◇◇◇


 ラフタリアも一緒だった。


◇◇◇


 少しずつ屋敷での生活にも慣れてきたようだ。


◇◇◇


 食後。


◇◇◇


 ハロルドが口を開く。


◇◇◇


「今日は素材市の日だ」


◇◇◇


「楽しんでくるといい」


◇◇◇


「はい!」


◇◇◇


 リリスとラフタリアは元気よく返事をした。


◇◇◇


◇◇◇


◇◇◇


 リーフェン中央広場。


◇◇◇


 今日は大勢の人で賑わっていた。


◇◇◇


━━━━━━━━━━


リーフェン素材市


━━━━━━━━━━


◇◇◇


 広場いっぱいに露店が並ぶ。


◇◇◇


 鉱石。


◇◇◇


 薬草。


◇◇◇


 魔物素材。


◇◇◇


 武器。


◇◇◇


 防具。


◇◇◇


 珍しい品々が所狭しと並べられている。


◇◇◇


「すごい……!」


◇◇◇


 リリスの目が輝く。


◇◇◇


 完全に宝の山だった。


◇◇◇


 ラフタリアも目を丸くしている。


◇◇◇


「こんなにたくさん……」


◇◇◇


 まず向かったのは鉱石の店。


◇◇◇


 色とりどりの鉱石が並んでいる。


◇◇◇


 リリスは鑑定を使った。


◇◇◇


━━━━━━━━━━


鑑定


━━━━━━━━━━


ミスリル鉱石


━━━━━━━━━━


高品質


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◇◇◇


━━━━━━━━━━


アダマンタイト鉱石


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中品質


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◇◇◇


「面白い」


◇◇◇


 品質まで分かる。


◇◇◇


 錬金術師には便利なスキルだった。


◇◇◇


 すると。


◇◇◇


━━━━━━━━━━


自動収集 Lv10


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薬草×312


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━━━━━━━━━━


魔鉱石×58


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━━━━━━━━━━


源石オリジニウム×143


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◇◇◇


「また増えてる」


◇◇◇


 ラフタリアが笑う。


◇◇◇


「もう驚きません」


◇◇◇


 すっかり慣れてしまったようだ。


◇◇◇


 その時。


◇◇◇


 一軒の露店が目に入る。


◇◇◇


 古びた布の上に。


◇◇◇


 黒い鉱石が一つだけ置かれていた。


◇◇◇


 誰も見向きもしない。


◇◇◇


 しかし。


◇◇◇


 リリスだけは違った。


◇◇◇


「……あれ?」


◇◇◇


 何かを感じる。


◇◇◇


 近付く。


◇◇◇


 そして。


◇◇◇


━━━━━━━━━━


鑑定


━━━━━━━━━━


???


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鑑定失敗


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◇◇◇


「失敗?」


◇◇◇


 初めてだった。


◇◇◇


 普通の鉱石ではない。


◇◇◇


 店主が笑う。


◇◇◇


「嬢ちゃん、それは誰にも正体が分からねぇ石だ」


◇◇◇


「長年売れ残ってる」


◇◇◇


 リリスは黒い鉱石を見つめた。


◇◇◇


 胸が高鳴る。


◇◇◇


「欲しい」


◇◇◇


 直感だった。


◇◇◇


 その鉱石が。


◇◇◇


 後にとてつもない価値を持つことを。


◇◇◇


 まだ誰も知らない。


━━━━━━━━━━


第三十九話へ続く


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