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第十七話 お決まりの朝

第十七話 お決まりの朝


 翌朝。


◇◇◇


 鳥のさえずりが聞こえる。


◇◇◇


 窓から暖かな陽射しが差し込んでいた。


◇◇◇


「ん……」


◇◇◇


 リリスはゆっくりと目を覚ます。


◇◇◇


「ここ……」


◇◇◇


 見覚えのある木の天井。


◇◇◇


「まさか……」


◇◇◇


 嫌な予感がした。


◇◇◇


 毛布をめくる。


◇◇◇


「また下着姿ぁぁぁっ!」


◇◇◇


 大部屋に元気な叫び声が響いた。


◇◇◇


 部屋のあちこちでは。


◇◇◇


 昨夜の宴会で疲れ果てた村人たちが毛布を掛けて眠っている。


◇◇◇


 バンガも壁際で豪快ないびきをかいていた。


◇◇◇


「またここだぁ……」


◇◇◇


 リリスは両手で顔を覆う。


◇◇◇


「今回は二杯までって決めてたのに……」


◇◇◇


 記憶をたどる。


◇◇◇


 乾杯。


◇◇◇


 フォレストベアの串焼き。


◇◇◇


 果実酒。


◇◇◇


 そして――。


◇◇◇


「……思い出せない」


◇◇◇


 そこだけ綺麗に記憶がなくなっていた。


◇◇◇


 その時。


◇◇◇


 部屋の扉が開く。


◇◇◇


 マーサが朝食を持って入ってきた。


◇◇◇


「おはよう、リリスちゃん」


◇◇◇


「お、おはようございます……」


◇◇◇


 マーサは笑顔で頷く。


◇◇◇


「昨日もよく眠ってたわよ」


◇◇◇


「また女性のみんなで着替えを手伝ったから安心してね」


◇◇◇


「ありがとうございます……」


◇◇◇


 リリスは恥ずかしそうに頭を下げる。


◇◇◇


 ちょうどその頃。


◇◇◇


「ふぁぁぁ……」


◇◇◇


 バンガも目を覚ました。


◇◇◇


「おっ、リリス」


◇◇◇


「また先に起きてたか」


◇◇◇


「またって言わないでください……」


◇◇◇


 バンガは豪快に笑う。


◇◇◇


「昨日は宴の最後まで『次はどんな素材が手に入るかな』って話してたぞ」


◇◇◇


 リリスは耳まで真っ赤になった。


◇◇◇


「忘れてください!」


◇◇◇


 部屋中に笑い声が広がる。


◇◇◇


 朝食を食べ終えた後。


◇◇◇


 リリスは自宅へ戻った。


◇◇◇


 インベントリを開き、フォレストベアの素材を一つずつ眺める。


◇◇◇


「今日はこの素材で新しい装備を作ろう」


◇◇◇


 新しい装備への期待で、昨夜の恥ずかしさはもうどこかへ飛んでいた。


◇◇◇


 素材を前にすると。


◇◇◇


 リリスの瞳は、いつも以上に輝くのだった。


━━━━━━━━━━


第十八話へ続く


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