表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/15

免許を取る!

優太は本屋に出向き、運転免許取得に関する問題集や教本、自動車雑誌やDVDまで買い込んだ。


[道路交通法百選]の見出しの本が目に入る。


「これは…六法持ってるから良いや」


 家に帰ると、沢山の本を持った優太を見た母親が驚いた。


「どうしたのそれ…」


「車のこと、俺何も知らないからさ。とりあえず、まずは車。その後は二輪の免許!」


 そう言うと、優太は自分の部屋へ入って行った。


「えっと、『車間の保持』に、『巻き込み確認』に…」


[基礎から学べる運転]という本を真剣に読み込む優太。さらに、DVDも観ることに。再生すると、車が横滑りしている映像が流れてきた。


「こんなことまでやるのか…!?」


 そこへ母親がお茶を持って入ってきた。


「あなた、何観てるのよ!?」


 優太が観ているDVDのパッケージを母親が取り上げる。


「『基礎からの…ドリフト講座』!?こんなこと自動車教習所でやるわけ無いでしょ!」


「だって、本屋の人に『運転を基礎から学びたい』って言ったら、この本とこのDVDを出してきたんだよ…」


 優太は買ってきた本の山を指さした。テレビ画面からは、タイヤから白煙を上げてドリフトしている車の映像が流れている。


「まずはアクセルワークで荷重をコントロールするところから…荷重移動を覚えましょう」


 レーシングスーツを着ている、土井圭介というレーサーがホワイトボードで説明をしている。


「これは自動車教習所で習いません!」


 母親はテレビのスイッチをオフにした。


「『ヒールアンドトゥ』とか、技術難しそうだけど、できるかな…」


 翌日、優太の姿は自動車教習所にあった。正樹が同行してくれた。


「そっか、いよいよ優太も免許に挑戦か。でも、あんなに『免許なんか取らない』って言ってたのに。驚きだよ」


 笑いながら正樹が優太の肩を叩いた。


「このまま拒否し続けるのも違うかなって思ってさ」


『入所手続きはこちらです』


 職員が受付に優太を案内した。


 一通りの手続きをして、数回分の予約を取った。

 

 自動車教習所からの帰り道、優太は正樹を誘ってカフェに寄った。


「最近は自動車教習所もサービス業って事で優しいところが多いけど、ここはそこそこ厳しいと思う」


 正樹が真剣な顔で話す。


「でも、車もバイクもさ、命を扱うんだもんな。厳しくてもおかしくないって。卒検を控えた今、尚更そう思うよ」


 優太は絵里の言葉を思い出していた。


『慎重に、怖さを理解している人だからこそ、乗る資格があると私は思うんだ』


「まぁ、優太は運転のセンスありそうだけどな。俺で分かることがあれば聞いてくれよ。絵里ちゃんとドライブ行けると良いな」


 正樹は笑って、テーブルの上にある伝票を取って立ち上がった。


「良いよ、付き合ってくれたから俺が…」 

 優太が正樹を引き止める。


「大丈夫大丈夫、俺からの入校祝いだ」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ