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第一話ドキドキッ!?初めての異世界!え?ネットが無い?生きていけないよぉ!!

 気が付くと埃っぽくて古びた建物……建物?もはや建造物の体を保ってはいない廃墟に立っていた。


「ここは何処?私は誰?」

 脳の理解が追い付かずくだらないことを呟く。


 俺は確かいつもの通りゲームをしていて……どうしてたっけ?


 いつもプレイしているFPSファースト・パーソン・シューティングをしていたのは覚えているがその先が思い出せない……いつものお決まりのパターンなら限界までゲームをして寝落ちしたハズ。


 多分こんな開放感のある家にも住んでいなかったのではなかろうか。


「intirel vi wilem me vientie sordra…… me canuy humulos……」

 鈴を鳴らすようなきれいな声、そちらを見ると女性が立っていた。


 背は小さくその顔立ちに幼さを感じさせ、朱のかかった頬にはうっすらそばかすがある。


 明るめの茶の髪が肩より少し下まで伸びており、先のほうに行くほどにクネクネと緩やかなウェーブがかかっていて彼女の幼さを引き立てている。


 たぬき顔だな……そんな愚にもつかないことを考えてしまう。


 グルルルルルゥ。


 ほんの数秒考えている間に廃墟の入口……扉もついていないカビた木の枠があるだけ……で獣が呻っていた。


 一見大型犬に見えるその獣の目は明らかな敵意と狂気で染まっており、牙の覗く口からはダラダラと唾液が流れ落ちる。


「de……deefingetent! orja niel!」

 謎の言語を話しながら女性が怯えた様子で手を胸の前に組んで後ずさる、しかし崩れかけとはいえ石の壁がありそれほど移動できていない。


 その様子を見て女性と犬の間に割り込むように立ち彼女をかばう、さすがに狂暴そうな大型犬とはいえ怯えた女性を放って逃げることはできない。


 なけなしの勇気を振り絞り犬の様子を窺う。


 犬の方もこちらの様子を伺っており、今にでも飛び掛かってきそう……

「teliel he lieandent! orja niel!」

 背後にいる女性が何事か叫んだ瞬間に犬が走ってくる!


 そして反射的に身体が動く、俺はなぜか咄嗟にゲームの画面内でいつもしていたこと、腰のホルスターからゲームの初期装備のM1911A1(コルト・ガバメント)を抜いて両手で構えてエイムし(狙い)、引き金を引く動作をしていた。


 飛び掛かる体勢になった犬の顔に45口径の弾丸が吸い込まれ、左目の下の部分から後頭部に弾が貫通して犬がバランスを崩して倒れる。


 自分でも撃ったのが一瞬信じられないほど滑らかに身体が動いた。


 腕には.45 acpの重い反動(リコイル)を感じたがすぐに制動し、倒れて藻掻いている犬にエイミングする(銃口を合わせる)


 犬はしばらく動いていたが、数十秒ほどで動かなくなった。


 カシャン、と軽い音とともに視界の端にゲームでいつも見ていた表示が出た。

 ファーストキル+500

 ファーストラウンドキル+500

 ピストルキル+800

 ヘッドショット+800

 キル+500


 次々にポイントが入る。


 俺の最もプレイしていたゲームでは様々なレギュレーションがあったがラウンド中に戦闘で相手チームや敵NPCを倒すとポイントが入り、そのポイントで武器を購入して徐々に次のラウンドで武器を揃えていくことが共通していた。


「……ゲイリー・クーパーもびっくりするぜ」

 早撃ちの名手だった俳優の顔を思い浮かべて独り言を呟く、少しでも落ち着こうとくだらないことをわざと言う。


「vientie sordral……thonxes」

 女性が俺の背に言葉を投げかけてきたので振り向く。


 余程怯えていたのか祈るように組んだ手は小刻みに震えている。


「omunis! omunis me allaus vi melilis!」

 まくし立てるように何事か話す、怯えた表情は変わらないが俺に何かを伝えようと必死に話しかけてくる……が、何と言っているのか全く分からない。


「なんて言っているのかわからないけど、とりあえず落ち着ちついて」

 言葉が通じないであろうことはわかっていたが、何とか彼女を落ち着かせようとゆっくり話しながら手に握ったままだったM1911A1をホルスターにしまう。


「olse me bload temalitirm? temalient! olse me bload! orja niel(・・・・・・・・・)!」

 ふとプレイしていたゲームが多言語対応しており、オプションメニューから言語の設定を変えることで登場人物のセリフがその言語に変更される仕様だったことを思い出す。


 もしかしてと思いオプションを開くよう念じる。オプションひらけ~オプションひらけ~。


 目前に見慣れたメニューが現れた、本当に出るんだ……虚空に浮かんでいるメニューの言語は未知のものだったが幸い位置は記憶していたので、タッチして言語設定を確認すると"shal limdus bload"と表示されている。


 なんて読むのかわからない言語設定から"日本語"を選択して適用する。


「orja がい!私の言葉をわかって!村の皆が危険なの!」

 謎の言語が突然日本語として聞こえてくる。

 いや、正確には音としては謎の言語なのだがそれが脳内で日本語に変換されているというか変な感じである。


「俺の言葉がわかりますか?まず落ち着ちついて状況を教えてください」

 驚いた顔で女性がこちらを見る、どうやら言葉が通じるようになったらしい。


 少し考えるそぶりを見せ、説明のために状況を整理しているようだ。


「私たちの滞在していた村に森から大量の魔物が現れたの、私はここに逃げてきたのだけれど村の中心部にはまだ大勢の人が取り残されているわ……魔物を倒して村の人々を助けて、お願い」

 端的に今の状況を教えてくれる、その声色は大分恐怖に震えた状態から持ち直したようだ。


 魔物……さっきの大型犬のような生物のことだろうか、村の人々を助けるにしても魔物を倒すにしても拳銃(コルト・ガバメント)1丁ではどうしようもない。


「購入できるかな……と」

 オプションを開いたのと同じ要領で武器の購入画面(ショップ)を表示する。


 やはり思った通りゲームと同じように敵を倒したポイントで武器と弾丸を購入できる、必要なものはライフル、それも多数の敵を相手にするための連射可能な銃(アサルトライフル)


 ゲーム中では開始のラウンド(ファーストラウンド)は武器を揃えるために多くポイントが割り振られる、ここは……


「わかりました、準備したらすぐ村に行きましょう」

 さて第二ラウンド(セカンドラウンド)の開始だ。

とにかく銃が出したいです。

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