代償(一部ビビリ視点)
「主様。魔力探知に引っかかっていますが」
「構わん。それよりも、お前たちの傷は癒えただろ。なぜ不満をごちている」
ガウルの返事に竜人族の娘は不満を覚える。
少し苛立ちながら、ガウルの隣にいる男を睨んだ。
ビビリである。
急に入ってきた新参者に自分の立場を奪われたのが許せないでいた。
それに、どうして自分がこんなことをしなければならないんだ。
自分は主様の近くでいるべきなのに。
ガウルもガウルだ。
全部お前たちがやれだなんて理不尽すぎる。
「あなたが来なければ……!」
竜人族はビビリに対して攻撃をしかける。
刃物を生成し、一気に首を切り落とそうとした。
しかし、彼の首にあたった瞬間、刃が折れた。
「僕の方が主様の力を分けてもらってる。それなのに、そんな攻撃が効くわけないじゃん」
「ぐ……!」
竜人族は唸って、ガウルの方を見る。
気がついてほしいのだ。自分がどれだけ主様を信頼しているかと。
じっと見る。
しかし、ガウルはちらりと一瞥して。
「邪魔だな。ビビリ、処分しろ」
「はい、主様」
――処分?
竜人族の頭の中は真っ白になる。
言葉の意味が理解できなかったのだ。
処分って……もしかして殺されるのか?
いや、そんなわけが――
「え――」
刹那、竜人族は消え去った。
簡単に、ビビリがちょんと触れただけで。
◆
ビビリは嘆息しながら、ガウルの方を見る。
「これでいいんですよね。主様」
「ああ。いい仕事をした」
――幸せだ!
誰かに褒めてもらえる。なんて幸せなんだ。
ビビリは嬉々としながら歩く。
だが、その瞬間のことだ。
「がっ……!?」
胸が、心臓が急に痛み始めた。
ズキズキと締め付けられるような痛み。
地面に膝をついて、血を口から吐き出す。
「あ、主様……これは……?」
「代償だ。簡単に力が手に入るとは思うな。お前は苦しみ続けるんだ」
――なんだよ……それ。
楽に強くなれるって聞いていたのに、話が違うじゃないか。
こんな痛みが定期的に走るのなら、力なんて……。
唸っていると、ビビリは誰かに蹴り飛ばされる。
ダークエルフの男だった。
「人間ごときが主様の従僕になれただけでもありがたく思うんだよぉ。甘い言葉に呑まれたのは君だろぉ?」
助けを求めようとビビリはガウルを見るが、目も合わせてくれなかった。
ここで改めて気がつく。
自分は甘い言葉で誘われたが、所詮道具だったんだと。
「……アルンが来るな。ビビリは今使えない。俺たちで対処するぞ、エルフ」
「はいさぁ」
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