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ビビリの後悔

「ビビリ……?」

「ああそうだよ兄さん!」


 俺は思わず立ち尽くしてしまう。

 どうしてこんなところにビビりがいるんだ……?


「いやぁー、困ったよ! どうしてかルル伯爵の街が壊れていてさー! 来るのに苦労したよ!」

「お前……あの中を乗り越えてきたのか?」


 この様子だと、あの街並みを見ても何も思わなかったのだろう。

 一切関係のない、どうでもいいことだと言わんばかりの態度を取っている。


「そうだよ! クソみたいな馬車が急に怖気づいて逃げていったから困ったよ!


 そう言って、俺の肩を掴んできた。」


「王家に戻ってくるんでしょ? さぁ、早く帰ろう! 領民が信者化? そんなの気にしなくていいでしょ! だってアルン兄さんには無関係でどうでもいい、クソみたいな領地の住民なんてさぁ!」


 無関係でどうでもいい、クソみたいな領地の住民だって?


「は……? お前、それ本気で言っているのか?」

「え、帰らないの?」


 俺は頷く。

 そして、肩を掴んできている手を振り払った。


「俺は戻らない。王家にはな」


 今は大切な仲間がいるんだ。

 守るべき領民がいるんだ。


 今更戻るわけがないだろう。

 俺の言葉にビビリの何かが限界を迎えたのか、顔を真っ赤にして胸ぐらを掴んできた。


「ふざけるな! こっちはてめえのせいでめちゃくちゃになったんだ! 責任取れよ!」


「責任? 追放したのはお前ら王族だろ。それに今は大事な仲間がいるんだ。守るべき大切な仲間がな。今更戻るわけがないだろ」


 俺は冷静に返すと、ビビリがぐぐぐと唸る。


「クソが!」


 しかし、更に刺激されたのか拳を振り上げた。

 ……別に俺は殴られても構わない。


 領民を守れるなら、これくらい。

 目をつむり、覚悟を決めた瞬間――


「何をやっているんですか」

「なっ!?」


 リーンがビビリの手を掴んでいた。

 カッと鋭い視線を送っている。


 今まで見たことがないような表情。

 彼女は間違いなく憤怒していた。


「な、なんだよ! くそ……力つええ……! って――」


 リーンだけではない。

 後ろに控えていた領民までもがビビリの手を――体を掴んだ。


「アルン様を守るぞ!」

「腐った王族なんてクソくらえだ!」

「お前なんか帰れ! ずっと宮廷でぬくぬくしてやがれ!」


「お、お前ら……!」


 人々はビビリを俺から引き剥がし、遠くへと追いやる。

 そして、突き飛ばしビビリを動けなくした。


 ビビリが地面に突っ伏しながら俺の方を見る。


「く、クソ見てえな領民だ……!」


 クソみたいな領民か。

 ああ。最高にクソみてえな仲間だよ。


「悪いなビビリ」


 俺はビビリの前に立ち、言い放つ。


「信者化した領民たちが帰してくれないようだわ」


 その後、ビビリは絶望した表情を浮かべながら領民たちにつまみ出されていた。

 そして、改めて人々が俺を囲う。


「やっと恩返しができた!」

「ずっと一緒にいてくれ!」

「これからもずっと、俺たちの領主はアルン様だけだ!」

「この危機もアルン様がいたら絶対に乗り越えられるぜ!」


 俺は彼らを見て思う。

 絶対にみんなを守ると。


「みんな! 俺にすべて任せてくれ!」


「「「おおおおおお!!!!」」」


 ◆


 ビビリはルル伯爵領の中を、ただ呆然と歩いていた。

 彼の中に渦巻くのは絶望。ただそれだけでああった。


「どうして……僕はあの時、アルン追放してしまったんだ」


 後悔の言葉がどんどん溢れ出してくる。


「なんて……馬鹿だったんだ……」


 壊れた街を抜け、ルル伯爵領の中心部に差し掛かってきた。

 近道だからと裏路地に入り、ビビリは壁にもたれる。


 クソ……! クソ……!


 次第にアルンが憎くなってきた。

 あいつのせいで……あいつのせいでボロボロになったんだ。


 ビビリは壁の方に向き、思い切り拳をぶつけようとした。

 その瞬間のことだ。


 ビビリの拳は受け止められる。


「え……?」


 目の前には一人のフードの男がいた。

 ちらりと見えた男の瞳に、ビビリは吸い寄せられる。


「君には才能がある。交渉だ。我と手を組めばアルンを超える才能を与えよう」


 そんな胡散臭い言葉、普通は信じない。

 だが、今のビビリは違った。


 ――アルンを超える力が手に入ったら……アルンに一発くれてやりたい。


 自然と、ビビリは頷いてしまった。


「ようこそ。共に我々が希う素晴らしい世界を作ろう」


 その瞬間、ビビリは踏み込んではいけない領域に入ってしまった。

 流れてきた膨大な魔力に吐きそうになる。


 ビビリはふらつきながらも笑う。


 超大な力を前に、せせら笑う。


「後悔しているよ……こんな力があるなら早く知りたかった……」


 ◆


 第三章――ビビリの後悔 完


キリがいいので、一度完結致します!さあ、ビビリは踏み込んでは行けない領域にいってしまいました。これからどうなるのか、お楽しみに!


さて、現在ランキングは7位。かなり頑張っております!

これも読者様のおかげです!



【変化の第4章、明日の昼頃公開予定】



さて、最高に盛り上がるであろう第四章。

せっかく迎えるのならランキングの方も最高に盛り上がっていたい!


ということで、読者の皆様へ


【本当に本当に大切なお願い】



次章楽しみだぜ!3章面白かったよ!続き死ぬ気で書け!と思ってくださった方は【広告下の☆☆☆☆☆をタップして★★★★★に染めていただけると嬉しいです】!!!!



順位を上げるには約500pt.....!ブックマークしていただけて、ここまで読んでくださっている読者様と一丸となって頑張れたら嬉しいです!



タイミング的に五位以内に入るのはこれがラストチャンス!

全力で応援していただけると嬉しいです!



全力で、執筆に励みますのでよろしくお願いします!


お楽しみにー!


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