吾輩はバスケットに恐怖心しかないのである。②
「いや~ん!もしかしてこの中にネコちゃんいるんですかぁ~!?・・・でもなんかクサイですね?」
黄色い声の中、バスケットの蓋が開けられる。
その一瞬のスキをついて一気に飛び出す!
「ウニャッ!」
「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!くっさあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁいっ!!」
一番手前の人間にゲロアタック!
我輩せめてもの些細な反抗!
「コラ、ニャゴロー!ちょっとこっちきな!!」
「ニャ~ン・・・。」
見知らぬ土地で小織殿を怒らせるのは得策でない。
ここは愛想を振りまき従う事に・・・
と見せかけて突然の奇襲!
小織殿の手を振り切って先程アタックした人間の雌へ近づく!
「グルグル・・ニャン?」
ゲロクッサーのホモサピエンスメスへモミモミ攻撃!
そして連続コンボを!
「ウニャン?」
フフフ。
我輩の腹見せ攻撃に参らぬものはおるまい?
「ニャッ!」
「いつまでもじゃれてんじゃないよ!・・・みんなそのままでお願い。ニャゴロークサイから便所で洗ってくるね。」
背中の皮を摘まみ上げる小織殿。
動物の扱いはピカいちである。
トホホ・・・。
―― トイレにて ――
「ニャアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
洗面に水をためて雑巾を洗うように我輩を洗う小織殿!
江戸時代の拷問でもこれほど酷くないだろうに!
その後電気送風機で全身ドライ。
おまけにくっさい霧をめちゃくちゃ掛けられる。
「今日はウチのCMに出演して貰うから大人しくするのよ!でないと両耳をハサミでバッサリ切っちゃうからねっ!!」
早口で両耳以降聞き取れなかったが、大人の両耳を引っかけと言っていたのか?
承知の返事をしておこう。
「ニャッ!」
「おー!いけそうだねニャゴローよ!!私に恥をかかせないでよ~んっ!!!これが終わったらクサヤ丸ごとあげるからねっ!」
「ウニャッ!!」
その後、三河家付近で”芳一”とあだ名をつけられたハチワレの猫が頻繁に目撃されたそうな。




