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仕事猫ニャゴロー  作者: どてかぼちゃ
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吾輩は肥料ではないのである!


 フンフンフフ~ン♪

 ニャニャッ!?

 ニギャアァァァァッ!!


 「やはり犯人はおまえだったかニャゴローよ。」


 やられた!

 最近すっかり守りが手薄で、やけに仕事が捗ると思っていたらこれだ!

 強かなゴミ虫の拵えた罠へ簡単に嵌ってしまうだなんて!


 「おかしいと思ってたんだよ。高価な植木をわざわざ選んで地面へと叩きつけられてる事が不思議だったんだよなぁ?」


 全身に網が絡んで抜け出せない!

 農家が作物を獣害から守る、なんとも簡単な罠。

 お粗末にも捉えられてしまった我輩!


 「あと庭のウンコもお前だろ?・・いや、いいんだよいニャゴロー?お前は動物だから何処でしても仕方のない事。だがなぁ、俺が苦労して敷いた芝生を捲ってまでする事ではないだろう?しかも全面・・。」


 違うのだゴミ虫よ!

 キサマの大切そうにしているクサをむしり取ってやっただけではないか!

 庭の手入れを手伝ってやってるのではないかこの馬鹿者めが!

 働き者の我輩に言う言葉かそれが!


 「だから今日はお仕置きさせて貰うよニャゴロー。いや、俺だって本当はこんな事したくないんだよ?でもやっぱり悪さをすれば罰を受けるって事を教えるのも近所に住む者の務めだと思うんだよ。」


 ま、まて!

 キサマの手にしているモノは何だ?

 御子息の寝るベッドの下にあったDVDのパッケージで見た事あるぞ?

 確かカンチョ―と・・・あっ!


 「これは俺が配合したハバネロベースの激辛液体だよ。それをホラ、肛門と瞼にポタポターっと・・・。」


 ニギャアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!!!

 やけるぅっ!内臓がやけるうぅぅぅっ!!

 目がっ!我輩のつぶらな目があぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!


 キサマのそれはポタポタどころではないではないか! 

 肛門にズッポリ入れてチュウ―ッと流し込みおってからにっ!

 しかも目には丁寧に瞼を捲って連続的に注射しおって!


 これできっと大腸と肛門がバカになっちゃったんだろうな。

 避けるような腹痛が我輩を襲うと、すぐ下痢便となって放出された。

 ソレは運悪くゴミ虫の顔面を直撃する!


 「うぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」


 目を押さえて庭を転げまわるゴミ虫!

 神は我輩を見捨てなかった!

 

 しかし我輩の思うところとは逆に、事態は更に悪化!

 最終ボスであるゴミ虫の嫁が爆撃機並みの怒声で登場!


 「さっきから煩いんだよアンタ等はっ!テレビの音がきこえないだろっ!!」


 普通の物語ならここで我輩は助けられ、ゴミ虫の成敗で大団円となるのだが・・。



 小張バイク店。

 汚い店舗続きになっているそこそこ大きい木造住宅は町内でも有名である。

 しかし外壁で囲まれた敷地内に作られた庭園は意外と知られていない。

 小さいながら畑もある。

 

 この夏その場所で異様に盛り上がる二つの山が出来てたそうな。

 一つは人間の大人ぐらいの大きさ。

 もう一つは猫ぐらいの動物が入る程の小さな山。


 長雨で野菜が不作の中、その畑では何を育てても豊作だったそうな。

 余程栄養があるのだろう・・・。


 

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