吾輩はストレス発散上手である!
『グルグル・・ニャン?』
「ちょっとやだー!なーにこのネコ、かーわいー!!」
「ちょっと私に貸してよー!・・ほんとだー!!凄く人懐っこいねぇー!!」
「なになになーに?・・ちょっとどうしたのこのネコちゃん?」
「お、どうしたんだその猫?迷い猫かなんかかい?」
「キレイな毛並みだなぁ。首輪しているとこを見ると飼い猫のようだな。」
「見て見てぇー!私の足をモミモミしてくるぅー!!」
「ねぇねぇ、このネコちゃんパン食べるかな?昼休みに食べきれなかったのよねー・・。」
「お、何だみんな?こんなところにいたのか・・・ん、猫か?」
「俺猫アレルギーなんだよなー・・でもその姿見ると、何とも言えない可愛さがあるなー!」
『ニャ~ン?』
「いやーん!私家に連れて帰っちゃおうかしら!?」
「ちょっと見て見てぇ~ん!。私にすり寄ってくるのーっ!!」
「あ~んっ!撫でるともっとしてぇって来るのよー!!」
「ちょ、ちょっと俺に貸してみて・・・うおっ!あったけぇぇぇぇっ!!!」
「どれ、今度はワシに・・・少しタバコくさいけど許してくれよニャンコちゃん。」
「しっかし大人しいわねぇー。抱いても嫌がるどころか胸の方に体をグイグイ押し付けてくるからとっても気持ちいいのよ・・・。」
「ちょっと今の見たぁっ!?抱いてる私の顔を見て笑ったわよ?」
『ウニャ?』
「あれ?ちょっとネコちゃんどうしたの?・・あ。」
「なんだハチワレちゃん、どうしたんだい?・・あぁっ!?」
「どうしたどうした?何を見てるんだネコよ?・・・あっ!!」
「うん?みんなどうしたんだ??・・ネコまで・・うがっ!」
―― ここからボリュームをあげてください ――
「アイツは役所の天敵、三毛猫じゃないかっ!捕まえろおぉぉぉっ!!」×複数
「この間所内を滅茶苦茶にしやがって!二度と出来ないように半殺しにしてやれっ!!」
「ぶっ殺せえぇぇぇぇぇぇぇーーーっ!!!」×複数。
ふむ。
最近イライラが溜まっていたから撫でられてスッとした。
連続攻撃でイヤガラセもしまくってやった。
まぁ、途中でニャン吉が出現したのはオマケだったが・・・。
しかしアヤツは嫌われているな。
さて、もうすぐおやつの時間だから魚屋にでも寄るとするか!
この日の役所は午後から人員が不在となり、完全に職務放棄状態となっていた。
やがてマスコミに取り上げられると日本中をあげての大問題となり、職員達は更迭を余儀なくされる。
その陰には、一匹のハチワレニャンコが居たとか居なかったとか・・・。




