吾輩は仲間外れが許せないのである。
久しぶりに商店街へ仕事に出かける我輩。
ムム?
本日逆回りで八百屋から攻めるも、店が開いてないことに気付く。
周りを見るとやけに黒い服を着た人間の多い事。
全員がある特定の方向へ歩いていくので我輩もついていくことに。
心なしか人々は目に涙を浮かべているような?
ー 移動する事5分 -
知っているぞ!
ここは”お寺”と言って、集団で美味しい物を作る場所だ!
しかし今日はジジイババアと同じ臭いが境内へ渦巻いている。
クサイ!
扉が全開の中、警戒しながら建物内部を覗く。
そこには相当な数の人間達が正座をしておかしな呪文を唱えている。
先頭には輝く服を着たマスターが三人いて、端に座る一人は大きな蛙を殴りつけているではないか。
あっ!あれは八百屋のジジイ!
数々の花で彩られた中心に死にぞこないジジイの写真が額に入って飾ってあるのを発見。
それを見た我輩はピンと来た。
ハハァーン、今日はヤツの誕生日だな?
我輩に一声も無くパーティをするなど不届き千万!
お仕置きをすることに。
しかしこのままでは三河家ニャゴローがモロ解り。
一旦家へ帰り、擬態する事に。
- 三河家長女の部屋にて -
先ずはファンデーションなるもので所々パフパフと。
ふむ、いい出来だ。
これを後5回も繰り返せば立派な三毛猫に変身できるだろう。
つまり、商店街を縄張りとするニャン吉に化けたという訳だ。
コレなら商店街で暴れても怪しまれないだろう。
何せヤツのホームは商店街そのものだから。
おまけで口紅なるものを使用し、隈取なる模様を顔面へ。
普段から意味不明のニャン吉ならばコレぐらいは妥当だろう。
よーし、待ってろよ八百屋のジジィめがっ!
我輩の回転魚雷をお見舞いしてやるから覚悟しろ!
そして再び商店街奥にあるお寺を目指す我輩であった。




