吾輩は愛嬌一杯なのである!
「ウニャン?」
腹を見せてクリっとした目で見つめながらこのひと鳴きでイチコロ。
攻撃されているとも知らずに、人間とはバカな生き物である。
攻撃後、我輩の支配下に置けば最早営業などしなくても自然と得意先に。
次回からは通常業務で攻めたくる!
日々各家々を回る我輩はこれで飯を食っていると言っても過言ではない。
先ずは駄菓子屋へ。
「ニャ~ン?」
死臭漂う駄菓子屋婆様に背骨の折れるほど強く抱きしめられるも、”おいしい棒”一本ゲット。
チッ!めんたい味よりチーズが良かった。
濃すぎるんだよめんたいはっ!
次は魚屋を訪問。
「ニャニャン?」
主人の手にはマグロが!
ブンブンコバエが飛び回る黒っぽいマグロの切り身はなんたる美味!
ペロリとふた切れ平らげる。
当然今度は肉屋へ顔を出す。
「ウニャニャン?」
今日の大将は少し渋い顔。
あまり売れなかったのか、我輩の顔程もある豚肉を。
その袋には”薬物汚染で廃棄”とシールが。
難しい漢字がまだよく読めない我輩にはチンプンカンプン。
少々食べ過ぎたのか、お腹がグルグルする・・・。
そして早く死んでほしいジジイのいる八百屋へ。
「ニャン?」
有無も言わさず肛門に葱を突っ込まれた。
我輩風邪などひいておらんぞ!?
しかし刺激も相俟って、商品の一面を下痢便の海へ。
それでもまだグルグル言ってる我輩のお腹。
棒を持っていつまでも追いかけてくる八百屋のジジイを後にする。
幾ら我輩が可愛いからと言って、そこまで熱く追いかけてこなくてもいいのに。
本来ならパン屋へ営業をかける我輩。
しかし今はまだお腹に不安が残る。
仕方ないから飛ばして最後のバイク屋へ顔を出してそのまま直帰しよう。
「ブリュリュリュリュリュリュゥゥゥッッッ!!」
しまった!
バイク屋店内で寝ころんだ瞬間、後ろの口から激しい鳴き声がっ!
ピッカピカに光る道具達を黄色に染めて今日の仕事は終業。
最後に店の外で仕事をしている主人に・・・
「ウニャァン?」
「お、なんだニャゴロー。今日はやけに体を擦りつけて来るな?特に肛門を・・あっ!お前またウンコしやがってっ!!コラァーッ!!!」
嬉しくとも三河家までは追いかけてこないらしい。
それでも戻って店内のお土産を見ればきっと彼も満足だろう。
今日もいい仕事しましたねぇー。




