表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
仕事猫ニャゴロー  作者: どてかぼちゃ
23/218

吾輩は食べ物ではないのである!


 最近我輩の間借りしている三河家へ居候が来た。

 本人曰く、三河一家の為に頑張るとの事。

 そこには当然我輩も入っているのだろう?


 彼女は”東海とうかい 垂香すいか”と言って、御長男に何かをやらかしたそうだ。

 お詫びで三河家へお手伝いとしてやって来たらしいのだが・・・。

 

 日中は一流ホテルで働いているらしいが、体の良い人員減らしではないのか?

 もしかしたら丁稚奉公だったりして。


 「お前がニャゴローね!お世話は私がしっかりするから言う事を聞くように。」


 なんたる上から目線!

 温厚たる我輩でも許せないものがある。


 「ちょっとアンタ臭うわね?面倒だけど洗ったげる。」


 手慣れた手つきで我輩の首辺りをヒョイとつまみ、風呂場へ直行。

 ”ピカール”と書いてある洗剤?の様な白く濁った液体を振りかけられた。


 「ニャニャニャニャニャニャアァァァァーッ!!」


 体がヤスリで削られるようだ!

 痛くてたまらない!


 「ちょっと暴れないでよっ!これで仕上げだからっ!!」


 おかしなスプレーをかけてくる丁稚。

 周りには強酸性の文字が・・・。


 「ニャニャニャニャニャニャアァァァァーッ!!」


 体が炎で焼かれている様だ!

 熱くくてたまらない!


 「はーい、綺麗になったねニャゴロー!」


 体中の毛がほぼ全て抜けてしまったのだから見かけは清潔感バッチリだろうよ。

 グヌヌヌヌ。


 「最後は乾燥させないとね!」


 キサマ今何をしている?

 それはパンを焼く”オーブントースター”と呼ばれるものではないのか?

 どこにも”キャットドライヤー”などと書いてないぞ?


 「フニャアァァァァァァァァッ!!!」


 所かまわず引っ掻いてやったつもりだが、コヤツ革手袋をしているではないか?

 完全に確信犯である。

 

 なすすべなくトースターに入れられる我輩はこう思う。

 ”敵は東海にあり!”と。


 

 この夜、三河家前を通り過ぎる人達は、肉を焼くいい匂いに刺激されて帰宅の途をを急いだらしい。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=205125233&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ