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仕事猫ニャゴロー  作者: どてかぼちゃ
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199/218

吾輩はゴン太くんの身辺調査を行うのである!②


 ニャー吉がパラボラアンテナとなって五日目、おかしな噂が町を駆け巡る。

 ニャン吉とニャン太郎がサイコパスの的にかけられていると。


 だが我輩は知っている。

 噂はニャー吉自らがバラ撒いたという事を。


 彼からはゴン太くんに虐められていると聞いていた。

 しかし蓋を開ければ原因はニャー吉自身が作っているのを目撃。

 それを本犬(本人)に擦り付けようなど言語道断!


 しかも更にニャン吉とニャン太郎を嵌めようなどとしている。

 ……まてよ?

 どのような意図があってあんな噂をばら撒いているのだ?

 面白い……もとい、原因究明のため、もう少し様子を見てみるか。



 ―― 病院前坂道付近の電柱裏 ――


 この場で張り込みして30分経過。

 ニャン太郎の性格上、必ず日に何回かはこの場を通るはず。

 しかし今日はまだ一度も見ていない。


 「あら? ネコちゃんこんなところで何しているの?」 


 「ニギャッ!」


 うおっ!

 マダム出現!

 これはマズイ!


 脱出を試みるも即確保!

 首根っこを押さえられてしまった。


 「丁度良かった! お菓子いっぱい買ってきたから家へおいで!」


 何たる不覚!

 よく考えればここは病院前!

 マダムと出会うのは当たり前!

 

 こんな事すら予測できなかったなんてなんと情けない……

 ニャン太郎よりも先にマダムと出会うだなんて……



 そして我輩は彼女により本宅リビングへと連行。

 しかしそこで驚く光景を目にする!


 「ニャ~ン?」


 ニャー吉がいるではないか!

 我輩に助けを求めるような猫なで声を出しよってからに……


 「ミャ~……ミャ~」


 あっ!

 しかももう一匹!

 なんと情けない鳴き声か!

 今にも死刑台に乗せられそうではないか?

 

 ……あれ?

 もしかしてキサマは……ニャン太郎か!?


 プーックックック!

 なんたるザマだその格好は!?

 ニャー吉に続いてキサマまでパラボラ全身ツルッパゲとはどういった余興だ?

 我輩を笑い殺そうとでもしているのか?

 

 「ニャーンニャン……」


 ほう、成程。

 そんな事があったのか。

 それは気の毒だったなニャン太郎よ。

 

 

 我輩はマダムの飼い猫ニヤに全てを聞いた。

 ニャン太郎はここ数日、病院付近をあまり離れようとしなかったそうだ。

 噂が先行して、狙われていると勘違いのビビりまくりだったのだと。


 そして昨日、車に轢かれてこの有様だそうだ。

 病院の塀の上で辺りを警戒中、外出しようとしたマダムに驚き大パニック。

 よりによって彼女の運転する車の下に逃げ込みあえなくグチャッと……


 轢いたのがマダムだった事もあり、即緊急手術、一命をとりとめたのだそうだ。

 不幸中の幸いと言っていいのかどうか……

 そもそもニャー吉の噂話が原因なのだし……


 因みにニャー吉は傷の消毒をする為に連れてこられたのだそうだ。

 あのパラボラのせいでバックを取られると簡単に捕らえられるのだと。

 クックック、罰が当たりまくりだなニャー吉よ。


 話が一段落着いたところでニャン太郎がこちらへと近づいてきた。

 ずっと様子を伺っていたのだろう。

 

 そして彼は涙を流しながら我輩へ仕事の依頼をする。

 〝あれもこれも全てゴン太くんのせい、この恨みを晴らしてくれ〟と!


 ……ハァ?

 何を言っているのだキサマは?

 もしかして本当にゴン太くんから狙われていたと思っているのか?


 チッ!

 バカに一々説明するのも面倒だな。

 取りあえず引き受けたフリして誤魔化すとするか。


 またしても濡れ衣だなゴン太くんよ。

 この町はバカばっかりだけど許しておくれ。

 根はいい奴ばかりなのだから……


 

 性根が完全に腐りきっているニャゴローはシミジミそう思ったのだった。

 

 

 

 


 

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