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仕事猫ニャゴロー  作者: どてかぼちゃ
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164/218

吾輩はキリストさんを知らないのである。


 酷い目に遭った昨日。

 疲れた体を引きずり、今朝も仕事へ。


 途中、病院の奥様に掴まり強制着替え。

 暫しニヤ殿とイチャつき候。

 序に半分以上白い霜降りの生肉も頂いた。


 今日は三毛柄の着ぐるみ。

 こいつだと商店街でなにかと優位に働く。

 そんな訳で早速肉屋へ。


 アーケード内に到着すると、雰囲気がいつもと違うのに気づいた。

 まだ昼にもなっていないというのに、やけに活気があるではないか?

 近くに大型ショッピングセンターが進出して弱者を刈り取ったのになぜ?


 殆どの店にはある共通点が。

 キラッキラの束子とチカチカ光るカラフルな装飾。

 そして店の前には赤くて大きな複数の花達。

 極めつけは様々な小物で彩られた緑の大きな木が店内に配置されている。


 我輩アレを知っておるぞ!

 ”杉”とかいって人間達を苦しめる鱗粉をまき散らす奴だ!

 盛りが来ると羽ばたいて黄色い毒の粉を放出するやっかいものだ!

 

 耐性があるものの、我輩とてそこそこの被害を被る。

 ヤツの効力は鼻をパーにさせるのと目を見えなくすることだ!

 幸い我輩の場合は、引きつけ痙攣&呼吸困難に陥るぐらいかな。

 

 しかしそんな強力な兵器を何故店内に?

 ワールドウォーでも始まるのだろうか?


 しかもそれは店だけにとどまらず、駅前など一際大きな”杉”の木が!

 勿論駅舎から商店街のアーケードのありとあらゆる場所もキラッキラに!

 

 もしかして来るべき時に備えて士気を高めてる?

 ドンパチ始まる?


 眉間にしわを寄せながらアレコレと起こりうる事柄を想定する我輩。

 結局答えには辿り着かず肉屋へ。

 

 しかしそこで我輩は恐ろしいモノと出会ってしまった!

 思わず全身の毛が(着ぐるみの中で)総毛立つ!


 「フギャアァァァァァァァァァッ!」


 これぞ尻尾を巻いての退散!

 後ろ足をドリフトさせながら魚屋の中へ!


 あんなものと正面からやり合えるはずはない!

 ここは逃げるが勝ちだ!


 それにしてもアレは何だったのだろうか?

 もしかして既に合戦は始まっていて、ヤツは帰還兵か何かか?

 全身に返り血を浴びた服を着ていたのは見て分かったが……

 

 血染めの兵隊には近づかない方が得策だな。

 今日は他の店を回るとするか……。

 


 肉屋はクリスマスに販売するチキンの予約受付を本日から開始。

 客の目を引く為、サンタクロースに扮装した店主が分からなかったニャゴロー。

 暫く肉屋へは近づかないでおこうと思ったそうな。

 

 

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