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仕事猫ニャゴロー  作者: どてかぼちゃ
136/218

吾輩は季節の変わり目に弱いのである。①


 『秋深し隣は何をする人ぞ』


 季節目の変わり目は誰とて体調を崩しやすいもの。

 日頃溜まった仕事疲れのせいか、我輩もその一匹。

 これは人間的に言えば風邪というやつではなかろうか?


 とにかく鼻水が止まらない!

 我輩の鼻孔は水道管に直結しているのか?


 くしゃみの連発もそうだ!

 毎回ハクションするたび、脳みそが唾と一緒に出ていく感じがする!


 それにこの腹痛は何だ?

 それでなくとも腸が弱いのに、ピーピーシャーシャーではないか!

 もしや脱水症状で死ぬのではなかろうな?


 悔しいがこんな状況では仕事もままならない。

 仲間内では唯一まともなニャン太郎に我輩の代わりを頼むことに。


 ―― 数日後 ――


 いやあ、我輩もすっかり体調が元通り!

 当初風邪だと思っていたが、実はアレルギー反応だったらしい。

 御屋形様が連れて行ってくれた病院で全て発覚。


 それにしても原因は何だ?

 医者は何処か不衛生な場所にいたことが原因と言っておったが・・・ハテ?

 もしかして御子息の部屋へと入り浸った事か症状を悪化させたのか?

 不潔で思い当たるとすればあの部屋しかないぞ?

 彼も花粉症や猫アレルギーなどと言っておったが、もしや・・・


 確かに我輩がばばっちくなったときは御子息の布団で体を拭いた。

 それが原因とも思えぬが・・・


 あ!

 もしや草むらでマダニだらけのニャン吉を彼のタンスで匿ったせいか!?

 いや、そんなことではこんな事にはならないはず。


 もう一つ思い当たるとすれば・・・

 ひょっとして便所をパパの書斎から彼の部屋にある押入れと移動させたことか?

 書斎は最近居候である人間の雌がピカピカにするからどうも落ち着かない。

 そこへ行くと我輩が暴れまわる御子息の部屋は最適!

 そのせいかブラックサファイヤや琥珀のミニ草鞋がウジャウジャ生息している。

 一応気を使って、見えない押入れへと用を足すことになったのだが・・・。


 不潔度を人間で確認しようにも御子息は入院中だし、パパリンは行方不明。

 女性陣は鋼の体力をしているからアレルギーなど屁とも思わないだろう。

 ・・・それにしてもなにが一番不潔だったのだろうか?(※問一)


 問一答え:ニャゴロー及びその仲間


 まあ当分御子息殿もあの部屋へは帰る予定が無いからこの際よしとしよう。

 我輩も暫くは遠慮するか。


 それにしても早く退院して来ないかなあ。

 そうだろう御子息よ?



 この時彼は、すっかりニャン太郎の事を忘れていた。


 ―― つづく ――

 

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