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最狂は優しく修羅  作者: ponpoc
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目覚め

 ハハハハッ!!そんな嗤い声をこだまさせながら、悪魔モスキュートが手をかざした。モスキュートの足元には召喚の陣が描かれている。


 「この世界に破滅をもたらすために!我は世界を滅ぼすことのできる者を召喚する。人種などはどうでもいい、エルフであろうが、ドワーフであろうが、獣人でも!同じ魔族でも構わない!!」


 「でもねー、あんたがやろうとしてるのは、神級召喚士がやるような難しい魔法よ!いくらあんたが魔族の中でも上のほうだからって、流石に無理があるでしょ。」


 悪魔エルフィアが水をさしてきた。この性悪女は我よりも魔法が使役できるからといって少々つっかかる癖がある。まぁ、この召喚魔法が成功すれば我は王の玉座に腰を下ろすことができるであろう。そしたらこの女に雑用を命令してやろう。そんなことを思いながらモスキュートは、今から始まる自分の輝かしい未来についつい想像が膨らんで、弛緩してしまう口を今一度引き締めた。


 モスキュートの生まれは下級悪魔の底辺のさらに底辺の悪魔の子であったが、彼が物心着くころには自身の生まれの不遇さ、そして、理不尽を感じずにはいられなかった。そしていつの日か、彼は自分が魔王になろうと、なってみせると思うようになっていた。何故?簡単なことだったと思う。ただただ理不尽をぶち壊したかった。自分が魔王になり、うるさい連中を八つ裂きにしたり、綺麗な女どもをはべらせるのも、自身の生涯を彩る一部になるのだろう。その考えは日を増すたびに強くなり、彼は行動に出た。盗めるものは全部盗む。彼はそんな日々をすごした。悔しいことだが同じ下級悪魔にも媚びへつらい、さまざまな魔具を手に入れた。魔道書も手に入れて読みふけった。自身の魔力、筋力を高める魔具も腐る程自分の手中におさめ幾度となく消費してきた。そのかいもあり、いつしか下級悪魔の底辺の底辺だったモスキュートはいつしか、二つ名「執着の鬼」と呼ばれる上級悪魔になっていたのである。


 「さて、そろそろ本格的に召喚の儀式を始めようか」 モスキュートが詠唱を始めた。


 「見ものね、どうせ、成功なんてしないだろうけどね。」 エルフィアのつぶやきは、集中しきったモスキュートの耳には入らなかった。


 詠唱をしながら召喚の儀式を黙々と行っていくモスキュートの召喚魔法が後一歩のところまで来た。


 「我、強さを求めし者、破壊と滅亡を我に贈れる者を望む。我、世界を壊す者にして王になりし者。在るべからずの殺戮者を我が前に、跪く者を・・・ここにいでよ。」


 召喚魔法を終えた刹那、モスキュートの足元の陣が輝きだした。陣からはその輝きとは似合わない黒い靄を発していた。 


 「クク、フハハハハハハハ!!ヒャッハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ八!!!」


 嗤いの堪えられなかったモスキュートが悦に浸る瞬間だった。だが、それは長くは続いてはくれない。


 「やっぱり。はぁ・・・成功なんてするはずがない。そもそも神級召喚魔法なんて古の魔法だかなんだか知らないけど、理屈抜きで無理なのよ。私は見なかったことにするわ。」


 エラフィアがその場を去ったときだった。召喚の陣が真赤になっていく、まるで血のような赤に。赤く輝きだした陣に亀裂が入っていく、その時だった。陣が死のオーラを纏いだしてすぐ、爆発した。ずっと嗤っていたモスキュートは吹き飛ばされた。また、先に逃げていたエラフィアも爆発の威力が勝り巻き込まれてしまった。


                    *===*===*===*===*


 意識が戻ってくる。また今日も何もない、空っぽの一日が始まるのだろう。ずっと目を瞑っていたい。





 何故?寒い?そんなはずは、今は秋になったからってこんな寒いわけがない。夢か?いや、それはない。意識があるからだ。僕は重い瞼をゆっくりと開けた。


 「なんで?ここは・・どこ?」


 目を覚まして見た世界は、見慣れた自分の天井ではなく、夜の海辺だった。胸から下が海に浸かっている。寒いわけだわ。呆然としているなか、海から何かがこちらに泳いで来るのが分かった。その何かは自分のすぐ近くまで来て、海から顔を出した。 




 僕は言葉を失った。それほどに綺麗だったのだ。


 姿を見せたその姿は、人魚だった。美しさのあまりに言葉を失うことが本当にあるのだと感じた。整った顔立ちに、腰まである長いその髪は澄んだ青色をしている。それに体つきも女性らしさの魅力が詰まっているであろうスタイルの良さだ。ただ、その腰から下は言うまでもない。ただ、なんでだろう。


 尾の鱗のキラメキ、艶やかさ、それを僕は異形だとは感じなかった。本当に、ただただ綺麗だと感嘆していたのだった。


 「美しい」  ふと声に出てしまった言葉はそよ風に消されてしまったが、それ以上に彼女の声が夜の海辺に響いた。



                  「「「ころしてやる!!」」」


 綺麗な人魚がその美しさに似合わない言葉を僕に吐き捨てた。その人魚は氷でできたようなナイフを持って震えていた。

えー、とりあえず、主人公は異世界に行った感じですね^^

 やっぱり物語を描くのって難しいですね(´・_・`)


 少しずつでも文章など構成がしっかりしてくればなと思うんですが、皆様あたたかい目で見守ってください。

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