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湯守の恋  作者: aoneko
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第一話:湯守の少年

藍色の長い髪を一つに結って、若草色の浴衣を着て寝そべっている。手元には、水差しと甘納豆。


赤く薄い唇にうっすらと微笑を浮かべて、緑色の瞳で私を見ると、おいでおいでと手を伸ばす。


ああ、私はここにいるのだと。ああ、私はここにいていいいのだと。


そんな風に笑うから、安心してしまうのです。








改札を出ると、小雨が降っていた。初めてきた町だし、傘も持っていないからとりあえず、雨宿りをして待つことにした。


私の名前は、栗原 こもも。年は、十六。


今日から、この町にあるお父さんの知り合いの家に住むことになっている。


寂しい気持ちになるのは、雨のせい。お父さんや住み慣れた家と別れたからではない。


三年前、私のお父さんは再婚した。お母さんは私が七歳の時に他界していて、ずっと二人暮らしだった。お父さんが再婚するって言ったときは、驚いたけれどうれしかった。もう、お父さんは大丈夫なのだと安心した。


新しいお母さんである香夏子さんは優しい人で、私をすごくかわいがってくれた。だけど、私はどうしても懐けなくて、それが悲しくて申し訳なくてだんだんお父さんと香夏子さんと暮らすのが苦しくなってきた。そんなとき、お父さんのフランスへの転勤が決まった。


お父さん達は一緒に行こうと言ってきたけれど、私はフランス語なんて話せないし、不安だから日本にいたいと言った。


本音は、二人と少し離れたいと思っていた。もっと、大人になりたいと思った。


お父さんは日本に残ると言ったら、猛反対したけれど、私がどうしても言い張ったら、お父さんの知り合いの家に世話になるならいいと条件を出してきた。


私は承諾した。ふたりが悲しそうな顔をするのが辛かったし、夜中にリビングから聞こえた香夏子さんの泣き声と慰めているお父さんの悲しい声に胸を痛めた。


雨は強まるばかりだ。


私は駅の待合室のベンチに腰かけると、目をつむった。



『おい。おい。起きろ。』


肩を激しく揺さぶられて、私は目を覚ました。ぼんやりとしていた視界が明るくはっきりしてくる。


緑色の瞳と目があった。え?緑?


『きゃあ。』


私は飛び退った。見知らぬ男の子の顔が私の目の前にあった。


『御挨拶だな。』


男の子は、不機嫌な声を出した。


『すみません、ええっと・・。』


私は戸惑いながら、謝った。この子はだれ?なんか、よく見たら浴衣姿だし、足は下駄?


『千家 古句こく。あんた、栗原 こももだろ?』


『あ、はい。えっと、千家ってことは。』


千家 国治。お父さんから聞いた私を預かってくれる人の名前。


『そ、俺は息子。雨降ってきたから親父が迎えに行けって言われてきた。』


古句と名乗った少年は、もう一度緑色の目で私をじっと見てきた。ハーフなのかな。髪は真っ黒で、顔はきれいだけど彫りが深いってわけじゃないし。


『きれい。』


『へ?』


わあ、私今、口に出した?どうしよう。こっち睨んでいる。


『ごめんなさい。瞳が緑色できれいだなって。』


『・・。俺の目の色が緑に見えるのか?』


古句は私の方にずかずか歩いてきた。き、気にしてることだったかな?私、もしかして地雷踏んだ?


『ご、ごめんなさい。』


私は後ずさった。


『見えるのか?』


古句はなおも緑の瞳でこっちを見てくる。


『はい。見えます。ごめんなさい。』


私は手に持っていたボストンバックをぎゅっと抱きかかえて、頭を下げた。怒鳴られるかな?ぶたれたりしたら、どうしよう。


『・・・。そっか。』


『え?』


古句はそれだけ言うと、私の隣にあったトランクを持つとそのまま、歩き出した。


『ちょうど、晴れたし、行くぞ。けっこう歩くからな。』


なんだか、拍子ぬけして私は歩きだした。












千家 国治の家は小さな温泉旅館であった。一見するとただの家だが、掛札がしてあった。古句の後についていくと、山を上りだしたので驚いてしまったが、きれいに整備された石段を十分程上ると古い建物が見えたのでほっとした。掛札には大きく吾妻屋旅館と書いてあった。私が掛札を眺めていたら、古句が例の緑の目でこちらをじっと見て、やがて小さく呟いた。


『やっぱり。』と。


『初めまして、千家 国治です。こんな山奥までようこそ、こももちゃん。疲れただろう。』


そう言って、目を細めた優しそうな男の人を見て、私は思わず声を上げてしまった。


『ええ、あなたが?』


若い。若すぎる。下手したら、二十五歳くらいだよ。だって、古句・・君て私と同じ位の年でしょ。


そんな、私を見て国治さんは、ハハッと笑った。笑うと目じりが下がるかわいらしい笑い方だ。そういえば、国治さんも浴衣を着ている。いかにも旅館て感じ。


『ああ、先に古句に会っていたんだね。若くて驚いた?彼は僕の養子だよ。』


国治さんはさらっと重大なことを言ったので、私は少しドキッとして、古句を見た。


古句は何も言わず、階段の手すりに寄りかかっている。


『すいません。立ち入った事を。栗原 こももです。今日からよろしくお願いします。』


話を終わらせるように、私は勢いよく頭を下げた。


『うん、よろしく。古句、こももちゃんを部屋に案内してあげなさい。こももちゃん、夕ごはんは7時だから、それまでに温泉に入るといい。そっちが浴室で、向こうが食堂だよ。今日はこももちゃんが来るから、お客さんを断ったから温泉は貸し切りだよ。僕はちょっと買い物に行ってくるから。』


『わあ、ありがとうございます。』


温泉が貸し切り?初めてだあ。


『おい、こもも。早くしろ。』


乱暴な低い声が、私の背後に響く。こ、怖い。それに呼び捨て。


『そうだ。親父。こももは「聞こえる」ぞ。早く話した方がいいんじゃないか?』


古句は思い出したように私にはよく分からないことを国治さんに言った。


『ほう。それはそれは。珍しいことがあるね。それじゃあ、食事のときにでも話しておこうか。』


国治さんが私を見てにっこり笑った。優しい笑顔なのに、なんだか少し怖くて私は会釈をすると、古句の後を追ってその場を離れた。


『ここがお前の部屋。隣が俺の部屋だから。』


古句は私を二階の一番奥の部屋に案内した。


ふ、襖だ。よく見ると、周りの部屋もドアはすべて襖。これってカギなしってこと・?


そんな私の心配をよそに古句は襖を開けた。


『わあ。』


中に入ると、私は思わず声を歓声を上げてしまった。大きく切り取られた窓からは、町が見えて窓のそばには小さなテーブルと椅子が置いてある。床は畳が敷かれ、純和風の旅館って感じがする。


『いい部屋だろ?』


そんな私の反応を見て、古句も心なしか嬉しげに言った。


『うん、最高。温泉も早く入りたいな。案内してくれてありがと。これからよろしくね、古句君。』


私はすっかり嬉しくなって、さっきまであんなに怖かった古句の手を取ってお礼を言った。


古句は少しの間あっけにとられていたけれど、やがてにやりと笑った。初めて見た古句の笑顔に私はぞっとした。


『ああ、そうそう。まだ言ってなかったけど、もう一つ良いものがこの部屋にあるぞ。ちょっと探してみろ。』


古句の予想外の意地悪な笑みを見た私は、動揺して手を離した。ぐるりと部屋を見渡しても、不自然な点は見当たらない。


『分からない。どうゆうこと?』


『うん、ヒントは襖。』


古句は戸惑っている私を楽しそうに眺めている。


襖?襖って入ってきたやつともう一つは部屋の横の壁になぜか一つ付いてるやつしか・・・。え?横?確か隣って・・。


『まさか。』


嫌な予感。


私は部屋の壁に付いた襖を勢いよく開けた。


案の定だ。襖の奥には、私の部屋と全く同じ部屋が広がっている。ただ、少し違うのは、壁にかかった学ランと本のいっぱい詰まった本などが置いてあること。


間違いない。古句の部屋。


『部屋がつながってるの?』


私は悲鳴に似た声で叫んだ。


『うん。どう?うれしい?』


古句は意地悪そうな笑顔で私に向けてきた。


『やだ。私、国治さんに言って、部屋を変えてもらう。』


いやだ。部屋続きなんて。それにこの子怖い。


『無駄だと思うよ。それに今親父買い物に行ってる。』


古句は浴衣の袖に腕を通して、壁に寄りかかっていている。


浴衣の間から、古句の真っ白な肌が見えて、私は少しどきっとした。女の私よりずっと白い。やっぱりハーフなのかな。


私は怖いと思っているのに、なんとなくそんなことを考えてしまった。


『何見とれてんの?』


古句が私の視線に気がついて、にやにやしながら言った。


『ち、違う!私、温泉に入ってくるから。』


私は、着替えの入ったボストンバックを掴むと、部屋を飛び出した。


胸がどきどきする。やっぱり慣れない所に来たから疲れたのかな。


私はため息をつくと、狭い廊下をとぼとぼ歩きだした。










吾妻屋旅館の温泉は、大きな内風呂と小さな露天風呂があった。私は、露天風呂の方が好きなので、体を流すと、早々に外に通じる扉を開けた。


『う〜ん。』


湯船に入ると私は大きく伸びをした。一人で入れるなんて贅沢だな。ちょっと泳ぎたくなってきちゃった。


私はもうもうと立ち上る湯気の中、泳ぐほどの広さもない湯船で、バタ足をした。その時何か柔らかくいものが足に当たった。


『イタッ!』


小さな高い悲鳴が上がった。え?ほかに人がいるの?


『誰かいるんですか?』


私は小さな声で言った。湯気で視界がよく見えない。少しすると、そばで小さな話し声が聞こえてきた。


『ちょっと、あんた。珍しく人間がいるよ。』


『まあ、ほんと。こりゃ、どう見たって人間の足ね。国治さんたら、どうしたのかしら。人間のお客なんてずっととっていなかったのに。』


え?人間?私のこと?


私は声のするほうに手を伸ばした。すると、小さくて温かいものが触れたので、手に握ってみた。


『きゃ〜!』


とたんに大きな悲鳴が聞こえた。


私は驚いたけれど、おそるおそる手に握ったものを自分の鼻先に持ってきた。


『リス?』


私の手の中にはリスが握られていた。


『今、しゃべってたのって・・。』


『ぎゃ〜。』


手の中のリスが叫んだ。間違いなくさっきと同じ声。


『ちょっと、あんた。この子あたしらの声が聞こえてるよ。』


『ええ、本当かい?』


私の胸のあたりにもう一匹のリスが泳いできた。


『ちょっと、お前さん。ひょっとすると、あんたは人間じゃないのかい?』


『きゃ〜。』


そう言いかけた手の中のリスの言葉を最後まで聞かず、私はリスを離すと湯船から飛び出した。


一目散に脱衣所に逃げ込み、そこに置いてあった浴衣を着ると、外に飛び出した。


今のなに?リスが話してた?私は頭がぐるぐる回っているのを感じた。


おかしくなったのかな、私。体も重い。視界がぐらりと揺れて真っ暗になった。










『だから、俺は早く話した方がいいっていったんだ。』


頭の上で、古句の怒ったような声が聞こえる。


『ごめんごめん。今日はもうお客さんは残っていないと思ったから。まさか、仲居さんたちがまだ残っているとは。しかも、よりにもよって温泉で遭遇するとは。』


国治さんのなだめるような声も聞こえる。


ここどこ?


『んん。』


私は目を開けた。


『おや、起きたようだね。』


『寝すぎだよ。』


私は布団に寝かせれていて、国治さんと古句が私を覗きこんでいる。


『あの、私・・。』


私は体を起こした。頭がガンガンする。


『うん、廊下で倒れてたんだ。のぼせちゃったのかね。』


国治さんはにこっと笑った。その頭に手が伸びる。


バシッと音が響いた。


『そうじゃないだろ。ちゃんと話せ。』


古句が国治さんの頭を叩いたのだ。国治さんは涙目になりながら、冗談だよと呟いた。


『こももちゃん、ごめん。』


国治さんはいきなり私に頭を下げた。


『え?あの・・。』


『実はこの旅館のお客さんは人間じゃなくて神様たちなんだ。』


『へ?』


国治さんの口からでた言葉に私の頭は一瞬フリーズしてしまった。


紙?髪?神???


『おい、こもも。ちゃんと聞け。八百万の神って聞いたことないか?』


古句が私の肩を叩いた。


『あるけど。日本に昔からある信仰で、動物とかが神様なんでしょ。』


私はなんとか口を開いた。


『そうだ。うちはそうゆうやつらを相手に商売してんだ。』


『つまり、えーっと神様が温泉に入りにくるの?』


『うん。』


『な、なんか「千と千尋の神隠し」みたいだね。ねえ、これって夢?』


私はまた、ガンガン痛み出した頭に手をやった。


『夢じゃねえよ。』


古句は何とも残酷な台詞を吐いた。


『本当に悪かったね、こももちゃん。普通の人間には動物の姿に戻った時の神たちの声は聞こえないから安心してたんだけど、どうやらこももちゃんには聞こえてしまうみたいなんだ。』


『お前、見るからに鈍感そうなのに人は見かけによらねえなあ。』


気の毒そうな国治さんと感心したような古句がこっちを見る。


『あの、私はどうすれば?』


私は恐る恐る口を開いた。


『そうだね。こももちゃんはここに居たかったらいてくれていいし、気味悪かったら出て行ってもくれたらいい。君が決めなさい。』


国治さんはのんびりと言った。


きっと、ここを出て行けばお父さんにフランスに連れていかれるだろう。そんなの絶対に嫌だ。まだ、なにも変わっていない。


『・・ここに居させてください。』


『分かった。じゃあ、ウチの仲居さんたちを紹介しよう。雪さん。花さん。入って。』


国治さんは私の言葉を聞くと、手をパンパンと叩いた。


『はあ〜い。失礼します。』


聞き覚えのある高い声が重なると、襖がすっと開いて二人の着物姿の女の人が入ってきた。二人とも雪のように白くて、かなりの美人だ。年は・・かなりいっている。


『あら、さっきのお譲ちゃんじゃない。』


右側に座っている青い着物を着た方の女の人が私の方を見て言った。


『ほんとだわ。あたしを湯船に落して逃げていった子よ。』


隣の紫の着物を着た女の人も同調する。


『え?私が見たのは、リスで・・。えっと、まさかと思いますけど、温泉で言葉を話してたリスさんですか?』


そう言った私を二人は黒い瞳できょとんとした目で見た。まるでリスみたいに。


『あらやだわ、国治さん。この子、あたしたちの声は、聞こえるのくせにそんなことも知らないのね。』


『こももちゃん。神様は普段、僕らの世界にいる時はこうやって人間の姿をしているんだけど、温泉に入ると元の動物の姿に戻ってしまうんだ。』


『はあ。』


私は力のない返事をした。もう、これから何が起きても驚かないくらいんじゃないかな。


『な〜に?国治さん。この子だめよ。いくら声が聞こえるからってやっぱり人間の子供なんて。』


青い着物の女の人・・もといリスさん?は私を見て不満げに声を上げた。


『そんなこと言わないでよ、雪さん。もう、この子のお父さんと約束したんだ。優しくしてやってくれよ。』


国治さんはなだめるように言った。青い着物の人が雪さんかあ。私は顔を覚えた。


『そうよ、雪ちゃん。よく見れば良い子そうじゃない。』


紫の着物の人が言った。さっきの人が雪さんだからこの人は花さんかな。私が湯船に落しちゃった人・・リス。わざとじゃないとはいえ、ひどいことしたのに優しいな。


『でも、国治さん。まだ、二十歳になっていない人間の子供をここに置いておくのは、少し危険じゃない?ましてや、この子は力も強そうだし。』


雪さんが今度は遠慮がちに口を開く。黒い瞳が心配そうに揺れている。この人も、別に私が嫌いで追い出そうとしているわけじゃなさそうだ。でも、何が危険なの?


『大丈夫だよ。雪さん。俺が隣の部屋だし。』


それまで黙っていた古句が口を開いた。


『まあ、そうなの。それじゃあ、安全ね。』


雪さんは安堵の表情を見せた。ちょっとまって。どこが安全なの?


『そ、そのことなんですけど、国治さん。私の部屋を変えてくれませんか?勝手を言ってるのは分かっているんですけど、やっぱりちょっと部屋続きってゆうのは・・。』


こももはためらいがちに言った。


『あら〜それはだめよ。』


国治さんが口を開く前に、雪さんが言った。


『こももちゃん。気持ちは分かるんだけど、それはちょっと無理なんだ。ここの温泉は良い神様が基本的なお客様なんだけど、中にはそうじゃない神様もいてね。こももちゃんみたいに神様の声が聞こえたりする子に悪さしたりするんだ。そうゆう人間も僕みたいに二十歳を過ぎれば、そんなこともなくなるんだけど、子供は不安定だから狙われるんだ。』


『でも、それだったら古句君だって同じじゃないですか。古句っていくつ?』


『・・・十六。』


『ほら。』


『こももちゃん。古句は特別なんだ。彼は昔この山をおさめていた湯守の子孫なんだよ。』


『湯守って何?』


『今でいうと、その土地いったいの温泉の権利を持っている人かな。』


『ふ〜ん。でも、何で特別なんですか?』


『昔、古句の祖先である湯守が八百万の神々と契約を結んだんだ。いつでも温泉に入りに来てもいいかわりに、神々と対等の力をくれってね。こももちゃん。古句の瞳が緑に見えるだろう。あれが、湯守である証。普通の人間には、古句の瞳は黒く見えるんだけど、神様や僕らみたいな人間には緑に見えるんだ。』


『つまり、俺の隣の部屋にいれば守ってやれるってこと。それから、君づけはむずがゆいから、古句って呼べよ。』


『え?』


古句が恥ずかしい台詞をあっさり言ったので、私は思わず赤くなった。


『あら、やだ。あんたたちお安くないわね。』


『まあ、ほんとね。おほほ。』


そんな私を見て、雪さんと花さんが楽しそうに笑った。


『そうなんだ、古句。いやあ、あてられちゃったな。こももちゃんは可愛いからね。』


国治さんも便乗する。


笑いの三重奏が響く中、私が古句をちらりと見上げると、古句は例の意地悪そうな顔で勝ち誇ったように笑っている。


本当は古句の方が悪い神様なんじゃないの。


大きなため息とともに、私の吾妻屋旅館での初めて夜は更けていった。



































































別連載「モネの森」を休止ようと思います。読んでくださっていた方は申し訳ありません。とりあえず、「リトルプラム」は続け、代わりに書きやすい一人称での小説を書いていこうと思います。初回なので、長めに書いてみました。もしよければ、御覧ください。

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