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俺の人生モテ期ゼロ

作者: ねずは

なかったねーうんなかったね

ぜーんぜんなかったねー

笑っちゃうよねーいやまじで

カスって呼ばれてたからねー女子には


つーか俺みんなに馬鹿にされてたからさぁ

男子も先生も近所の人もそして女子も

みんなにバカにされてたからねー

そりゃもてるわけねーし


なんでバカにされてたかっつーとそりゃ単純に俺が馬鹿で愚鈍で、出来の悪い人間だったからさね

いや、でも努力はしたんすよ うんした。

でも全然実らなかったっす。実らせることがーできなかったすっす。

机に向えばすーぐ寝ちまうし。

運動しよう!走るぞ!って外でりゃあ気づいたら妄想しながらゆっくりお散歩。

忘れもんはする。宿題も。

会話しててもどんくせぇからドンドンずれちゃって相手が呆れて離れて行くのも当然。

あーもう全然ダメ過ぎ。


でもさ

こんな出来の悪いおれでもさ

母ちゃんと弟だけは俺を愛してくれてんだ。

沢山恥かかせてるのに母ちゃんと弟は俺を見捨てない。

優しいんだ二人とも。

俺みてえなバカなやつを決してバカにしない。はげましてくれた。

だから、せめて金銭的にだけは役に立ちたくて中卒で働きはじめたんだ。

一生懸命働いたんだ。

やれるだけのことはした。職場職場で頑張った。

でも、やっぱダメだった。なんか失敗しちまう。んで、その失敗がなぜか常に大事になりかけて…で辞めざるをえなくなる。


やっぱダメだった。




そんなときだった。

その役目が示されたのは。



すごく辛いらしい。確実に苦しいらしい。で、その苦しさがしばらくつづくらしい。

でも、詳細はあかせないけど五百万円母ちゃんにやれるらしい。

五百万円…俺みてえなバカなやつで五百万円もくれんのかぁ

母ちゃんたち少しは楽にしてやれるなぁ

そう考えて受けることにした。

他人には相談しちゃダメなことらしいから。



…あぁやった…少しだけ…少しだけ親孝行。弟の役に立てたかも。






母さん。東京の弁護士?事務所から僕と母さん宛に手紙が来てるよ


弁護士?なんだろ?母さん仕事行く準備あるからあけて読んで見て


うん'……………え?


?どうしたの?


……五百万円振り込まれるって…兄ちゃんからの依頼だって書いてある


!?…なんで…そんなお金…あの子が………手紙見せて!あ!封筒に連絡先載ってる?すぐに連絡!……あの子変なことに巻き込まれてなきゃいいけど……


母さん 手が震えてるよ ぼ 僕が電話する

す すいません お手紙受け取ったものですが

あのっ兄のことが心配でっ兄としばらく連絡出来てないんですっ心配なんです

兄はいま何処にいるのでしょうか?

わからない?…お願いしますっ兄と連絡とれたなら、母さんとぼく…弟が帰って来いって言ってると伝えていただけないでしょうか!

お願いいたしますっっ







よかった…作戦成功です。

彼のおかげでわれわれは救われた。

このことは公表できない。彼が英雄になることはありえない。だから、せめて私たちだけは…このプロジェクトにかかわった者たちだけは…彼に敬意を……



彼の最後の数秒の音声です。




いっ…いっ…










あああああああぎゃあああああああうああああああああああああ あーあえあえあああああああがあぢゃーーーーーんああああああああああああああああっっ

おがあぢゃーーーーーーーーーー








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